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結晶英雄  作者: 彩秘 雨蛍
第1章 前世と復讐劇の始まり
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役職決め

僕の目に光が無い...か...復讐心に駆られすぎって事だよな...多分...


考えてるうちに僕とクリスタは最初あった場所に戻っていた。


「冬夜くん、ごめんね、アイツあんな感じで無愛想だけどちゃんとした奴なんだよ…」


「うん、分かってる」


見た目は置いておくとして、全てを見透かすかのような目、そして、観察力、その点においては他者より格段に優れているに違いない。

今少し話だけだ、だが、それでも分かる…


「冬夜はまだ学校に知り合いとか居ないだろうし、今回は二人での参戦でいいかな?」


二人でも今の僕にとっては十分だ、彼女が僕に話しかけてこなければ僕は一人で戦う事になっていただろうし...


「あぁ、十分さ」


そう言うとクリスタはニコッと笑い言ってきた。


「じゃあさ、エントリーシート出したら二人で戦いのコンビネーションを整えて見ない?僕は何故か校長にシード権を貰ったから明日からの参戦でも間に合うよ」


「あぁ、いい案だね、でも、その前に他の試合を見ておいてもいいかな?」


僕は一応魔法は使えると言っても戦闘経験が著しく人より少ない、ならば今回は他者の戦闘スタイルを見て、学んで、身につける、そしてそれを自分なりにアレンジして戦わなければ勝てないだろう...だがまて、よく考えるとこの試合に勝つ意味は...出場する意味は有るのか?


と、ふと思ったが...今考えた様に他者から戦闘技術を略奪する事によって強くなるのが今の目的だな...


優勝したら何かあれば嬉しいが...と、欲を出してみても良いだろうか...


「うん、いいよじゃあ、午後3時、魔物の(モンスターフォレスト)の光洞窟の前に集合ね」


また、あの森か...


「うん、了解」


「あ、あとクリスタ、この試合は優勝したら何かあるのか?」


疑問だったことを聞いた。


「うん、あるよ...」


「それって?」


蘇生人形(リザレクションドール)って言う大魔法の継承だよ」


「なに!?蘇生人形(リザレクションドール)だと!」


さっきから黙ってずっと着いてきていたウルフが声を荒らげた。


「どうしたんだいウルフ、知ってるの?」


「知ってるも何も今まで使える人間が居なく、継承が途絶えたって言う大魔法中の大魔法だぜ!」


「そ、そうなんですか、僕も知らなかっです」


クリスタも少し驚いていた。


と言うか、そんな凄い魔法が...絶対に優勝しないと...復讐を果たすために必要になりそうな魔法はとにかく覚えないと...


「で、それってどんな効果なんだい?」


「あぁ、人は死んだら生き返らねぇこれは当たり前だ、だが、蘇生人形(リザレクションドール)を使っておけば死んでも死なない、詳くは俺も分かっちゃいねーが死ぬ直前に術者の傷を全て癒し、体力も回復すると言った魔法だ。だが、欠点はある、魔力消費が激しいことだ魔力を削る量は術者の最大魔力量の半分だ、そして蘇生人形(リザレクションドール)は魔力は回復しない」


「ウルフさんって物知りなんですね」


クリスタは感心したように言った。

そして、彼女は何故かウルフには敬語を使うらしいな。


「まぁ...召喚獣にも色々あるからな...」


「色々ってどんな事?」


「...いつか話してやるよ...」


話を濁された。


そんな話をしながら僕はクリスタとエントリーシートを出し、そのまま僕は会場へ、クリスタは聞く前にどこかへ行ってしまった。


最初の試合は十時からだ、今からだとあと三十分ほどある。

今は学校だが、試合で騒がしい、だから外に少し出てもバレなさそうだな。


「おい、冬夜お前まだ街のギルド行ってないよな?」


「うん、まだだね」


ギルドは行く暇が無かったからまだ登録が出来ていない。


「じゃあギルドに登録してクエスト一つクリアするぞ、今日の俺からの授業だ」


また無茶な...クエストは大体簡単なのをやっても40分程は掛かる。


「本当にやるのかい?」


「たりめぇだ!俺を召喚したからには時間も無駄にさせねぇ、そして、頂点に立ってもらわなければ俺の面子が潰れちまう、行くぞ!」


そう言われ、僕は無理やりギルドへと連行されることになった。


「よし着いたな」


「はぁ...はぁ...」


疲れた...普通学校から20分程掛かるギルドまでクイックを使い1分で来させられた。

体力は使わないが、コントロールに半端ない精神を使うため疲労を感じる。


取り敢えず入ろう。


中に入ると受付以外に人の姿は2,3人程度しか見られなかった。

きっとこの時間帯なら朝早く来た冒険者達が既にクエストをこなしているか、デスト大学のマジックファイトフェスを見に行っているかだろう。


「冬夜こっちだ」


ウルフは僕の背中を氷った剣先で押してくる。

受付では無くその隣にある不思議な物の前にきた。


「ウルフこれは?」


「これは北の科学技術とやらが進歩した国で開発された機械だ、これはお前の役職を決めてくれる物って思えばいい」


「役職?」


「あぁ、役職だ。役職は人それぞれの性格、思考、単純な身体能力から適性が選ばれる取り敢えずその機械に頭を突っ込め!」


するとウルフが僕の頭を押し、目の前の黒い穴が空いた機械に入れてきた。


《スキャンします》


何か言われた。

頭の上から緑色の光が照らしてくる。

変な感じだ。


《スキャン終了しました》


「終わったとよ、もういいぞ冬夜、機械から頭を離せ」


「うん」


すると機械についているガラスの黒い窓のようなものから何かのマークが浮かび上がってきた


《貴方の役職は忍者と侍です》


どんな反応をすればいいのやら...


なんか日本風な役職が来ましたね、今後当夜はこの役職をどう使ってゆくのでしょう。



次話で役職の説明も詳しくするのでご安心ください。

質問、感想等ございましたらどんどんコメント下さい。やる気に繋がるので!

ではまた!

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