勇者達は帝都で武王と戦うようです その①
399名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/13(金)18:00:00.00 ID:1399336
(;^ω^)「でやぁッ!!とりゃあッ!」
「素振りが足りんッ!」(゜∀゜ )
戦士の連続剣技──
(;’A`)「『獄炎魔法:百花』!」
「数で押そうとしても無駄ッ!」(゜∀゜ )
魔法使いの火炎攻撃──
「お返しだッ!」(゜∀゜ )
(;^ω^)「ぐぅッ!!」
多方向からの攻撃をさらりといなした武王の的確なカウンター──
(゜∀゜ )「うん。なかなか。久しぶりに汗かいたぜ」
(;’A`)(クソ!こちとら全力なのに涼しい顔しやがる)
(;’A`)(まぁ魔王四天王になるまで鍛えたヤツと、ただ力を与えられただけの元サラリーマンじゃあ、この実力差は当然か……)
(;^ω^)「はっ……腹がバックリ裂かれとるぅッ!」
(ФωФ;)「すっすぐに回復します!」
急に幕を開けた武王・エフワードとの決戦。しかし熟練の腕を持つ彼には勇者達の攻撃は殆ど通らず、戦いは一方的であった。そんな戦いで勇者が未だ敗北していないのは、修道女の回復魔法の果たした役割が大きい。
(゜∀゜;)(しかし、やっぱり聖アガメマス教会の回復魔法はズルいな。どんだけ傷つけても、即死させない限り治癒させられちまう)
(ФωФ;)「『回復魔法』!」
(゜∀゜ )(回復役はあの麻雀の強い女か。修道女とか言ってたが……服装が前と変わってんな。あんな修道服なんてあったか?)
(゜∀゜ )(そもそも教会の奴ら、なに考えてあんなガキを勇者の付き人にしてんだ。もっと強いヤツなんていっぱいいるだろうが)
( ^ω^)「おっしゃあ元気百倍ィ!」
(*ФωФ)「僕がぜんぶ回復します!安心して戦ってください!」
(゜∀゜ )(……)
(゜∀゜;)(……)
(゜ー゜;)(……できればやりたくねぇが、仕方ねぇか)
決心した武王が切っ先の狙いを修道女に定める。
(゜∀゜ )「そらっ!」
(;ФωФ)「きゃっ……」
深く踏み込んだ彼の剣が修道女のローブの袖を掠める。だが、すんでの所で割って入った戦士のおかげで、彼女に傷はなかった。
(;^ω^)「おいおい、卑怯じゃねぇか?女の子を狙うなんてよ」
(゜∀゜ )「戦場に出てきた時点で女子供なんざ関係ねぇだろ。それに回復役を狙うのは戦闘においちゃ常套手段だ」
(’A`;)「『炎魔法:熱線』!」
( ゜∀゜)「おっと」
背後から来た魔法使いの攻撃をひらりと避け、武王は距離を取る。
(’A`;)「ちィっ」
(゜∀゜ )「狙いはいいが速さが足りなかったな」
(゜∀゜ )「さて、その女を守りながら戦えるかな?」
(;ФωФ)「!」
(#^ω^)「やってやらぁっ!」
( ’A`)「……バリア張ればよくない?」
魔法使いは修道女と自らを覆うバリアを展開する。
( ^ω^)「その手があったわ」
(゜∀゜ )「ふぅん。一対一で俺に勝てると?」
再び武王が戦士に斬りかかる。刃と刃がぶつかり、雨の中に火花が散る。
(;^ω^)「ぐっ……くっ!」
(゜∀゜ )「『バリアを張ってる間は攻撃魔法が唱えられない』……入門書にも書かれてることだ!」
防戦一方の戦士に対し、武王は魔法使い達に語るように声を張る。
(;’A`)「わ、分かってるよ!」
(゜∀゜ )「それになぁ、バリアつっても無敵じゃねぇ!対抗魔法を唱えりゃ消せるし……!」
武王は戦士の隙をついて攻撃を躱すと、剣の向きを変え、バリアに鋭い"突き"を食らわせた。
(;’A`)「なにを……!」
思いもよらぬ敵の行動に、思考が一瞬止まった魔法使い。しかし、その虹彩は既に、ガラスのようにひび割れていくバリアと、その隙間をぬって修道女に詰め寄る武王の姿を捉えていた。
(゜∀゜ )「バリアは一点集中ってのに弱い。天から与えられた力はあっても、実戦経験はまだまだ足りねぇようだな」
武王は修道女の腕に切りかかる。
(;’A`)「くそ!」
(^ω^;)「待て!」
戦士も魔法使いも間に合わない。間に合えない。武人としての練度に天と地ほどの差があるのだ。武王が"本気で"それを狙えば、彼らには止める実力も術もないのだ。
(;>ωФ)「……!」
(゜∀゜ )「動くなよッ!?」
そして、血しぶきが飛んだ。




