英雄は儚く散る
ごめんなさい、話が少しそれた話になってしまいました。でも、この先でこの話は必要になるので、どうしても書きたかったのです。
今日もう1話出しますので読んでいただけると有難いです。
あと、雰囲気が出るかと思い、背景を暗くしてみたのですが、読みにくければ元に戻すのでコメントお願いします。
親を殺した奴はいつも同じ組織なのだ、だが僕に今ある記憶ではその組織の名前が分からない。
あれから僕は考え続け、そして出した答えは...復讐だ。
今までもそうだ、その組織が、僕の人生を狂わせてきたのならば、奴らを潰さなければこれからも、僕の前に現れ大切な人が崩れ落ちてゆく様を見なければならない。
だが、そんなことは、させない。
その組織は魔族だったらしく、永遠に近い時を生きる者達だ、簡単に復讐出来る相手な訳では無い...だけど、今世の僕は、まだ若い、今からならいくらでも作は錬れる。
そんな事を思い、僕は勉強、魔法の実力を鍛え、国でもトップの位置に君臨する魔法大学
《デストヘレティック大学》へと入学する事になった。
この大学は、嘗てこの国を異界の魔族から救った英雄が創設したとされている。
その英雄の名前はデスターと言われ、知識、努力、創設の象徴とされるくらいだ。
そして、その圧倒的な強さが彼を英雄にした。
時は遡り、2045年4月2日 魔族が国に攻め入って来るという噂が国で広まった。
誰もが絶望したが、そこでただ1人立ち上がったのがデスト・ガイアグラム、通称デスターという人物だ。
デスターは人間では無く、魔法使いと魔女の間に生まれた魔法使いであり、魔法剣士を夢見て剣術と魔法の研究をした。
それは成功し、彼の人生を変えた。
そこで生まれたのが「瓦解流奥義」全てを破壊へと誘う流儀だ。
その力の強さ故に国1番の魔法騎士となった男だ。
そして、彼はこの国を救う最初の希望であり最後の希望だった。それ故、彼に寄せられる期待は重くのしかかっていた。
...彼は戦った...誰も立とうとしない戦場...たった一人で...傷を受けた...期待を背負った体に...固く誓った...この国を救うと...
数千という数の魔族を相手にし、彼は一歩も引くことをせず、一本の剣と、鉄の鎧を纏った細い体を傷だらけにしながら自分の奥義と技術だけを頼りに戦った。
四方八方から押し寄せてくる魔物を全て塵芥と化せた。
彼は、苦戦しながらも勝ったのだ、数千の魔族に、たった一人で。
彼は戦場を後に、国へと帰った。
傷だらけの体を剣で支えながら、一歩一歩と...
だが、国の門を潜ったその時、彼は4人の騎士に槍で、刺し殺された。
血液が、刺された4つの穴から少しづつ流れ出した。槍の1つは心臓を貫き、また、1つは彼の顔面を貫き、他の2つは、首元を刺していた。
彼は即死だった。見るも無残な姿で脳みそを顔面の穴から覗かせ、心臓からは、血液が溢れかえっていた...
彼を救うものはいなかった。
これは、昔から彼の力を恐れた国の王がここぞとばかりに、騎士に傷を負ったデスターを殺せと、命令したものだから、助ければ自分が殺されると、人々は従うしか出来なかった。
なんとも理不尽な話だろうか。
英雄とは、救う立場であり、救われる立場では無かったのだ...デスト・ガイアグラムもこれを知っていたに違いない、だが、それでも、立ち上がったのだ...
これが、儚い夢を抱いた大英雄のお話だ...
どうでしたでしょうか、もう少し描写を付け加えた方が良かったかも知れませんが...
良かったコメント、感想、等お待ちしております。




