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勇者達は魔王の大軍勢と激突するようです その①

389名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/10(火)18:00:00.00 ID:1399336



 魔王の企みを阻止する為、魔王城へと急ぐ勇者達。しかし魔王四天王・鉄王ブルシットの計略により、崩壊した帝都ドナドにて、幾万もの軍勢が彼らの前に立ち塞がる!



(゜-゜川「ふはは……勇者共!貴様らはここで我が鉄血兵団の前に敗れるのだ!」



(゜-゜川「ゆけ!魔王様を守りし鉄血の兵士達よ!いまこそ我らの武功を示すのだ!」



「ウォォォォォォォォォッッッ!!」

(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜

(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜

(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜

(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜(゜Д゜



 ブルシットの号令に呼応し、大軍団が一斉に鬨の声を上げる。兵共の激情は音の怒涛となって、迫りくる勇者達の馬車を大きく揺らす!




390名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/10(火)18:00:00.00 ID:1399336



(;・∀・)「ねぇ、これどうするの!?どうしたほうがいい!?」



 怒れる兵士のこだまと衝突(ぶつ)かり、驚き(いなな)く馬を道化師が宥める。



(;・∀・)「馬車止めたほうがいい?停車したほうがいいよね!」



(;ФωФ)「そ、そうですね、あの大軍団と戦うのは……」



(^ω^;)「でっでもよ!ゴブリンだってあれくらい居たけど、最終的には勝てたぜ!?」



(゜、゜*)「あんな烏合の衆と一緒にしちゃダメよ!それにあの時はエルフ達の後方支援だってあったんだから!」



(^ω^;)「だからってここから引き返すのか!?」



(゜、゜;)「そうするしかないでしょ。後方はまだ魔王軍も少ないはずだし」



(;ノ∀`)「魔法使いさんの魔法で突破できたりしません!?」



 (;’A`)「ムリだ。あんな大勢の兵士全体に攻撃できるような魔法は覚えてない……」



从*ー⊿ー从「……」



从*・⊿・从「おい、道化師よ。馬車は止めるな。このまま直進じゃ!」



 その時だ、慌てふためく勇者達を尻目に、ひとり目を閉じ、考えに耽っていた神主が声を荒らげた!



(;・∀・)「えぇ!?」



(ФωФ;)「神主さん、どういうつもりですか!?」



从*・⊿・从「なに。此度の事態はわしの作戦負けが起こしたことじゃ、尻拭いもわしがやる。ただそれだけじゃ」



从*・⊿・从「魔法使い!お前の魔力を借りるぞ!」



 (’A`;)「えっ?」



 そう言うと神主は幌を突き破り、馬車の上に飛び乗った。



(゜、゜;)「ちょ、ちょっとアナタ……!」



( 十AФ)「大丈夫だ。ババ様は本気だ」



(゜、゜;)「……彼女、馬車の振動で腰を痛めるくらいおばあちゃんなのよ?」



(゜、゜;)「いくら老練してても、そんな方が本気だからといって、なんとかなるとは思えないわ」



 (’A`;)「そうだよ。俺の魔力込みでも、婆さん自身の魔力が弱けりゃ……」



( 十AФ)「たしかにババ様は齢110歳、獣人族の大長老だが……彼女の妖狐族は寿命が人間の5倍!」



( 十AФ)「つまりババ様の実年齢は人間換算で22歳!」



( 十AФ)「人間にとって最盛期である"ピチピチ大学生ギャル"と同等の若さと強さを持っているのだ!」



 (’A`;)「なっ!?」



(゜、゜;)「なんですって!?」



(ФωФ )「"ピチピチ大学生ギャル"って強いんですか?」



(^ω^ )「ある意味」





391名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/10(火)18:00:00.00 ID:1399336



【帝都ドナド】



从*゜ワ゜从「……ん?」



( ゜∀゜)「どうした?」



 獣王ガッデムは鼻をひくつかせると、空を見上げる。そして、空を覆うどんより黒い雲に眉をひそめた。



从*゜ワ゜从「いや、雨雲が……これから強くなりそう」



( ゜∀゜)「おぉ、そうか。さっきまで晴れてたのに気づかなかったな」



( ゜∀゜)「ブルシット、鉄血兵団は大丈夫か?あの数の兵士……ぬかるみに足を取られて将棋倒し、みたいな間抜けなことは起きんよな」



(゜-゜川「ふんっ!鉄血兵団を甘く見るんじゃない!彼らは土砂降りでも日照りでも火の中、水の中、暗闇の中でも完璧に統率された行動が取れるように訓練している!」



(゜-゜川「むしろ勇者共の馬車のスピードが落ちて、有利なくらいだ!」



 やがてポツポツと降りだした雨は、どんどん勢いを増していく。さらには雨にとどまらず、黒雲はゴロゴロと唸り始めた。



从*゜ワ゜从「雷……」



从;゜ワ゜从「あっ!」



从;゜ワ゜从「ブルシット!いますぐ対抗魔法の準備を!」



 雷鳴を耳にいれたガッデムが"なにか"に気づく。しかし、その意図を知らぬブルシットに、その声は届かなかった。



(゜-゜川「はぁ?なぜそんなことをッ!」



从;゜ワ゜从「いいから!アンタの対抗魔法なら、まだ!」



 しかし、もはや時すでに遅し。言い争う彼女達の背後に、光と音とが轟いた。





392名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/06/10(火)18:00:00.00 ID:1399336





从*ー⊿ー从「"掛けまくも(かしこ)き 稲荷(ひろ)き地の あまたに光る清浄の 影を仰ぎし空蝉(うつせみ)に (みこと)のこえをかけたまわん"!」



从*・⊿・从「"(かしこ)(かしこ)(もう)す"!」



 "ヨイノマの巫女"。彼女の祝詞が天に届くと、天はすぐさまそれに応えた。



 鳴り、光り、落ちて轟く──雨粒の如く降り注ぐ万雷によって!



从*・⊿・从「『(いなずま)魔法:千赫万雷(センカクバンライ)』!!」




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