天才老年魔法使いは、過去に戻って自分の恋愛を成就させる
私はトリスティア・シルヴァネィル。
出身は帝国の名門、シルヴァネィル侯爵家。
老年となった現在の肩書は帝国最高学府の理事長である。
ちなみに婚姻歴無し、当然子供もいない。
そして……世界最強にして最高の魔法使いと皆に言われている。
そんな私は、今過去に戻っている。
私が十代だった頃に。
別に肉体が若返ったわけではないし、十代の私もこの世界に同時に存在している。
なぜ過去に戻れたのかと言うと、私が禁忌の魔法を使ったからだ。
それは、過去に戻る魔法。
記憶のみでなく、体ごとタイムスリップする魔法だ。
何故こんな事をするのか。
それは、大切な人を救うため。
私が十代の頃、帝国は今程大きくなく、隣国と戦争をしていた。
その頃の私は魔法の才能が開花しておらず、家族からも疎まれていた。
どんなに努力しても、貴族の中でも並より遥かに劣る力しか発揮出来なかった私は、遂には最前線に送られる事になる。
死地に身を置く事で、才能を開花させろ、というのが家族の言い分だが、捨てられたのと同義なのはさすがの私にもわかった。
そして最前線に送られた私は、年が近い一人の少年剣士に出会ったのだ。
彼の名はウィル。
個人の傭兵として参加していて、平民なので家名も無し。
彼は凄腕の剣士で私が配属された時には既に成果を出していたが、平民で年少、そして魔法を何より尊重する帝国の気風もあって孤立していた。
そんな彼と、高位貴族のくせに役立たずな私が親しくなるのにそう時間はかからなかった。
最初は、無口な彼が私のお喋りに付き合うのがほとんどだった。
だけど、いつからかお互いの休みが重なった日は一緒に買い物や喫茶店でのティータイムを楽しんだ。
今にして思えば、あれはデートだった。
彼に文字を教えたこともあった。
ある日、私が結果を出せずに落ち込んでいた日。
私には才能がない、と愚痴った私に、彼はこう言った。
君には才能があるよ、と。
当然私は嘘だ!と反論したが彼はかぶりを振ってこういった。
俺は多くの魔法使いを見て来た。
そんな俺の目を疑うのか?
……彼が私に言った、君には才能があるよ、と言った言葉は、のちに私の生きる道標になる。
そして、私の初めての男の人へのプレゼントも彼だった。
そう、あれは昨日までの大雪が止んだ翌日。
敵を奇襲するため、彼含む剣士の部隊は少数での出撃を命じられた。
今までにない危険な任務。
そんな彼に、私は手作りのお守りを渡した。
彼は産まれてすぐ捨てられたから誕生日が分からないと聞いたので、次の二人の休みが重なる日を誕生日にしてお祝いしようと話していた。
そして、その時の為に編んでいた手作りのお守りを彼にプレゼントしたのだ。
そのプレゼントは邪魔にならないよう小さい物だけど、想いを込めて作った物。
私の気持ちを込めて作ったこれを、彼に渡した後すぐに彼は出撃していった。
そして……彼は帰って来なかった。
敵の奇襲に遭い孤立無援の中、彼は戦死した。
絶望した私は、死のうとすら思っていた。
家族に見捨てられ、たった一人の戦友も失って。
私は一人ぼっち。
だけど、そんな私が怒りに震える出来事があった。
彼を侮辱する会話を聞いてしまったからだ。
曰く、剣士風情が手柄を奪ったから罰が当たった。
曰く、強さしか能の無いガキがしゃしゃり出てくるから死ぬのは当たり前
ふざけるな、と思った。
そいつらは魔法使いのくせにろくに結果を出せない役立たず共だった。
そいつらがウィルを侮辱した。
許せなかった。
だから、私は彼の言葉を証明する事にした。
彼が言った、私には才能がある、という言葉を。
私は今まで以上に努力し、何度も最前線に赴き命のやり取りをした。
何度も死線をくぐり抜け、それでも何とか生き残ったのだった。
