好きって気持ち
スランプ終わらん………ごめんなさい。
ああああああああああ~
私は別荘の自分の部屋で頭を抱えた。
ブラウド様に大怪我させたうえに……き、キス‼
怪我で痛そうな顔をして私の涙を止めようとしてくれた。
それだけだと解ってる………だけど、転生する前から考えてもはじめてのキスでした!
ああああああああああ~
好きだ‼ブラウド様が好きだよ~‼
キスで自覚するなんて馬鹿みたいだ‼
「ナル?大丈夫?」
ノックの音とともにラブラちゃんの声がした。
私は慌ててラブラちゃんを部屋に連れ込んだ。
「ら、ラブラちゃん………どうしよう!ブラウド様に大怪我させちゃったよ~‼」
「心配しなくてもブラウド様ならさっき部屋から出てふらふら歩いてたから大丈夫だよ!ちょっと話しかけたらナルの心配ばっかりしてたよ。」
優しすぎだよブラウド様!
彼に惚れずして何に惚れれば良いのやら‼って違うよ‼
「ブラウド様に迷惑かけちゃった………」
シュンとする私をラブラちゃんは優しく抱き締めてくれた。
「大丈夫。ブラウド様はそんなことでナルの事を嫌いになるようなちっちゃい男じゃないよ!」
ラブラちゃんは優しく頭を撫でてくれた。
「それにしても………私が海でビキニを流されてジェイスに探してもらうって恥ずかしい目にあってる間に、もっと大変な事になってるなんて………」
「‼ラブラちゃん、大丈夫でした?セクハラされませんでしたか?」
慌ててラブラちゃんの顔を見るとラブラちゃんは赤い顔で首を横にふった。
なにその可愛い顔‼
何しやがったあのアホ!
私は眉間にシワをよせた。
「殺しましょう」
「止めて!ジェイスは悪くないし!」
ラブラちゃんは王子の事が好きみたいだ。
ラブラちゃんが良いなら私は応援するよ。
「ラブラちゃん………楽しかったですか?」
「うん………殺さないでね………ジェイスは本当に優しかったんだよ」
真っ赤な顔のラブラちゃんが可愛すぎる‼
癒されるよ~‼
私はラブラちゃんを見てなんだか落ち着いた気がした。
私がブラウド様を好きでも良いじゃないか………ブラウド様にまで好きになってもらう必要は無い。
ラブラちゃんが王子を好きなら、ラブラちゃんを王妃にしなくちゃ。
ヒロインが出てきてもラブラちゃんが悪役にならないように私が守る‼代わりに私が悪役令嬢なったってかまわない。
ヒロインなんかよりラブラちゃんの方が可愛いにに決まってるんだ‼
王子がアホだからこそ、私ならできるはずだ!
私がラブラちゃんを幸せにする。
しかし、私と王子が婚約していると大抵の貴族が思っている。
ってことなら、私は婚約破棄されたって事になる。
王族に婚約破棄されたら貴族とは婚約出来なくなるだろうな………王族に嫌われた令嬢………王族に嫌われるのはどの貴族も嫌に決まっているだろう………前世だって結婚してなかったんだし一人でも生きていける。
孤独死は嫌だけどお兄様もヤードも私を気にしてくれるから孤独死は間逃れるだろう。
ブラウド様を好きな気持ちは宝物だ。
ブラウド様にこの気持ちを知られて避けられるよりは、隠し通して側にいれる方が良い。
婚約破棄されても研究のためならブラウド様も邪険にはしないでお話ぐらいは聞いてくれるだろうから。
「ラブラちゃん………私はラブラちゃんの味方ですわ」
「………?知ってるよ」
私が思わずもらした言葉に、首を傾げてキョトンとするラブラちゃんはやっぱり可愛かった。
漸くカーディナルちゃんがブラウド様を好きだと自覚しました!
えっ?まだしてなかったのかって?
実は尊敬していただけでした………つり橋効果じゃないよ。
好きだと自覚してもなにかがずれてるカーディナルちゃん……
頑張れ!




