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勇者達はフィオレ王国へ向かうようです

597 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/07/30(水)18:00:00.00 ID:1399336



【蒸気都市ラクシズ】



( ^ω^)「だからさ、ブルボンゴ君がいるんだから大丈夫だって」



(・ω・`)「そんな訳ないだろ……向こうはA級冒険者だぞ」



( ^ω^)「ブルボンゴ君だってウルバルスカだぞ」



(・ω・`)「だからそれは何なんだよ」



(・ω・`)「まぁ、なるべく危害は加えないようには言ったけどね。無闇に抵抗していたら、痛い目にあってるかも」



(;・∀・)「ともかく、はやく行商人さん達と合流しよう!」



 ( ’A`)「ブルボンゴ君の魔力は……向こうだ。行こう!」



 勇者達はラクシズへと帰還すると、行商人一家との合流を急いだ。



( ^ω^)「あっブルボンゴ君!」



ミ ゜ω゜)「ん?」



(゜ω゜ 彡「おお、戦士たち。遅かったな!」



(;・∀・)「ちょっと手間取ってね。それより、行商人さん達は?」



(゜ω゜ 彡「観光し終えて、今は向こうで風呂敷広げて商売してる。俺、言われた通り見守ってる」



(゜、゜*)「変な人達に絡まれたりしなかった?」



(゜ω゜ 彡「あったぞ。4人組の冒険者」



(´・ω・)「その人達はいまどこ?」



(゜ω゜ 彡「おばさん達の売り子をしてる」



(´・ω・)「なんで?」



 ブルボンゴ君に指で示された先を見ると、たしかに行商人たちに混じって見知らぬ男達が店先に立っていた。



(*ФAФ)「はいはい!安いよ安いよ!いまなら全品60%オフ!」



(ФAФ*)「アンタらも腹から声出して!お客さんは全身で呼び込むのよ!」



(;#)V`)「あ、はいっ!」



(;・J(#)「らっしゃーせー!らっしゃーせー!いかがっすかぁ!」



(ФДФ )「ちょっとこれ。お会計、計算間違えてますよ」



(;#)皿´)「ああっ!ごめんなさい!」



(ーωー )「査定してる商品はまだお客さんの物だから、触る時は注意するように」



(;#)*(#)「はい……了解です……」





(´・ω・)「……マジでなんで?」



( ^ω^)「ブルボンゴ君なにしたの」



(゜ω゜ 彡「少し会話しただけだぞ」



(゜ω゜ 彡「拳で」



 ( ’A`)「一方的なヤツは会話って言わねぇんだ」





598 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/07/30(水)18:00:00.00 ID:1399336



【蒸気都市ラクシズ】



(ФAФ*)「いやぁ、お疲れ様!おかげで儲かったわ!」



(;#)V`)「い、いえいえ」



(;・J(#)「こちらこそ貴重な経験をさせてもらいました」



(ーωー )「これ少ないけど手間賃ね」



(;#)皿´)「い、いいんですか?ミスばっかでしたけど……」



(ФДФ )「それは賃金を払わない理由にはならないぞ!労働者には働いたら金を貰う権利がある!」



(;#)*(#)「な、なるほど……」





(#)*(#;)「という訳でクエスト報酬は指定の口座に振り込んで……」



(´・ω・)「ないです。成功報酬なので」





599 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/07/30(水)18:00:00.00 ID:1399336