そうしている間に、私は才能が開花してどんどん強くなっていき、やがては帝国魔法使いの中で最強と言われるようになっていった。
そう、私は彼の言葉の正しさを証明したのだ。
そして、終戦。
終戦後は勧められるがまま軍学校教師になり、魔法使い育成と共に、魔法使いと非魔法使いの兵士が協力して戦う戦法を創り出すなどして、非魔法使いの地位向上に努めた。
そして、帝国最高学府の講師として招かれ、遂には理事長まで上り詰めたのだった。
しかし、私が禁忌の魔法を使用したいと思う大事件が起こったのだ。
そう、あれは私が帝国最高学府の講師になったばかりの頃。
雪山で遭難した貴族を救うため、私は救助隊の一員として現場に向かう事になった。
その山は、ウィルが命を落とした山。
そして、危険な野生動物が多く住む所でもある。
私の魔法で、貴族が避難している洞窟を発見し救助。
その後、洞窟の奥を一人調査していた私は、最奥で一つの白骨死体を発見した。
服装と持ち物ですぐにわかった。
その遺体はウィルの物だと。
持ち物を調査した私は、彼が最後に書き残したメモを見つけた。
そのメモには、驚くべき内容が書かれていた。
彼の死は、敵の奇襲によるものではなく、味方の魔法使いによるものだという事実が。
そのメモを見て、私は無意識に考えない様にしていた真実に向き合う事になった。
おかしいと思っていた。
成功すれば大金星となる奇襲。
それに失敗した事に対し、上層部があまりに失望していない事に。
そして何より。
あの時の戦いの犠牲者が、ウィル含む結果を出していた剣士、それも貴族の配下ではなく傭兵や平民ばかりだったことに。
でも、私は無意識にそれを考えない様にしていた。
だって、あんまりじゃないか!
帝国の為に一生懸命戦い、結果を出していた彼が。
結果を出すから邪魔者扱いされて殺されたなんて、考えたくも無かったのだ。
でも、真実は残酷だった。
その真実を知った私は帝国に失望し、禁忌の過去に戻る魔法を習得する事を決意。
そしてそれは成功し、今に至る。
そして、ここは最前線の基地。
当時の私がいた場所に、私はやって来た。
私は今、ここに魔法使い訓練担当教官ハンナ・カーフィールドとしてここにやって来たのだ。
この名前の貴族女性は今も生きているが、既に喋る事も出来ず寝たきり状態。
領地は帝国内で交易も少ないド田舎。
知り合いもほぼ全員が他界済で、親戚は戦場には来ていない。
私はそれを利用し、実は元気なんです、という事にして軍に潜りこんだのだ。
それで、なんでばれずに訓練担当官になれたかと言うと、彼女を知る貴族を魔法で洗脳したからに他ならない。
洗脳魔法は超高難易度の魔法だが、習得すれば抵抗できる者はほとんどいない。
「ねぇねぇ、ウィル。もうすぐ休暇でしょ?また最寄りの街でお茶しようよ」
「トリス……お前、本当にお茶好きだな」
「いいじゃん。僕、あそこの紅茶好きだし」
「まぁ、いいさ。俺も暇だからな」
そう話しているのは、過去の私と、ウィルだった。
しかし、客観的に見て見ると……
(周囲に♡が飛んでるな。周囲にはこう見えている訳だ。微妙に恥ずかしいな)
とはいえ、二人の周囲に人はいない。
いるのは気配を消す魔法で姿を消している私だけだ。
私は少々呆れつつ、二人の前に姿を現した
「こら、二人とも!」
「き、教官!」
「!」
驚いた二人は立ち上がり、敬礼する。
「貴様ら、いつまでいちゃついてるつもりだ?基地の中とは言え、ここは最前線。いつ敵の奇襲があってもおかしくないのだぞ!」
「「はっ!申し訳ありません!」」
そう二人が答える。
「ふん。二人していちゃついている元気があるならちょうどいい。貴様ら、私の実験につき合え」
「実験、ですか?」
質問する過去の私、トリスに私は厳しい目を向けて答える。
「そうだ、私が考案した、魔法使いと剣士がツーマンセルで行う戦い方を貴様らで試してもらう。上手くいけば相互強化でより強くなれる」
