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第59話 鍵の扉の迷宮(2)

 俺達は、アイアンゴーレムを倒した広間の奥にある扉に立っていた。

 

 俺は扉に両手をついて唱える。

 

施錠解除アンロック!!」


 光が迸る、かなり強い鍵だ。


 しかし、やがて光は収束していきカチャリと扉は開く。

 入るとそこは小部屋だった。


 正面と左に扉がある。左側の扉は正面より小さく、裏口という感じだった。


 そして、正面には台座があった。 

 台座の中央には何も置かれていない。


 しかし、台座には何か文字が書かれていた。

「俺じゃ、読めない。アリシア、何が書かれているかわかるか?」


「古代魔法文明の文字みたいね、黒の……転移石、魔王の居城への道を開く……石なり」


「あちゃー、何もないと言うことは一足先に他の冒険者に奪われたっちゅーことかいな」

 ステラが残念がる。


「でも、大変だ。もしかしたら魔王の居城への転移石だと知らないで持っていっちゃった可能性もある」

 俺は懸念を口にした。


「それもそうね、出来れば黒の転移石を使用する前に石を取り戻さないと……」


「それはそうとまだ奥と左に扉があるで」


「そうだな、調べてみよう」


 調べた結果、左の扉は鍵が開いてあり、また奥の扉は厳重に鍵がかかっていた。


「どうやら、先に来た冒険者はこの左の扉から入って出ていったみたいだな」

 俺は確認するように言う。


「じゃあ、奥の扉はまだ開けられてないんやな、まだ何かあるかもな」


「奥の扉を開けてみよう」


 俺は奥の扉に手をかける。


施錠解除アンロック!!」

 まばゆい光と共に扉の鍵は開く。


 奥の扉を開けたところ、そこはまた小部屋だった。


 そこには中央にまた台座があり、上に何か丸い板のようなものが乗っていた。


「これは……なんだ?」


「羅針盤よ、船での航海に使われるものだわ」


 台座には古代魔法文明文字らしきもので何かまた書いてある。


「この鍵の羅針盤……魔王の……居城の島の場所を示すものなり」

 アリシアがたどたどしいながらも文字を読む。

 

「そうか、この羅針盤は魔王の島への行き方を教えてくれるものなんだ!」

 俺は羅針盤を手に取り言う。


 羅針盤の内部には針があり、東の方角を示していた。

 

「骨折り損にならなくて良かったな、これで黒の転移石がなくとも魔王の城へ行けるっちゅーことや」


「そうだな、だけどその前に黒の転移石の行方を探さないと」


「もう使われたっちゅーことはないんか?」


「それはわからない、とりあえず王都に戻って情報を集めるしかない」


「マスター、キィお腹すいたー」

 キィがお腹をさする。


「丁度いい、いったん王都に戻ろう」

 俺はキィの髪の毛をくしゃっと撫でた。


 そうして俺達は王都に戻り、黒の転移石の情報を集めることにするのだった。

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