魔法と念
大変投稿が遅れました。お待たせしてすみません。
僕は気が付くとベッドの上で寝ていた。
見慣れない風景だ...
起きても誰もおらずただ知らない部屋に一人残っていた。
そう言えば...確か僕は召喚獣に侵食されて...
「お、やっと起きたか相棒」
声をかけてきたのはウルフだった。
「わりーな無茶させちゃってよ」
僕はまだ事の状況が把握出来てない。
「どういう事だい?」
「お前の体を使って魔族を倒したんだよ」
「僕が...魔族を?」
そんな事ぼくはした覚えも無ければ、実感も無い、いきなりそんな事を言われても混乱してしまう。
「あぁ俺の力も貸したけどな」
「それで、君が僕の召喚獣?なのかな...」
「そうだが何か問題でもあるか?」
「いや...」
正直言って最初から話すことの出来る召喚獣はレアで、頼もしい限りだ。
「じゃあよろしく」
「あぁ相棒」
「それで...ここはどこだい?」
今は気になることが多すぎるが、取り敢えず場所の把握はしたい。
「あぁそれはな...」
ウルフに話を聞いたところ、僕は、彼に体を、侵食され、魔族を倒した後、急な体の乗っ取りに耐えきれなかったのか倒れてしまい1週間、寝ていたらしい。そして、ここは大学の校長であるマーケスト・バースさんの家のベッドらしいのだ。
校長と戦っていた暗黒騎士は主であるアリーべを、倒したことによって消え、校長は無傷だったそうだ。
「そう言えば、なんで僕の体を乗っ取ったんだい?装備だけ強くしてくれたらいいんじゃなかったのかな?」
僕は軽い疑問をウルフになげかけた。
「好きで乗っ取った訳じゃあない、お前の精神力がたり無いから侵食されただけだ、それに...今回はそっちの方が都合が良かったがな」
「どういう事かな?」
「ぶっちゃけて言うとお前は弱すぎる。お前が1とするとこの前の魔族は1000だ、戦闘力でも、戦闘技術でもな。それに、お前はまだ無属性魔法と夜魔法を使えない」
1000か...まぁそうかもしれないな...僕はまだ戦闘経験が全くと言っていいほど無い、だけど無属性魔法なんて聞いた事無いし...ましてや、僕は夜魔法なんて使えないはずだ...
「なぁ...」
言った瞬間彼は分かっていると言った風に言った。
「あぁ分かってるぜ、どうして氷魔法しか使えない自分が夜魔法を?って事だろう?まぁそりゃあな、俺が居るからって言った方が説明が早いな、俺は氷の召喚獣なんかじゃ無い、俺は夜の召喚獣だ、だからお前は夜魔法を使えると言った。」
訳ありなのかと、僕は察して何も聞かなかった...
しばらくすると、部屋に校長が入って来て僕が起きている事に大変驚いていた。
この様子を見ると、相当心配をしていたのだろうか...
「冬夜くん!気が付いたんだね!君、ずっとうなされていたからもう気が気ではなかったよ」
うなされているのはいつもの事だけどね、僕は毎晩、夢で今度はルナや僕の身の回りの人達が殺される夢を見る。だからうなされるのは当然だろう。
「いえ、僕は大丈夫なので」
「本当にすまない。私が力不足なせいで生徒を危険な目に合わせてしまった。」
校長は声をワントーン低くして、申し訳なさそうに言った。
「僕はいつも魔族に酷い目に合わされるので、校長が責任を感じる必要はありません」
そうこれは、全部僕のせいだ。前世の記憶を思い出す能力なんてものが無ければ、僕はもしかしたら普通の人生を送れたかも知れない。
その後、僕は校長にお礼を言って、まだ生活する準備が出来ていない自分の屋敷へと帰った。
「さぁウルフここが僕達の家だ!」
微かに信じ難いがウルフは僕の召喚獣なので一緒に住むのが普通だ。
「ウォォォー!お前の家デカイなーこりゃ最高だぜ!」
ウルフは、大はしゃぎだ。まぁ、幽霊が出ると思われ、安くなったとは言えどこの屋敷実は国で10本の指に入るほどの大きさだ。
僕は屋敷で自分が使う部屋にあらかじめ屋敷の外へと持ってきてあった荷物を運び、1時間程で作業は終わったが、既に夜中の0時を回っていた。
「早く寝ないとな、明日学校だし。でもさっきまで寝てたから眠くないんだよな…」
することも無いので、目をつぶり、久しぶりに過去の記憶が更新されていないか見た。
すると、二つ前の前世での僕は、18歳になった時点で、親友を殺され、絶望に浸っていた。正直こんな自分を見たくは無かったな、僕もルナを失ったら...どうなるのだろうか...
一つ前の前世での僕は、親を殺され、友達も皆、居なくなった世界でひたすらに強くなろうとしていた。だけど、ひとつ気になったのは、一つ前の前世での僕は夜魔法を使って居るのだが普通の夜魔法では無く、氷の様に透き通った綺麗な漆黒の魔法だ。そう言えば、アリーべも似たような事をしていたな、光魔法のはずが、邪気に染まった紫色の光になっていた。
僕は気になりウルフに聞くことにした。
「ねぇウルフ、魔法の使い方について聞いてもいい?」
「あぁ、魔法の事ならいつでも聞きな」
「じゃあ聞くけど、あの魔族が使ってた光魔法は、なんであんなに邪気に染まっていたんだい?僕は、光魔法は、闇を照らす太陽の様な魔法と聞いていたんだけれど、あれじゃあ闇を照らすどころか、作っている風に思えるんだよ。」
「あれはな、魔法の使い手の念によって変わる。そして、その念が強ければ強い程で魔法も、使い手の念と同様に変化、言わば、威力や他属性の付与が加わる」
他属性の付与だって?そんな事出来るはず...
「まぁやってみるのが早いな、よし森に行くぞ」
ウルフは、そう言って剣の姿のまま外に飛び出した。
僕はウルフを追いかけ走るが早すぎて追いつけない。
「アイスゲート」
ウルフの目の前に展開させたが、彼はゲートを切り裂き、消し去った。
そして、何回もゲートを開いたが、全て消された。
あんなにも容易く自分の魔法を消されちゃむきにもなる。
そんな事を繰り返しているウチに屋敷から近くの森に付いた。
「よし、じゃあここで魔法の特訓をしてやる。早速、夜中の授業と行こうか!」
魔法と念には関係があったんですね〜これから冬夜がどう強くなるのか楽しみですね、でも魔族との差はまだ広いので急がないといけないかもですね。
さぁ、冬夜!君の本当の力を!
明日は、少し用事があるので投稿出来ないかも知れません。




