表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

76/81

第76話 魔王との死闘

「キアーヴェ!!」

 俺は金色のドラゴンに向かって呼びかける。


「遅くなってすまない、鍵の勇者。ファイヤーフェニックスのザクスを倒すのに手間取ってしまってな」

 キアーヴェはばっさばっさと翼を広げながら魔王の間中央に降りていく。


「鍵のドラゴンか、ザクスめやられよったか」

 魔王はキアーヴェを見て言う。


「魔王よ、三百年振りだな」

 キアーヴェは魔王ザンバックを一瞥して言う。


「鍵の勇者よ、魔王は不死の存在などではない。コアに攻撃を与えることが出来れば倒すことが出来るはずだ」

 キアーヴェは俺たちにアドバイスをくれた。


「フ……、我のコアは人間で言う心臓のようにわかりやすく左胸にはないぞ。常に体内を移動しているのだ。貴様らに我を倒せるはずもない」


 アリシアはそれを聞いてオリハルコンソードを再び魔王ザンバックに向ける。


「自ら弱点を喋るなんて間抜けじゃない?」


「フフフ……これは余裕と言うのだ。かかってこい鍵の勇者を守る戦士よ」


「たあああああっ!」

 アリシアは走り魔王に近づいていく。


 オリハルコンソードは今度は魔王の左腕を傷つける。


 しかし、次の瞬間にはその傷は元に戻ってしまう。

「どうしたらいいの、奴のコアはどこにあるの?」

 アリシアは戸惑う。


 そこにキアーヴェが追い打ちをかける。


「下がっていろ、鍵の戦士アリシア!」

 そう言うとキアーヴェの金色のドラゴンの口からブレスが放たれれる。


 ブレスはその場から離れたアリシアを残し、魔王を焼き尽くしていく。


 ――かに見えた。


 しかし、魔王はブレスのダメージを回復しつつ火炎の渦から出てくる。

「我にその程度のブレスなど効かぬ!」

 そう言って嘲笑う。


「くそっ、キアーヴェのブレスも効かないなんてどうしたらいいんだ!」


 ――そのときだった。


 キィが俺の前に歩いて出てきた。

「キィ、危ない! 後ろに下がれ」


「ううん、キィ、全てを思い出してきた。キィなら魔王のコアの場所がわかる!」


 そう言ってキィはこちらを振り向く。


「本当か!?キィ」


「マスター、マスターキィソードを!」


 キィがマスターキィソードの柄を握る。

 再び、マスターキィソードのブーストがかかる。


「「探知遠隔施錠サーチリモートロック!!」」

 俺とキィはとっさに頭に浮かんだ言葉を叫ぶ。


 光はまっすぐに飛び、魔王の体をつかむ。

 いや、つかんだのは魔王の体ではなく、体の一部分だった。


 胸の中央を光は指している。


「アリシア、今だ!」


「わかったわ、はああああああっ!」

 アリシアは魔王に走っていく。


 魔王は杖で応戦するが光は胸の中央を指したままだ。


 しかし、魔王は杖で巧みにアリシアの攻撃をかわしていく。

 

「このままじゃダメだ、キィ、行くぞ」

「わかった、マスター!」


「「超遠隔施錠スーパーリモートロック!!」」

 柄に手をやるキィと、両手に掴んだマスターキィソードを魔王に向ける。

 

 瞬間、光が迸り魔王へとブーストされた光が飛んでいく。


 魔王の動きが一瞬だけ止まる。


 しかし、その隙をアリシアは逃さない。


「たあああああああああああっ!!」


 そしてアリシアのオリハルコンソードはついに魔王の胸の中心の光、コアを貫いたのだった。

・面白い!

・続きが気になる!


という方は広告下の☆☆☆☆☆からの評価、ブックマークへの登録をお願いいたします。

執筆の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