実験と言うのは嘘だ。
これは、私が軍学校教師時代に試行錯誤と実践を繰り返し行って成立させた戦い方。
これの効果は保証済みである。
「あ、あの……でも僕の実力では……もっと強い人の方が」
「そうだな、今の貴様らの実力ではまだ無理だ。特にトリス、貴様は圧倒的に実力が足りてない」
「まったくだ。お前みたいな雑魚は最前線なんかにいないで後方支援でもしている方がお似合いだ」
暗に危険地帯にいるなと言っている。
なんだかんだでウィルは優しいのだ。
「ひどいな~。僕だって今まで生き延びてきたんだよ」
「俺が何回助けてやったと思ってるんだ」
「はいはい、感謝してますよ~だ。大丈夫、君がいれば、僕は不死身だから。だから僕は安心して戦えるんだもん」
「いちゃつくなと言っているだろうが!」
私の怒声に驚くトリス。
一方でウィルはどこ吹く風、といった感じだ。
「「申し訳ありませんでした」」
「トリス、貴様はもっと強くなれ。さもなくばいずれ大切な人を失うことになるぞ!」
そう、私のように。
「は、はい!」
「何度でも言おう。貴様は圧倒的に実力が不足している。だが、貴様とて魔法使い。才能を発揮して認めて欲しい人の一人くらいいるのではないか?」
「!……はい!!」
トリスは一瞬驚いたが、すぐ同意した。
この頃、既にウィルから私に才能があるという話をされていた事を思い出した私は、彼女を一念発起させる為にこう言ったのだ。
もっとも、普通なら見つめて欲しい人=家族にと捉えるだろうが。
「ウィル。貴様は協調性が足りていない。こうして貴様を大切に思っている相手がいるのだ。もっと心を許し、背中を預けてみろ」
「必要ありません。そもそも、背中位自分で守れます」
「そうか、ならば信頼できる仲間を作れ。そして、仲間も背中も守って見せろ。そうすれば貴様は新しい景色を見る事が出来る。一人では決して見れない景色が、な」
「そんな物、あるのですかね?」
「ある。私が保証する。その為にも、私がお前たちを強くして見せる」
こうして、私は二人をツーマンセルとして徹底的に鍛え上げた。
元から強かったウィルはさらに強くなったが、特にトリスの成長は著しい。
当たり前だ。
未来の魔法使い育成理論を、私と言う何年も教育をしてきた人間が、私自身に行うのだから。
もちろん、二人の関係をより深い物にするために工作もした。
二人の休暇もきっちりとらせ、実験対象として私の監視下に置くと言う名目の元、二人の寝室を同じ部屋にしたりなどもした。
ちなみに、男女同室は他の兵士でもある事で、例えば部屋の人が多い場合などに行われる事が多い。
こうして運命の日が近づく頃。
トリスはトップクラスの実力者になり、ウィルはその護衛として結果を出す事になった。
もうトリスを馬鹿にするものはいない。
しかし、ウィルは違った。
彼は今でも他の魔法使いから白い目で見られている。
トリスは剣士より魔法使いと組ませた方がいいという意見すら出てくるくらいだ。
そんなある日。
運命の足音が近づいてきた。
「一部兵士の抹殺、ですか?」
「そうだ。魔法を使えない兵士の中の一部を抹殺する」
ここにいるのは基地の上層部の数人。
そこで、極秘の計画が話されている
「正気ですか?現在の戦況は優勢とはいえ、味方を切り捨てても平気なほどとは思えませんが」
「そんな事はわかっている。だが、魔法を使えない平民風情がいて不快だという意見も多いのだ」
「そのような視野が狭き者は放っておけばいい。優先すべきは我々帝国の勝利。その為に働くならば平民風情と言えど兵士であることに変わりはない」
様々な意見が出る。
しかし、その内容は反対意見ばかりだ。
「諸君、反対する気持ちはわかる。しかし、これは先日即位した王太子殿下、つまり新たな帝王陛下からのご命令なのだ」
