いい加減俺に聞くのはやめてくれ
思いつきと閃きと衝動で書いた。反省も後悔もしていない
俺、詩道 宵は家に帰ってモンスター以上に強いハンターを喰らうハンターキラーをやる予定だったのだが親友の大崎 浩輔に屋上へ呼び出された。
「で、要件はなんだ」
「実はだ……最近彼女とうまくいかない。どうすればいい?」
「それは恋人のいない俺への当てつけか? で、なんで上手くいかないかは検討ついてんのか」
「あぁ、多分相手の誕生を忘れていてプレゼントを渡せなかったことが原因だと思う。多分」
自業自得じゃねぇか。俺に言うなよ。全力で謝れば許してくれるだろ。
「謝れ。そんでもってチューでもしたら気がよくなってお前らの関係は良好になるだろ」
「いや、キスとか恥ずかしいし……」
「乙女かお前は。ぶっ〇すぞ。言うこと聞いとけカスが(大体お前、引きすぎなんだよ。もっとグイグイ行ったらなんとかなるって)」
「ヒェ」
おっと。本音と建前が逆になってた。気をつけないと。ハッハッハッ
「ほんじゃ、俺は帰るな。結果は言うなよ。言ったらお前の黒歴史をばらす」
「OK。分かった。分かったからそのドス黒い何かを放出しないでくれ」
殺気立つのは仕方ない。キスしてるところでも考えたのかニマニマしてる男なぞ見て誰が喜ぶか。殺意沸くわ。さて、さっさと家に帰ってゲームしよ。
―――――
翌日、また俺は放課後屋上へ呼ばれた。
「で、今度はお前か」
「どういうことかな?」
今度は女子共にキャーキャー持て囃さられる完全超人イケメン野郎な進藤 誠だ。あぁ、また惚気が始まる。
「てめぇらリア充揃いも揃ってなんで俺に聞くんだ」
「だって君に任せると気が楽になるし本当にその知識が役に立つんだ」
「てめぇらのために蓄えた知識じゃねぇんだよ。〇すぞ」
俺は恋愛相談所じゃねぇよ。このイケメン野郎はとある女子に恋してどっからか流れた俺の情報を入手して相談してきたやつだ。
流した奴の黒歴史を学校中にばらまいて制裁したった。すんごい気持ち良かった……ぜ……。
「で、今回は何の用?」
「君の言った例の行動が見えてきたから告白しようかなと思うんだ。その方法を一緒に考えてくれないか?」
「OK。確か来週くらい文化祭だろ?」
「確かそうだね」
「そん時告白しろ。あぁ、雰囲気的に無理矢理付き合うから付き合ってからはお前自身本気で相手のことを考えてやれ。
ちなみにあいつは劣等感の塊だからお前に恋してるけど、私なんかとかいう理由で悩んでるからそこんとこのフォロー大事だぞ。
それは俺に頼るんじゃねぇぞ。頼ったらテメェの黒いヤツバラ撒くぞ」
「ホント宵は容赦無いなぁ……」
「てめぇらに容赦する必要はねぇよ。
それと文化祭の時に体育館で俺による恋愛講座の時間を削って告白する場を設けるから覚悟しとけ」
ちなみに俺による恋愛講座は生徒と複数の独身女性教員による願望から出来たコーナーだ。誰だこんなふざけた案を通した野郎は。
正解はうちの学校にいる恋する令嬢でした。
あぁ、文化祭の日の結果な。無事付き合えたとよ。これ以上は俺に聞かないでくれ。恋愛事情に絡むのは好きだが沢山相談されたらいい加減飽きてくる。
「ねぇ宵……少し時間いい?」
「てめぇらホント俺のゲームの時間与えてくれないのな」
俺の恋愛相談はいつ終わるのだろうか。それは神のみぞ知るだろう。
我ながら思う。薄すぎだと。