【蒸気都市ラクシズ】



(;・∀・)「さて、行商人さん。申し訳ないのですが、少し予定を変更しなければならない事態が起こりまして」



(ーωー )「ほう?」



(ФAФ*)「まぁ何事も予定通り、なんて都合よくはいかんもんね」



(ФAФ*)「それで、なにがどうなるの?」



(;・∀・)「はい。元々はこのラクシズを起点にして、しばらく態勢を整える算段だったんですけど、その余裕がなくなりました」



(;・∀・)「これから北のフィオレ王国に向かい、王に協力を取り付けます。そして、すぐ早く皇帝へ退位を要求。交渉を開始します」



(ーωー;)「それは性急だね。そうする理由は?」



(;・∀・)「皇帝側の戦力を過小評価してました。向こうにできる限り準備期間を与えてはいけないという判断です」



(;・∀・)「……そして貴方がたもフィオレ王国に付いて来てもらいます」



(ФДФ;)「えっ俺達も?交渉だけだからアンタ達だけで行くって話じゃなかったか?」



(゜、゜*)「もうアナタ達だって敵に襲われる可能性があるからよ」



(ФДФ;)「!」



(゜、゜*)「今日はブルボンゴ君ひとりで撃退出来たけど、多勢に無勢で来られたらブルボンゴ君だってキツイでしょ?」



ミ ゜ω゜)「自分ぜんぜんいけます!」



(・ω・`)「君が強いことは分かったけど、腕は二本しかないからね」



( ゜∀゜)「……そういう訳だ。急な話で悪いが、すぐに支度をしてくれ」



(ーωー;)「……」



(ФAФ*)「分かった。店、すぐに片付けるから」



(;ーωー)「!」



(;ーωー)「大丈夫かい?」



(ФAФ*)「もう何年も経っとる。平気や、平気……」





600 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/07/30(水)18:00:00.00 ID:1399336



 勇者達がラクシズでフィオレ王国に向かう準備をしている丁度その頃。フィオレ王国では……



ξ#゜⊿゜)ξ「お父様!どういうことですのッッッ!?」



ξ#゜⊿゜)ξ「なんで私が皇帝家に嫁がないといけませんのッ!?」



(^Δ^;)「向こうからのご指名だ。名誉なことではないか」



ξ#゜⊿゜)ξ「嫌ですわ!私はまだ結婚したくありませんわ!」



ξ#゜⊿゜)ξ「独身という名の自由を!謳歌したいのですわ!」



(^Δ^;)「今まで十分に自由を謳歌させてやっただろう!お願いだ、親孝行だと思って!」



ξ#゜⊿゜)ξ「私の存在が親孝行ですわ!」



(^Δ^;)「ぐっ……!」



(^Δ^;)「なんという正論!」



(=ω=*)「暴論です、旦那様」



(´ハ` )「お嬢様。旦那様も好き好んで貴方様を嫁に出そうと言っているのではありません……どうか、その意を汲んで頂けませんか?」



ξ#゜⊿゜)ξ「ふんっ!分かってますわよ!」



ξ#゜⊿゜)ξ「……今度は何を要求されましたの?」



(^Δ^;)「……ああ」



(ーΔー;)「王国南部の穀倉地帯、それと魔王支配から返還される予定だった鉱山に、フィオレ騎士団の一部を帝国軍に編入。あとは……」



ξ#゜⊿゜)ξ「バッカじゃありませんの!?なんですのよ、その要求は!」



ξ#゜⊿゜)ξ「皇帝はフィオレ王国を潰したいんですの!?」



(ーΔー;)「仕方のないことだ。戦後復興で帝国は火の車……つまりは人と金がいる」



(^Δ^;)「それに我がフィオレ騎士団は西ゼリヤのように強くないからな。ナメられても仕方ない、ハハ……」



ξ#゜⊿゜)ξ「ナメられたままではいけませんわ!弱ってる今こそ、帝国にガツンと一発言ってやりませんと!」



(ーΔー;)「それができたら、いいんだがな」



ξ#゜⊿゜)ξ「?」



ξ*゜⊿゜)ξ「お父様、そもそもですけど。なぜフィオレ王国は……いえ、西ゼリヤ王国もですわね。私達は、ここまでされてマルク帝国に従い続けるんですの?」



ξ*゜⊿゜)ξ「特に西ゼリヤ王国なんて騎士団も強くて国土も肥沃で、マルク帝国と肩を並べますわよ?」



(^Δ^ )「……それは簡単な話だよ」



(^Δ^ )「彼らには女神様のご加護がついているからね」



ξ;゜⊿゜)ξ「加護……?」



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