「なんだって!」
周囲が騒ぎ出す。
新しい帝王は、平民、特に魔法を使えない人を徹底的に見下していた。
それゆえに戦後平民の地位向上のために頑張った私はかなり邪魔されたものだ。
しかし、まさかあいつが関わっていたとは。
「諸君らの気持ちはわかる。魔法が使えない者たちとはいえ、帝国の為に働くものを殺すのは嫌だろう。しかし、これは王命なのだ」
「……」
静寂に染まる会議室。
皆、嫌々ながらも従うしかない、と思っているのだろう。
ちなみに私は先ほどからずっと黙っている。
なぜなら、なぜ剣士を始末する事になるかを知るためだ。
「ハンナ教官。貴君は基地に残ってほしい。実行部隊以外の魔法使いを基地に残すので、彼らが作戦に気づかないよう対処してほしい」
「かしこまりました。では、基地に敵の侵入を防ぐ防御魔法を張りますので、残る兵士には外出禁止を指示してください」
おとなしく従う。
ここで反発しても無意味だからだ。
こうして会議は終了。
数日後、準備が整ったウィルは他の平民と一緒に出撃していった。
数時間後、基地の上層部及び魔法が使えない平民に対し嫌悪感を抱いてる一部過激派の兵士が極秘裏に出撃していった。
私はと言うと、宣言した通り防御魔法を張った後、こっそり抜け出した。
トリスを連れて。
「あの、ハンナ教官。どち……いえ、なんでもありません」
上官の命令には従う、と訓練されている兵士であってもこの状況には不安なのだろう。
トリスが聞こうとしてやめているが、私は無視してある場所へ向かう。
「ついた」
そう、そこは、あの山。
ウィルが命を落とした山の洞窟がよく見える高台。
しばらくして。
「な、なに?」
ドォン!という轟音に、トリスが驚く。
始まった。
そして、それから音が止んだ。
さらに、それからかなりの時間が過ぎて。
「来たわね」
やって来たのは、ウィルだった。
傷だらけだが、気配を隠してきていた。
実は、私はこっそりウィルに防御魔法を付けていた。
他者に気付かれない様に弱い魔法だが、それでも彼の生存確率を上げるには十分だと判断した。・
そして、私はウィルが逃げてくるであろう洞窟の傍で待ち構えていた、というわけだ。
そして、私はトリスと共に、ウィルを助けた。
あの洞窟に事前に食料や医薬品他様々な物を隠していた。
魔法と医薬品を使い、ウィルは完治。
そして、私は基地とこの洞窟を行き来し、二人を見守った。
トリスに関しては、脱走したので私が殺したと報告した。
魔法で遺体を作るなど、私にとっては造作もない事だ。
そして、数日後。
「ここは今人はいません。軍も大規模作戦の準備で手薄です。今なら楽に国外脱出できるでしょう」
私は二人にそう声を掛けた。
「あの……教官は?」
トリスが心配してくる。
「心配は無用よ。私の身は私で守れる。あなた達に心配されるほど、老いてはいないわ」
そう笑って言い、私は二人の手を取った。
「あなた達は逃亡者になるわけだけど、二人協力して生きていけば、必ず助かるわ。頑張ってね」
そう声を掛ける。
「あの……なんで私達を助けてくれるのですか?もしばれたら、教官だって死刑は免れませんよ」
私はトリスのその質問に、笑って言った。
「そうね、あなた達を見ていると、昔の私を思い出すからよ」
「昔の教官、ですか?」
「そう、叶わなかった私の初恋を、ね」
私の言葉を聞いて、トリスは真剣な顔になり、
「私、頑張ります。頑張ってウィルと一緒に幸せになります」
「えぇ。頑張って」
私はそう言うと、今度はウィルの方を向いた。
「ウィル、あなたは一人になっては駄目。今回の事でわかったでしょ。あなたには、あなたを支える人が必要なの。そして、彼女なら能力的にも、信頼的にも問題ないでしょ」
「はいはい、分かってますよ。せいぜい彼女に見捨てられないよう頑張りますよ」
そうぶっきらぼうに言うウィル。
