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四勇者が召喚されたようです

1 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336


──女神と魔王の最終決戦。勝ったのは、魔王(・・)だった。



──地は魔物に満ち、空は暗雲に覆われ、海は荒波立ち、多くの国が滅んだ。



──魔王による世界征服は目前に迫っていた……



──しかし、女神はその最後の力を振り絞り、逆転の一手を打っていた。四大天使(・・・・)に、伝説の勇者(・・・・・)の召喚を命じたのだッ!!



──勇者、それは異世界から現れし、魔王をも倒せる力を秘めた存在ッ!!



──だが、ここに一つ、大いなる誤算が生じた……ッ!!



【炎の天使神殿】

(天一A一)「えっと。勇者の召喚か。きっとコレは俺への命令だよな」



【風の天使神殿】

(天二ω二)「まぁ、ふつうに考えて私への命令よね」



【水の天使神殿】

[天㊤皿㊤]「女神様最期の命令……僕がやらねば誰がやる!」



【土の天使神殿】

(天´4`)「委細承知」



──四大天使、痛恨の全員独断専行……ッ!圧倒的コミュニケーション不足ッ!!



──伝説の勇者、まさかの4名様ご案内ファンタスティック・フォー……ッ!!





2 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



【ド辺境─カナイド村の神殿】


( ФωФ)「という訳で、みなさんは大天使様方に召喚された、伝説の勇者なのです!!」



( ФωФ)「さァッ!魔王をぶっ殺しにいきましょうッ!」



(^ω^ )「……」



(゜、゜*)「……」



(・∀・ )「……」



 (’A` )「あのさ。まぁ、もちろん色々言いたいけど、一ついい?」



( ФωФ)「はい!なんでしょう!?」



 (’A` )「アンタは誰なの?」



( ФωФ)「はい!僕は聖アガメマス教会で修道女やってます!"天啓"を受けて、みなさんを迎えに参りましたァッ!!」



( ФωФ)「さァッ!魔王をぶっ殺しにいきましょうッ!」



(^ω^ )「魔王ぶっ殺したすぎでしょ」



(・∀・ )「まぁ世界ボコボコにされてるし、さもありなん」



 (’A` )「しっかし物騒な異世界だな。もう少し平和な世界に転移したかったわ」



(゜、゜;)「……え?」



( ・∀・)「え~でもこういう使命がある方が燃えません?」



( ^ω^)「分かる。『俺が世界の平和を取り戻すんだ……ッ!』って」



 (’A` )「いや、俺はスローライフがしたかった……」



(゜、゜;)「あの……ちょっといい?」



(゜、゜;)「私、この子が何を言ってるのかサッパリなんだけど……なんでもう受け入れてんの?」



( ^ω^)「あれ、異世界転生(・・)とか知らない?」



 (’A` )「いや、俺達は見た目日本人のままだし、異世界転移(・・)じゃないか?」



( ・∀・)「異世界召喚(・・)でしょ」



(゜、゜*)「いいのよ!細かい言葉の定義なんて!」



(゜、゜;)「神と魔王?世界征服?天使?召喚?……異世界(・・・)!?そんなのマンガの中のことでしょ?」



( ^ω^)「ゲーム世界転生とか普通にあるしなぁ」



(゜、゜*)「同じよ!私が言いたいのは、この子の言ってることが、全く現実的じゃないってこと!」



( ФωФ)「議論の内容はよく分かりませんが……ここは現実ですよ?」



(゜、゜*)「ウソよ!だって……」



(゜、゜*)「だって私は……あの時、死んだんだからッ!」



( ^ω^)「!」



 (;’A`)「え?」



(;・∀・)「俺、死んだの?」



(゜、゜;)「違うの?でも、私はたしかに……」



( ^ω^)「あー……これはだいぶ希望的観測なんだけど」



( ^ω^)「きっと俺達は"死に近い状況にいた"。だからこそ、魂がこの異世界と繋がって、巡り巡って天使に召喚されたとか、そんなトコロじゃないかな?」



(^ω^ )「修道女ちゃん、分かる?」



