氷と散って去れ
短めですが良ければ読んでください。
《俺を使えよ》
そう、脳に語りかけられた。気がつくと時間が止まっている。
《君は、誰なんだい》
脳で語りかけた、時間が止まるなんて現象聞いた事すらない、一瞬驚いたがそれだけで他には何も感じなかった。
《俺はお前の召喚獣、ウルフ・ホワイト・ロック様だ、ウルフって呼んでくれ》
でも、僕はまだ召喚獣を召喚すらしていない。
これは、魔族が僕を騙しているのだろうと思った...だけれど、今の状況、僕は召喚獣に頼らなければ...死ぬかも知れない...なら、答えは一つ...
《分かった君を使う、力を貸してくれ、それで君はどこに居るんだい》
声は脳に聞こえても肝心の姿が見当たらない。
《後ろだ、こっちを向け》
言われるままに後ろを振り向くと魔法陣に1つの刀が刺さっていた、色は薄暗い赤色の刃先をしており、ほかの部分は、漆黒に染まっていた。
《引き抜け!》
引き抜こうとするが、深く刺さっているために容易には抜けないようだ、なら...
「氷の鎖」
僕の両手と刀を氷の鎖で固定し、一気に引き抜いた。
すると、刀から漏れ出すオーラが僕を侵食して行き、体が刀から溢れ出すオーラで包まれる...
「やっぱり...罠...か...」
声を出すのもやっとな程、侵食されて行き、そのまま僕は、意識を飛ばした...
冬夜が侵食され終わると、彼は全身に真っ赤な血塗られたかの様な鎧を纏い、片手には侵食の根源である召喚獣の刀を持っていた。
すると、時間が再生され始めた。
「冬夜くん!その姿は...だめだ戻ってこい!」
校長が言った。だが、冬夜には聞こえない。
「まだ悪あがきするのか?」
アリーべがそんな事を口にしている瞬間に冬夜は奴を殺しにかかる。
「クイック」
冬夜は無属性魔法を唱え、一瞬でアリーべの目の前に行き、刀で目を潰し、アリーべの体を両断する。
「なにっ... グハッ」
アリーべは崩れ落ちたが、痛みに耐えながらも魔族の特性、急速治癒で元に戻っていった。
「次はこっちから行かせてもらう!」
アリーべは直ぐに魔法を発動させた。
「これで、終わりだ! 終わりを告げた太陽」
空中には真っ赤に染めあがった光の巨大球が現れ、それは、冬夜目掛けて落下してゆく、だが、冬夜は逃げずにそれを受け止めた。
「無理さ、こんなのじゃあ今の冬夜には効かない」
ウルフが喋った。
「お前は、なんだ」
話す刀なんてもの見たことがないであろうアリーべは聞いた。
「俺はただの召喚獣、主の願いを叶える者だ、そして、心を覗いたらお前らを殺したいという闇で満たされて自我を無くしそうだった。だから、今日お前にはここで死んでもらう...」
冬夜が、受け止めた光の巨大球を凍らせて行く。
「そんな、馬鹿な、私の魔法が人間如きに...」
「馬鹿なのはお前だ、装備やアイテムを持たずしてこんな所に乗り込むなんてな、ほぼ丸裸状態の装備で俺に勝つのは無理だろうな」
ウルフは余裕そうに言った。
「散れ...」
「神界奥義 氷月の雫」
霧が辺りを覆い尽くし、空に氷の月が現れる、すると月から氷の雫が落ち、アリーべに落下してゆく。
そして、直径三メートルほどの氷の雫はアリーべを飲み込み、そのまま地面に当たり砕け散った。
辺りには血液すらも飛び散らず、冷凍された肉片とガラスのような氷だけが散乱していた。
そして、アリーべを倒した冬夜も同時に床に崩れ落ちた...
やっと戦いの場面終わりました。
とてもつまらないシーンだったかも知れませんが、まだ文章力が無いのでご了承ください。
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