勇者達はゲストスピーチに耳を傾けるようです
464 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/28(土)18:00:00.00 ID:1399336
【魔城パンデモニウム】
( ´_ゝ`)「いやぁ~こうしてプロフィールムービーをみると、マルク皇帝よりも魔王様に正当性があることが分かりますねぇ」
( ´_ゝ`)「魔王様はマルク帝国により差別されていた諸民族の希望の星なのです!」
「んーっ!んーっ!」(゜□゜;)
( ´_ゝ`)「おやおや皇帝がなにか言いたげですね。無視しときましょう」
(’A` )「だがよ、そっちにも言い分はあるだろうけど、正当性なら皇帝にもあるんじゃないか?」
(゜、゜*)「そんなこと言っても水掛け論になるだけよ。正当性なんて、そこら辺に転がってるんだもの」
(・∀・ )「あのさ、魔王が魔王になったのは分かったんだけど……女神になった意味が説明されてないんだけど」
( ´_ゝ`)「はぁい!それでは続いてのプログラム、ゲストスピーチ!」
(・∀・ )「おい」
( ´_ゝ`)「魔王様の知人の隣人の獣人の友人代表・隠神様からです!」
(^ω^ )「他人の中の他人」
霊王ネギシの合図で、隠神がどこからともなく現れた。
ミ ● ●彡「えー、この度は降臨祭に招かれ、面倒くさいので誠に帰りたいのだが……」
( ´_ゝ`)「駄目です」
(’A` )「俺も帰りたい」
( ´_ゝ`)「駄目です」
ミ ● ●彡「……仕方ない……」
ミ ● ●彡「魔王と出会ったのは何年前だったか忘れたが、共にマルク帝国に対する敵対心に満ちていたことから、すぐに意気投合した」
ミ ● ●彡「しかし、当時のあやつには悩みがあってな……即ち、マルク帝国を倒し、世界の秩序を変えた後にどうやって世界平和を実現するのか。その難問に対する答えが見つかっていなかったのだ……」
465 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/28(土)18:00:00.00 ID:1399336
【ゲストスピーチ】
ある時、自分と魔王はケット王国との同盟を結ぶ交渉をする為に、ケット女王の下を訪れた。その時に女王からあるコトを教えられた。
从*ФAФ从「魔王よ、お主"東方アガメマス教会"というなら、一度"アガメマスの聖地"へ赴いてはどうじゃ?」
(゜A゜*)「"アガメマスの聖地"?聖地の証があるのはマルク帝国の帝都やけど……なんであんな場所いかなかんねん」
从*ーAФ从「あー違う違う。"海底神殿"じゃ」
(゜A゜*)「海底神殿……【水の天使神殿】があるところか?ウチらは天使なぞ信じとらんで?」
从*ФAФ从「いや、あそこだけは他の天使神殿とは違う。"アガメマス発祥の地"とでも言おうか」
(゜A゜*)「へぇ~そうなんか。それじゃ一度、お参りに行ってもええか」
(*゜A゜)「なぁ隠神?」
ミ ● ●彡「行かんが」
(*゜A゜)「来いや」
466 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/28(土)18:00:00.00 ID:1399336
【魔城パンデモニウム】
ミ ● ●彡「そうして無理やり連れて行かれた海底神殿にて、我らは不思議なモノに出会った……天使を名乗る旧式ゴーレムだ」
(ФωФ;)「ちょ、ちょっと待ってください!水の天使様と魔王はあったことがあるのですか!?」
ミ ● ●彡「そうだと言う話を今しているのだろう?そのゴーレムはアガメマスの神に仕えし者を自称しており、"聖アガメマス教会"の伝えている天使とは少し違うというコトが伺えた」
ミ ● ●彡「そこで魔王は試しに、神に仕えしゴーレムに"悩み"を打ち明けた」
467 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/28(土)18:00:00.00 ID:1399336
【ゲストスピーチ】
[㊤皿㊤天]「ふむ……世界平和、ですか」
[㊤皿㊤天]「なんとも素晴らしい願いであり、難しい悩みですね」
(*゜A゜)「そうなんや。マルク帝国を倒すのは、なんとかなる。しかし問題はその後、世界平和をどう作り上げ、どう維持するかや」
(*゜A゜)「教育だけでは犯罪はなくならなん。差別する人間の心はなくならん……ウチが作り上げた平和を壊そうとする不届き者も現れるかもしれん」
(;ーAー)「ウチが生きてる間は、どうにかなるかもしれん。しかしウチが死んだら?世界はまた今のような混乱に陥ってまうやろ。どうしたら、それを防げるんか……悩みは着きん」
[㊤皿㊤天]「であれば、アナタが女神になるのはどうでしょう?」
(;゜A゜)「は?」
468 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/28(土)18:00:00.00 ID:1399336
【魔城パンデモニウム】
ミ ● ●彡「ということでゴーレムは色々と話してくれた。女神になれば不老不死となり、世界を思うように管理できると。"女神の水晶玉"という道具を使えば、人の心すら見えるようになり、人心を容易く制御できると……」
ミ ● ●彡「こうして、魔法の"新女神降臨計画"が開始したのだ」
(・∀・ )「なんかしれっと元凶がいたんだけど」
(’A`#)「あのオンボロゴーレムがよ」
(゜、゜*)「まぁ、一方に肩入れしないとか言ってたから、単純に悩みに答えてあげただけじゃない?」
( ´_ゝ`)「いやしかし、なんとも大胆な計画!そして全ての抜本的解決になりうる最適解!流石は魔王様ですね!」
(^ω^ )「たしかに自分が神になるとか精神がぶっ飛んでるわな」
(* A )「それは人の上に立つ者なら皆同じや。まともな精神じゃやってられん」
(^ω^ )「ん?あれ、魔王の声……どこだ?」
(;ФωФ)「声はしますが……姿が見当たりません」
( ´_ゝ`)「さぁ、それではいよいよ降臨祭のメインイベント!」
ネギシの合図と共に、宴会ホールの舞台にスポットライトの光が集中する。その中心には、なんの変哲もない石ころが一つ。
それこそ"聖地の証"であった。
( ´_ゝ`)「"女神様の降臨"です!」




