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結晶英雄  作者: 彩秘 雨蛍
第1章 前世と復讐劇の始まり
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またいつか

「澄み渡るような旅...楽しそうだけど...僕は復讐の為にいずれ旅をするんだ、それを理解して...」


冬夜がそう言いかけると...


「いいよ!その復讐付き合うよ!」


綺麗な声から復讐なんて言葉が聞こえてくるなんて思わず、冬夜は驚きの表情をし、再び話しかける。


「じゃあいずれ一緒に旅しようか...」


冬夜はこの時、旅するのはすぐ近い未来だろうと思いながら言った。


「やったー!じゃあ僕の力を使えるようにしてあげるよ!」


声の主はそう言った。


すると、冬夜の体が緑色に光だした。


「腕を振ってみて!」


こんな呑気に話しているが冬夜は今、崩れた床から落ち、急降下している。


冬夜は言われて腕を思い切り振ると上へ吹き飛ばされた。

すると、先程いた場所の天井へと、激突した。



「いたたたたたっなんたこれは、って...あ、また落ちる!」


冬夜は激突し、後頭部を天井に強打したらしく、痛がっている内にまた落っこちようとしていた。


「変わり身の術!」


壁を蹴り、出口へと向かうが、ギリギリ届かない...だが、変わり身の術により、1メートル程先へと移動出来るため、無事、出口へと辿り着いた。


「危機一髪だったな」


ウルフが言った。


「う、うん...ところで、さっきまでの声の主は誰なんだろう...」


冬夜が興味深そうな顔をして言った。


「僕のこと〜?僕は忘れられた精霊リーフさ!」


リーフは目の前に現れ、姿を見せた。

白く小さいからだに少し膨らんだ胸があり、綺麗な精霊だ。


この時、冬夜は女の子だったのか!...なんて言わず、ここのろ中で密かに驚いていた。

そして、自分の周りにはボクっ娘が集まりやすいのかとも思う冬夜だった...


「忘れられた?それはなぜだ、精霊とは誰かに知られていなければ消滅してしまうものだろ?何故存在しているんだ」


「僕もよくは分からないよ、でもね、この建物の中にあった巻物に、僕とよく似た力があってねそこを住処(すみか)にしてたらいつの間にか時が経って忘れられたちゃったんだよ、そしてずっとこの建物にいたってわけさ、でも、この通りピンピンしているよ!」


そう言ってくるんと一回転して見せた。


聞くとウルフは直ぐに納得した。

まぁ否定しようにも証拠が目の前にあるのだから信じない訳にはいかないだろうし。


「そんでよ、この五重塔にいたって言ってたけどよ、なんで今更出てきたんだ?」


「ずっと巻物に住んでたら皆に忘れられたかから、出られなくなっちゃって、それでずっとこもってたら、そこの男の子が来たから復讐を手伝うって言ったら言い返事が貰えたんで出てきたのさ」


「復讐に?だが、精霊は戦えないだろ?」


普通なら冬夜も確かにと思ったかもしれないが、先程落ちているところを助けてくれたのは精霊の力だから今回は何も思わなかった。


「うん、でもね、こうすれば...」


すると、リーフは冬夜の体に入っていった...物理的に...


「腕振ってみて」


冬夜の体から声がした。


冬夜は言われた通りに腕を何も無い方に振る。


すると、氷の三日月の様な物が猛スピードで飛んで行き、冬夜も後ろへ数メートル後ずさった。


「うわっ!」


何故かリーフが声を上げた...


「本当なら、風の弾丸が飛んでくはずなんだけど...」


ウルフはそうか、精霊にはこんな使い道もあったなと呟いていた。


「なるほど、風の弾丸が氷になったのは冬夜が風魔法を使えないからだろう、人は普通、炎、水、風の魔法は使えるが、冬夜は氷と俺という召喚獣の副産物である属性の夜しか使えないからだろうな」


リーフはそうなんだ!と、驚きながら聞いた。


「リーフと言ったな、お前の力は役立ちそうだこれから冬夜の補助を宜しく頼んだ。俺はウルフだ」


ウルフは流れで自己紹介を済ました。


「あ、じゃあ僕もしとこうか、僕は冬夜、宜しく...」


一通り話を済ませると忍者のほんの中から放り出され、本はそのまま消えてしまった。


だけど、最後にこう書いてあった...忍者の卵よ、力、知恵、技術を求めるならば私はいずれ君の前に現れよう。と...


私とは本自身のことだろうかと思いながら本が消えてく姿を最後まで見届ける冬夜であった...



読んでいただきありがとうございます。


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