( ФωФ)「分かんないですッ!」



(゜、゜*)「……どうせ、それもマンガとかゲームの知識でしょ?」



( ^ω^)「もちろん。でも、そうやって考えたほうがまだマシ(・・・・)だろ?"死んだ"って悲観するより……」



(゜、゜*)「……」



(゜、゜*)「そうね、ありがとう」



( ^ω^)「いや、俺だって、そう考えたいだけだ」



(;・∀・)「……あ、あのさ」



(^ω^ )「ん?」



(;・∀・)「とりあえず、自己紹介でもしないかな?ほら、修道女さんの言うことが正しければ、たぶん僕達……この先長い付き合いになると思うから、さ」





3 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



【ド辺境─カナイド村の神殿】



( ФωФ)「僕は修道院に用事があるので席を外します。みなさん仲良くなってくださいね!」



(・∀・ )「うん。ありがとう」



( ^ω^)「じゃ、俺から話すかな」



( ^ω^)「俺は、まぁ…………船の上で働いてた」



 (’A` )「奥歯にでっかい歯クソでも挟まってんのか?」



(・∀・ )「服装見れば分かるよ。漁師だろ?」



( ^ω^)「分かった。ぶっちゃけると借金のカタにベーリング海でカニを獲ってた」



(・∀・ )「死ぬやつじゃん」



(・∀・ )「ディスカバリーチャンネルで見た」



( ^ω^)「うん。2年目だった。仕事にも慣れてきたと思ったら……足を滑らせて極寒の海に真っ逆さま」



( ^ω^)「で、ココにいた。だから向かいのセクシーな姉ちゃんが"死んだ"って言ったのも、理解できる」



(゜、゜*)「……」



( ^ω^)「あんた、そんなピチピチのボディスーツ着て、日本で何してたんだ?」



(゜、゜;)「わ、私のコトは後でいいでしょ?」



 (’A` )「なら次は俺だな」



 (’A` )「つっても大した身分じゃない、ただの雇われシステムエンジニアだ」



( ^ω^)「おお、IT企業でパソコン使うヤツだろ?すげぇ頭いいんだな」



 (’A`;)「いつの時代のイメージだよ……」



 (’A` )「クソ営業がバカ客から受けたゴミカスプロジェクトを、必死こいて運営するだけの仕事だ。頭よりも体力と気力を使う……道具がパソコンなだけだよ」



(;・∀・)「……」



( ^ω^)「いろいろ溜まってんなぁ」



 (’A` )「現行で動いてたプロジェクトも大炎上、工期の遅れとバグの嵐で、数ヶ月間まともに家に帰れてなかった。いわゆるデスマーチって奴だな」



 (’A` )「そんで、やっとこさ有給が取れて、朝アパートに帰って気絶するようにベッドに……」



 (’A` )「……あぁ……そこで死んだのか」



(;・∀・)「い、いや!まだ、まだ分からないから!」



(;・∀・)「なんか、ちょっと暗くなってるよ?最初みたいに明るくいこうよ!死んでるって決まったわけじゃないんだから!」



(^ω^;)「状況が状況だからなぁ」



(;・∀・)「あれだよ、逆に考えるんだ。漁師さんは借金から解放された。SEさんはブラック労働から解放された!そう思えば、この状況はむしろ最高じゃないか!」



(^ω^ )「そりゃそうだ!借金取りめ、ざまぁみろ!」



 (’A` )「……!」



( ・∀・)「これから異世界で新しい旅が始まるんだ!思い出そう、これは異世界転移、心機一転のチャンスなんだよ!」



 (’A` )「たしかに、君の言うとおりだ。同僚には悪いが……もう職場に行かなくていい!なんて清々しい気分だ!」



 (’A` )「ありがとう。空気を悪くしてすまないな」



( ・∀・)「いや、いいんですよ。人生には色々ありますから」



(^ω^ )「アンタは口がうまいな、何やってたんだ?」



( ・∀・)「僕は……営業です。広告代理店で働いていました」



(゜、゜*)「へぇ、稼いでたのね」



(^ω^ )「爽やかイケメンだし、客ウケ良かっただろ」



(*・∀・)「いや、そんな……」



(^ω^ )「で、アンタはどういう経緯でこの世界に?」



