表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

31/81

第31話 聖なる光

 アリシアやステラ達、そして俺の方に魔物モンスター共は近づいてくる。

 しかし、キィを人質にとられた今、何もすることはできない。


 ゴブリンやホブゴブリン共は

「ゲシャアアアアアアッ!」

 と不気味で下卑た声を立てアリシアとステラに近づいている。


 俺の前にはオーガが二体立ちふさがっている。

 絶体絶命だ。


「マスター……、構わず……やっつけて!」

 キィが苦しそうに叫ぶ。


「キィ!!」


 そう言った俺たちにまさに魔物モンスター共が近づいたその時。


 キィの体が強烈な光につつまれた。


 たまらず、オーガはキィをつかむ腕を緩める。


「今だ! 遠隔施錠リモートロック!!」


 俺はその隙を逃さずキィを抱いたオーガに左手で遠隔施錠リモートロックをかける。


 途端に、オーガの動きが止まる。

「グルル、しまった……!」

 オーガは唸る。


 キィから放出された聖なる光は消えていく。


 アリシアとステラにまさに襲い掛かろうとしていたゴブリンやホブゴブリン共は戸惑っている。


「よくもやってくれたわね、絶対許さないんだから!」

 アリシアは剣を構える。


「おうおう、人質とは汚い作戦やな。あたいも許さへんで!」

 ステラは杖を構える。


 俺たちの反撃が始まった。


 アリシアは近づいていたゴブリン共はアリシアの剣の前に肉塊と化していく。

 ステラは

電撃ライトニング

 を使いオーガ共にダメージを与えていく。


 俺は走って右手の剣をキィを抱えたオーガの腕に切り伏せる。

「グギャアアアアアッ!!」 

 汚い声を出してオーガはよろける。


 キィはその腕からすべり落ちる。

 そこをゴブリン共をかき分けてきたアリシアが、オーガを切り刻む。


「グオオオオオッ、バカな……!」

 村長に化けていたオーガは崩れ去る。

 

 俺はキィを抱きとめる。


 あとは掃討戦だった。

 アリシアの剣とステラの魔法、そして俺の鍵の力の前に敵は全滅した。


「やった……」

 魔物モンスターどもの死骸を前に俺達は安堵する。


「でも、さっきのキィちゃんの光、なんだったのかしら?」

 アリシアが疑問を口にする。


「聖なる光やったな、あの光のおかげで隙ができたんや」


 キィが言う。

「にぃさまが助けてくれた……」


 そう言ってポケットから鍵を取り出す。


 それはシュリセルが消えたときに残された鍵だった。


「そうか、この鍵が光って……シュリセル師匠が助けてくれたんだ」

 

 俺たちは、その場で師匠に感謝した。



 

 アザミ村に戻って事情を説明すると村人は村長が入れ替わっていたことに驚いていたが、魔物モンスターどもを掃討したことを伝えると皆、感謝してくれた。


そうして俺達はアザミ村を後にするのだった。

・面白い!


という方は広告下の☆☆☆☆☆からの評価、ブックマークへの登録をお願いいたします。

執筆の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 入れ替わられていた村長はどうなったのかな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