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ラブラちゃんとラブラブ

風邪引いた。

「カーディナル、歴史で解んないところがあるんだけど後で教えて!」

「勿論ですわ‼ラブラちゃんのお弁当は何時も美味しそうですね‼」

「お母さんのお手製なのよ!玉子焼きあげるね!あーん。」

「あーん………美味しい‼ラブラちゃんのお母様はお料理上手ですね!」


私は両手をほっぺにあててニコニコです!

幸せです‼

ラブラちゃんと仲良しです!

普通の学生のようなお昼休みを過ごしています。


「おい!カーディナル!何その庶民とイチャイチャしてんだ‼」

「は?………ああ、アホ王子。」

「お、変態が無くなったな。」

「ビルド君が変態って言うのを辞めて欲しいとお願いに来たので………ビルド君にお礼でも言った方が良いと思いますよ。」


王子はさも当然と言わんばかりに、私の横の椅子に座った。


「俺とだってそんな、あーんとかしないだろ!」

「何でアホ王子と食べ物のシェアをしないといけないんですか?見てください‼ラブラちゃんはこんなにも可愛いんですよ!綺麗な金髪にスカイブルーの瞳!この世の美しさを詰め込んだようなラブラちゃんだからこそシェアが可能なのです。」


私がラブラちゃんを抱き締めると王子はムッとしたように言った。


「それで言ったら、そいつの金髪もスカイブルーの瞳も俺とおんなじ色だろうが‼」


私はハッとして言った。


「おそれ多い‼髪ぐらい染めたらどうですの?」

「何で俺がおそれ多いとか言われなきゃなんねんだ?普通で考えても庶民が変えるのが当たり前だろ?」


なんて傲慢なんだ‼

髪の毛引きちぎってやろうか?


「今、殺意を向けやがったな?」

「あら、気が付いてしまいましたか?まあ、殺意じゃなくて髪の毛引きちぎってやろうかと心の中だけで思ったのは秘密ですわ!」


クスクス笑う声に視線を向けるとお兄様がラブラちゃんの横に座ったのが解った。


「カーナ、心の声が駄々漏れだよ。」

「それは気がつきませんでしたわ‼」


大袈裟に言ったら王子に舌打ちされた。

行儀が悪いぞアホ王子。


「王子殿下、あまりカーディナルに近寄らないで下さい‼」

「な、なに!」

「カーディナルをイライラさせるなら別の場所で食べてよ。」


ああ、ラブラちゃん天使。


「君はたしかラブラ アスティーラさんだったね。」

「はい。カーディナルの親友です!」


ああ、ラブラちゃんが私を親友だって言ってる‼


「嬉しすぎて鼻血が出そうですわ‼」

「カーディナル、大丈夫?」

「はい!ラブラちゃんがし、親友だなんてちょっと泣いても良い?」

「駄目!私が苛めたみたいでしょ?」

「ラブラちゃんが私を苛めるなんてありえないのに………」

「そうよ!ありえないんだから‼」


ニコッと笑ったラブラちゃんが女神様です。


「私が男だったら嫁にもらうのに!」

「ラブラちゃんのお嫁に‼幸せになれそう………」


思わずニマニマすると王子に頭を叩かれました。

地味に痛い。


「お前は俺の嫁になるんだ‼」

「寝言は寝てから言ってください。」

「はぁあ?」


王子怖いよ。


「カーナがラブラさんが良いって言うなら僕は止めないけど、出来れば男性にしてほしいな。」

「実際には無理ですが夢を見るぐらいなら良いですわよね?」

「ラブラさん、カーナがそんなに可愛い笑顔を作るなんて珍しいしこれからも仲よくしてくれると嬉しいな。」

「勿論です‼お任せください、カーディナルに近づく不埒なやからは私が飛び蹴りしてでもカーディナルを守ります。」


お兄様はクスクス笑って言った。


「君は面白いね。カーナは自分で自分を守れるから、君は全力で逃げる事をお願いするよ。」

「へ?」

「君が捕まった方がカーナは何も出来なくなってしまうからね。むしろ直ぐに僕の所まで助けを求めにおいで。」

「はい!なら私、今日からダッシュの練習します‼」


ラブラちゃん可愛い‼

お兄様はプッと吹き出してしまってます?


「ラブラさんは面白い人だね。」

「わ、笑われた‼」


ラブラちゃんが口を尖らせています‼

可愛いです!


「癒されます。」

「何が?」

「ラブラちゃんの可愛さに癒されます‼大好きです!」

「わ、私もなんだからね!」


ラブラちゃんは顔を赤くしてそう言った。

可愛すぎる‼

もう私はラブラちゃんにメロメロです!


「カーディナル!お前、俺には大好きとか言わねえだろ‼」

「好きでもないし………」


ラブラちゃんは私を抱き締めるとフフンと得意げに笑った。

王子とラブラちゃんがバチバチしてます。

ラブラちゃん頑張って‼


「完璧にジェイスのまけだね。諦めなよ。」


お兄様は楽しそうにランチを食べ始めた。

ラブラちゃんはそんなお兄様を見て思いだしたようにお弁当を見詰めた。


「アホ王子はほっといて、お弁当の続きを始めましょ?」

「そうね!王子に構ってたら時間が勿体無いもんね。」


ラブラちゃんはニコッと笑ってお弁当再会。

私もランチを食べ始めた。

王子は完全に無視した。

横でずっと王子がネチネチ文句を言っていたが私達はさらに王子を無視したのだった。

家族が、順番に風邪をひいてく………

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