( ・∀・)「新年会の余興でケツからお酒を飲んだ後は記憶がありません」



(^ω^ )「バカがよぉ」



(゜、゜*)「不愉快」



 (’A` )「お前のせいで俺達の死が確定したじゃねぇか」





4 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



【ド辺境─カナイド村の神殿】


(゜、゜*)「最後が私ね」



( ^ω^)「うん。できればその服装の理由も話してくれると助かる」



(゜、゜*)「まぁ……」



(;ФωФ)「す、すみませぇーーんッ!!」



(・∀・;)「わ、修道女さん。どうしたの?」



(;ФωФ)「はぁ……はぁ、あぶ、そっ、ま、まぁ」



 (’A`;)「落ち着け、息切れしてんじゃねぇか」



(゜、゜*)「深呼吸して。大丈夫よ、リラックスして、ゆっくり話して」



(;ФωФ)「はぁ……はぁ……」



(;ФωФ)「村に魔王の手先が来ましたァッ!!」



(^ω^;)「なにっ」





5 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



【ド辺境─カナイド村 村はずれ】



(;´∀`)「ひぃぃ逃げるモブー!」



ミ,゜Д゜彡「ゲェハハハハハハッ!伝説の勇者とやらはどこだァッ!!」



(´∀`;)「し、知らないモブ!」



ミ,゜Д゜彡「なにぃ?俺はかの魔王様の腹心・四天王ガッデム様いちの子分!オオカミ男だぞ!」



ミ,゜Д゜彡「嘘をつくと殺すぞ!」



(´∀`;)「ウソなんかつかないモブ!」



ミ,゜Д゜彡「ふん……口ではどうとでも言えるわ」



ミ,゜Д゜彡「すぅぅぅぅ~~~~!!」



──説明しよう!魔物・オオカミ男の鋭い嗅覚は相手の嘘さえも看破するッ!!



ミ,゜Д゜彡「ふむ……たしかに、何も知らないようだな」



(´∀`;)「だから言ったモブ!」



ミ,゜Д゜彡「なら死ねッッ!」



(´∀`;)「理不尽ッ!」



「まてぇーーーーーいッッッ!!」



ミ゜Д゜,彡「!?この嗅いだことの無い臭い……ッ!誰だッ!?」



( ^ω^)「俺とッ!」



 ( ’A`)「俺とッ!」



( ・∀・)「俺だァッ!」



ミ゜Д゜,彡「誰だァッ!」



(*ФωФ)「あははは!魔王の手先・オオカミ男め、観念するんですね!」



(*ФωФ)「この方達こそ人間の希望!伝説の勇者達です!」



ミ゜Д゜;彡「なっ!?勇者は1人ではないのかっ!?」



ミ゜Д゜;彡「ガッデム様から一読するように言われた預言書には、そう書かれていたぞ!」



( ・∀・)「渡した資料をちゃんと読んでくれるタイプ……!」



 ( ’A`)「できれば顧客として出会いたかったぜ……ッ!!」



( ФωФ)「さぁ勇者様方、お願いします!」



( ^ω^)「応ッ!」



 (;’A`)「とは言うものの、実際戦うとなると……怖いな」



(;・∀・)「僕達、普通の会社員でしたしね」



 (’A`;)「あの、修道女さん。勇者って特別な力とか武器はないの?」



( ФωФ)「ここにはないです!旅をすれば見つかるかもしれませんが!」



(;・∀・)「生身でオオカミ男とやり合うの?怖ぇぇ」



 (;’A`)「爪とか牙、めっちゃデカいじゃん。一撃で死ぬって」



( ФωФ)「回復なら任せて下さい!首さえ繋がってれば魔法で治せます!」



(;・∀・)「え?それはそれで怖くない?」



ミ゜Д゜,彡「ふん、怖気づいているのか?勇者が複数人いるのは驚いたが……数だけのようだな」



ミ゜Д゜,彡「しかし、それも当然か。預言書には『召喚されたばかりの勇者は、まだ戦いに慣れておらず弱い為、できるだけ早めに殺しましょう』と書かれていたからなぁッ!!太字になっていたから覚えているぞォッ!!」



( ・∀・)「太字は重要箇所だという、コチラの意図を汲んでくれるタイプ……ッ!」



 ( ’A`)「やはりコイツ……優良顧客(できる)ッ」



ミ゜Д゜,彡「ゴチャゴチャとうるせぇッ!!」



 その大きく鋭い爪をギラめかせ、オオカミ男が勇者達に襲いかかるッ!



