表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

113/183

帝都で鉄王にリベンジのようです

423名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



 戦士&魔法使い&修道女がババアの長話に付き合っている頃……



(#ノ∀`)「だからアナタなんかお嬢様の隣には相応しくないって言ってるんです!」



(゜ー゜#川「それはこちらのセリフだ、西ゼリヤの成金貴族が!」



 いまだキュミノー君と四天王ブルシットの口喧嘩は罵倒合戦に発展していた。



( ・∀・)「いつまでやってんだろコイツら」



( ・∀・)「反論しなかったら死ぬのかな」



 その二人を呆れ顔で眺めている道化師の背後から、口喧嘩の途中から姿を消していた盗賊が姿を現した。



(゜、゜*)「私達が口を挟むまで止まらないんじゃない?」



(・∀・ )「あっ姐さん、おかえり。代わりの馬車は見つかった?」



(゜、゜*)「ええ。衛兵の営舎に使えそうなのが」



(゜、゜*)「そっちはどう?この状況を打破する作戦は思いついた?」



( ・∀・)「うん」



(゜、゜*)「どんなの?」



(゜ー゜#川「キィィィィ!!」

(#ノ∀`)「シャァァァ!!」



( ・∀・)「このままコイツら放っといて逃げる」



(゜、゜*)「名案ね」





424名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



( ・∀・)スタ……コラ……

(゜、゜*)サッ……サッ……



(゜ー゜;川「……ハッ!なにをしているんだ私はッ!」



(゜ー゜;川「別にここで全員ぶっ殺して姫には黙っとけばいいじゃないか!」



(;・∀・)「あっ!ちくしょう気づきやがった!」



(゜ー゜#川「逃げるつもりか!?そうはさせるかっ!」



 至極真っ当なことに気がついたブルシットは、逃げようとする二人を見つけると、すぐさま臨戦態勢に入り呪文を唱える!



(゜ー゜#川「『爆裂魔ほ……」



 しかし、彼女の魔法が発動することはなかった。



(゜ー゜;川「ぐっ……早っ?」



(゜、゜*)「残念だけど、以前のようにはいかないわ」



 盗賊が素早くブルシットの背後をとり、羽交い締めのかたちで彼女の口にナイフを突きつけたからだ。



(゜、゜*)「魔法って便利だけど、いちいち口を動かさないといけないのが不便よね」



(゜ー゜;川「ちぃっ」



 だが、ブルシットはなんとか抵抗しようとその手に魔力を込める。



(;・∀・)「おっと、無詠唱で何かしようとしても無駄だよ。それくらいなら、俺程度の対抗魔法でかき消せる」



(゜ー゜ 川「……ふ、くくく!」



(゜ー゜*川「この程度で私を無力化したつもりか!?私の体には隠神(イヌガミ)殿から伝授された『金剛不壊(こんごうふえ)』の強化魔法がかけられている!」



(゜ー゜*川「貴様のナイフ程度では傷一つつかぬ!」



(゜、゜*)「これ毒ナイフよ」



(゜ー゜;川「えっ!?」





425名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



【回想】



ミ ● ●彡「……これで『金剛不壊(こんごうふえ)』の極意はすべて授けた。これでお前の鉄血兵団は鋼鉄の肉体を手に入れたも同然」



ミ ● ●彡「剣で斬られようが、鎚で打たれようが、銃で撃たれようが、炎で焼かれようが無傷。痛みも感じない」



(゜ー゜*川「ありがとうございます、隠神(イヌガミ)殿!これで我が兵団は無敵です!」



ミ ● ●彡「……いや、そうでもない。意外と穴はある」



ミ ● ●彡「氷魔法で氷漬けになれば動きは止まるし、雷魔法は感電して痺れてしまうし、毒を経口摂取すれば死ぬし、催眠で兵を操られれば終いだ」



(゜ー゜;川「最後のはもう どうしようもなくないですか?」





426名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



【現在】



(゜ー゜;川「……」



(゜、゜*)「どうやら毒は効くようね」



(゜、゜*)「それじゃ、死にたくなければ私の言う事を聞いてちょうだい?」



(゜ー゜;川「……」



(゜ー゜;川「……ふぅ」



(゜ー゜ 川「断る」



(゜、゜*)「言っとくけど、アナタが魔法を放つよりも、私のナイフがアナタの舌を切る方が早いわよ」



(゜ー゜ 川「切ればいい」



(゜、゜*)「帝都の外で倒れてる兵隊を率いて、私達の陣営について欲しい」



( ・∀・)「つまりは魔王を裏切れってことね」



(゜ー゜ 川「断る」



(゜、゜*)「もちろん、アナタとその部下の身分や身の安全は保証するわ」



(゜ー゜ 川「殺せ」



(゜、゜*)「……いいの?()との結婚が控えてるんじゃない?」



(゜ー゜川「……」



(゜ー゜ 川「いい加減、私を侮辱しないでもらいたい!」



(゜Δ゜#川「私は魔王四天王・"鉄血宰相"ブルシット!私は姫の騎士である前に、魔王様の騎士である!魔王様への忠誠は揺るがん!」



(゜、゜*)「そう」



 ブルシットが叫んだと同時に、盗賊は彼女の口にナイフを突き刺した。



(゜、゜*)「立派ね」



(゜Δ゜#川「がっ……あっ」



 即効性の毒がすぐさまブルシットの全身に駆け巡る。ビクンと身を震わせ、彼女は膝から崩れ落ちた。





427名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



( Δ #川「……」



(゜、゜*)「ふぅ、なんとか終わったわね」



( ・∀・)「お疲れした、姉御!」



(゜、゜*)「それ止めなさい」



(;ノ∀`)「あ、あの……なにも殺すことは、なかったんじゃ?」



 さっきまでブルシットと仲良く罵倒しあっていたキュミノーが、床に伏す彼女を見て口を塞ぐ。



( ・∀・)「あぁ大丈夫だよキュミノーさん。姐さんのナイフの毒、しびれ毒だから」



(;ノ∀`)「えっ?」



 彼がしゃがんで確認すると、たしかにブルシットは息をしていた。



(゜、゜*)「別に私には彼女を殺す理由も必要もないからね。魔王を殺すまで、じっとしていてくれればいいのよ」



( ノ∀`)「そ、そうですか……よかった……」



 キュミノーが安堵のため息を漏らしたときだった。遠くから人影が近づいてきた。



( ^ω^)「おぉーい!みんな、大丈夫か!」



 (’A` )「多分それ俺らが言われる方」



( ФωФ)「四天王は二人倒しました!」





(゜、゜*)「どうやら、向こうもカタがついたみたいね」



( ・∀・)「うん。それじゃあ後は魔王を倒すだけだね!」



( ノ∀`)「いや、四天王なんだからもう一人いるはずでは?」



( ・∀・)「…………………」(゜、゜*)



( ・∀・)「言われてみれば」(゜、゜*)



( ・∀・)「で、誰?」(゜、゜*)



( ノ∀`)「さぁ?」





428名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/18(水)18:00:00.00 ID:1399336



【???】



(´<_`;)「ハックショイッ!」



(´<_` )「あー、たぶん勇者が私の噂をしているな」



(´<_`;)「ふぅ……魔王様は帝都に残した四天王だけで十分と思ってらっしゃるようだが……私は用心に用心を重ね、石橋を叩いて渡る男!」



(´<_` )「我が幽霊城に勇者を誘い出し、仕留める!」



(´<_` )「残りの四天王3人(・・)で、確実にな!」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