いっぺんハゲちまえ
しばらくすると血が止まり、王子のガン見からも開放された。
最初から気になっていたが、王子のキャラがだいぶ違う気がする。
以前ウチにきたときは、もっと愛想が良かった。
私「王子、何故こんなところにおられるのですか?今日の舞踏会の準備などをしたほうがよろしいのではないでしょうか?」
王子「準備なんて女みたいにそんなかからないから、かまわない。それより、お前はどうなんだ?下っ端の下っ端は忙しくないのか?」
う……痛いとこつかれた。
私「役立たずと言われて逃げました。」
王子「クビだな。」
私「……。」
王子「お前は貴族か?どうせサボっても親のコネでなんとかなるとでも?」
ウザい。王子がウザい。果てしなくウザい。勘違いウザい。なんだコイツ、性格捻じ曲がってんな。
王子「どうせお前も、男探して玉の輿でも狙ってるんだろう。王子である私の妾でも狙ってるのか?」
私「………ザ……ど。」
王子「なんだ?その通りか?」
私「だから……。」
王子「え?だからなんだ?聞こえない。」
私「だから…。マジウザいんですけど!!」
王子「え?」
私「あぁ、一応私は貴族ですけど何か⁉そこらのクソ女と一緒にすんじゃねーよ。こんな捻くれたバカ王子、こっちから願い下げだっつーの!」
王子「……。」
私「あんたが今までどんな人間と出会ってきたか、今の感じで何となくわかった。でも、全てのやつが同じゴミカスだと思うな!!」
私「そんなに馬鹿な女にモテて困ってるんならいっぺんハゲればいい‼」
私「自分ばっか可哀想だと思ってんなっつーの!そんなのただの自惚れだ。世の中そんなにあまくないんだよ、バーカ!」
怒鳴りつけてゼェハァしていると、ふと我にかえった。
ま、またやらかしたー!!!