(#^ω^)「オラぁッ!!」



 だが、その大振りな攻撃によって生まれたスキを、元漁師の勇者は見逃さなかったッ!カウンターの要領で、オオカミ男の脇腹にタックルを食らわせるッ!!



ミ゜Д゜;彡「ぬぅ!貴様は、少しやるようだな……ッ!」



(;^ω^)「俺は普通の社会人じゃねぇからなぁ、喧嘩には慣れてるぜ!」



( ・∀・)「お、おおッ!漁師さんすげぇッ!!」



 ( ’A`)「やっちゃって下さいッ!」



(^ω^;)「いや、一緒に戦ってくれよ!」



ミ゜Д゜#彡「ぐぬ……人間は不味いからやりたくねぇがッ!」



ミ゜Д゜#彡「このまま首を噛みちぎってやるッ!」



(;^ω^)「!」



 大口を開けたオオカミ男ッ!サーベルの如き牙が勇者の喉元に迫る……ッ!





6 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



 だがしかし!不意に轟く火薬の破裂音ッ!質量が空を裂いて疾走(はし)る音ッ!



ミ゜Д゜;彡「ぐあァッ!!?」



 銃撃(・・)──それは弾丸(・・)を超高速で衝突(ぶつけ)るだけの、原始的で単純明快、かつ高威力の攻撃であるッ!!



 運動エネルギーにより圧縮された弾丸は、その形状を(タスク)の如く変質させ、オオカミ男の喉元を貫いたッ!!



(゜、゜*)「ふふ、オオカミ男なんて、普通の男と変わらないじゃない」



 風穴の直線上には紅一点の女勇者。ピストルの銃口から立ち昇る硝煙を、彼女はふっと吹き消した。



(;^ω^)「作戦とは言え、ヒヤヒヤさせてくれるぜ……」



(;・∀・)「しかし、驚いたよね……まさか彼女が」



 (;’A`)「あぁ、女スパイ(・・・・)だったとはな」





7 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



~回想~


(゜、゜*)「私は、秘密組織のスパイだったの。諜報に情報操作……人も殺したコトもあるわ」



(゜、゜*)「でもね、しょせん私は使い捨ての道具だったみたい。いつしか組織から追われる身になっていた」



(゜、゜*)「逃げて逃げて……あと少しで海外に逃げきれると思った。けど、無理だった。組織の力は、私の想像よりも遥かに大きかった」



(゜、゜*)「追い詰められた私は、最期にせめて連中に一泡吹かせてやろうと思って……港の倉庫に爆弾を仕掛けた」



(゜、゜*)「そして、この手で起爆スイッチを────」



~回想おわり~





8 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



(;^ω^)「ズリぃって!女スパイはカッコいいもん!」



 (;’A`)「異世界が現実的じゃないって……女スパイも十分非現実的じゃねぇか!」



(;・∀・)「俺、自分の死因が恥ずかしいよ!」



(゜、゜;)「私へのツッコミはいいから!さっさと追撃しなさい!」



 女勇者の号令で男達は天を仰ぐオオカミ男へ非情な追い打ちを敢行ッ!!



( ^ω^)「フルボッコにしちまえ!!」



( ・∀・)「うおおッ!!勇者マウンティング!!勇者グラウンドパンチ!!」



 ( ’A`)「勇者ストンピング!勇者ストンピング!」



 無抵抗な相手に殴る蹴るの集団暴行ッ!!いくら屈強な魔王軍の尖兵でも、成人男性3人から暴力の嵐を浴びれば、ひとたまりもないッ!!



ミ Д ,彡「」



( ^ω^)「ふぅ、これだけボコれば大丈夫だろ」



 (;’A`)「生まれて初めて、人を殴った気がする」



(;・∀・)「殺されるトコロだったとは言え……あまり気持ちいいものじゃないね」



(゜、゜*)「その気持ちは忘れない方がいいかもね」



(*ФωФ)「ありがとうございます、勇者様方!」



(*ФωФ)「これでカナイド村も救われました!」



(^ω^ )「ほぼスパイの姉ちゃんの手柄だけどな」



(゜、゜*)「武器を持ってたのが私しかいなかっただけよ」



(゜、゜*)「……魔王を倒すってことは、今後もこんな奴と戦わないといけないってコト?」



( ФωФ)「はい!このオオカミ男は四天王の部下を名乗っていました。もっと強い魔物もゴロゴロいると思います!」



(゜、゜*)「じゃ、まずは戦うための武器が必要ね。徒手空拳(ステゴロ)じゃキツイでしょ?」



(;^ω^)「あぁ、たしかに。コイツですら筋肉の塊で、硬いのなんの」



(;・∀・)「殴った方の拳もジンジン痛いよ」



( ФωФ)「んー……それじゃあですね!地方都市ロトスを目指しましょう!そこでそれぞれの勇者様に相応しい『職業』に転職するんです!」



(゜、゜*)「いや、武器を手に入れるのに、なんで転職が必要なのよ」



 ( ’A`)「違うんだ。違うんだよスパイさん。異世界でいう『職業』ってのは、日本のそれとは違うんだ」



( ^ω^)「例えば戦士系の『職業』は短剣とか弓、杖は装備できないし、魔法使いは剣を使えないんだ」



(゜、゜;)「なんでよ。別に自由に武器を使えばいいじゃない」



( ・∀・)「それが秩序(ルール)、って奴なんだよね」



( ФωФ)「自分の職業に合った武器の方が、使いやすいと思います!」



( ^ω^)「というか勇者は職業じゃないんだ。この世界では」



(゜、゜*)「どの世界でも勇者は職業じゃないでしょ」



(゜、゜;)「……よね?」



──異世界に召喚されたその日に、オオカミ男を倒す大金星を上げた勇者達ッ!!



──彼らが目指すは地方都市・ロトスッ!!



──カナイド村を後にした彼らが待ち受けるものとは……ッ!?




8 名前:以下、名無しにかわりまして日曜日夕がお送りします[sage]:2025/02/28(金) 07:30:00.00 ID:1399336



ミ゜Дメ#彡「ぐ、ぐぉぉッ!!待てぇッ貴様らぁッ!!」



( ^ω^)「あ、オオカミ男が復活してる」



 (;’A`)「あれだけボコボコにしたのに……魔物ってのは頑丈なんだな」



(;・∀・)「どうする?さっさと逃げる?」



(;ФωФ)「オオカミの足の速さには敵いませんよ!?」



(゜、゜*)「……」ピピッ



 慌てる4人を尻目に、女勇者は懐から取り出したスイッチをノータイムでポチリ。



 瞬間、オオカミ男は爆発四散ッ!!男達による集団暴行コンビネーション・アタックの際、こっそりと取り付けていたものであるッ!!



(;^ω^)「……」



 (;’A`)「……」



(;・∀・)「……」



(゜、゜*)「やっぱり、オオカミ男はただの鉛玉じゃ殺せなかったみたいね」



( ФωФ)「わぁ!すごいです、流石です女勇者様!魔法ですか?」



(゜、゜*)「物理よ」



──蘇ったオオカミ男を瞬殺した元・女スパイ勇者ッ!!



──顔色一つ変えずに兵器を駆使する彼女の後ろ姿を見て、男達は思った……ッ!



(;^ω^)(ぜってぇ怒らせないようにしよ)(’A`;)



(*・∀・)(かっけぇ……)



──四大天使の大チョンボにより召喚されし、4人の勇者ッ!!



──彼らの旅が、今はじまるッ!!


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