トリスはそんなウィルを愛おしそうに見つめた。
「じゃぁ、気を付けて」
「はい、ありがとうございます、教官」
「まぁ、もう会う事は無いだろうけど、元気で」
そう言って二人は去って言った。
事前に用意した物の中には、当面生きていくためのお金や偽造した出国届も入っている。
二人ならば問題ないだろう。
そして二人が見えなくなった後。
「さて、と」
もうこの時代に用はない。
私は魔法を使うと、元の時代に戻った。
そして。
「余に何のようだ?」
私は、現在は先帝となっている、抹殺命令を出した男に会いに来ていた。
「先帝陛下のご尊顔を拝む事が出来、恐悦至極に存じます。本日お時間を取っていただきましたのは、どうしてもお聞きしたい事があったからでございます」
「ほう?余に質問とな」
「はい」
そう言って私は先帝に笑顔を向けた。
「はい、先帝陛下が皇帝になられる前、あの大戦において、我が国の平民の兵士の一部の抹殺を命じられたとお聞きしました」
「あぁ、あれか」
先帝は笑いながら言った。
「あれは必要な事だったのだ。優秀な平民が出てしまっては、貴族の支配に禍根を残すかもしれん。平民は下等で愚かな存在でなくてはならない。平民が優れていていいのは、その数だけだ。平民は愚かな馬鹿者でなければならない。何も考えず貴族の為に働き、死んでいく。平民はそんな存在でなければならないのだ」
そう笑う先帝に、私は前から疑問に思っていた質問をした。
「では……私の教え子のなかでも特に優秀な平民が死んでいったのも先帝陛下のご意思ですか?」
「そうだが?」
何を今さら、という感じで返してきた。
「お前はやりすぎた。今後も優秀な平民はどんどん間引いて行くつもりだ」
私が先帝を睨みつけると、彼は笑って言って来た。
「余を殺すか?構わんぞ。余命半年と判断されているからな。これで貴様のような異端者を堂々と排除できる」
彼を殺せば、私は皇族殺害の罪によって、死刑になるだろう。
「何をおっしゃりますか。私はあなたを殺しません」
「ほう。ならば現皇帝である余の子供を殺すか?」
「結果的にはそうなりますが、その手を下すのは私ではありません。私の子供達です」
「貴様には子供がいないと聞いたが?」
私は笑って言った。
「私には私の教え子がいます。彼らこそ、私の意思を継いだ私の子供達です。その子供達が、いずれこの国を終わらせるでしょう」
「そんな時が来るわけないだろう」
「さぁ、どうですかね。あなたのような高い位置から見下ろしている人には、分からないでしょうね」
彼は気づいていない。
彼が殺したと思っている、私の生徒たちは実は生きて国外脱出している事に。
「あぁ、分からぬな。分かる必要もない」
「そうですか。では、その時をお楽しみに」
そう言うと、私は彼に魔法をかける。
彼の病は私にも完治できない程進行しているが、それでもかなり余命を伸ばす事が出来るであろう。
「長生きしてください。罰を受ける為に」
「長生きしようではないか。貴様の無駄な努力を拝むために」
そう言って私は彼の部屋を後にする。
そして、夜。
自分の家に帰った私は、ベッドの上で横になった。
そして、私は夢を見る。
私の魔法によって、私は並行世界のあの二人の様子を見る事が出来た。
国外脱出に成功した二人は旅を一旦止めている。
帝国からだいぶ遠くまで来た二人は今、港町で暮らしている。
トリスは大きくなったお腹を愛おしそうに撫でている。
ウィルもまた、彼女を抱きしめて幸せそうにしている。
そんな二人の様子を見ながら、私は涙を流したのだった。
この話を作ろうと思った理由
一人称が「僕」の女の子を書きたかったから。
誰かイラスト書いて欲しい。
こういうのの依頼ってどこでいくらくらいで出来るんですかね?
ちなみに、私の押し絵師は
【てぃんくる先生】と【うるし原智志】先生です。
あー、イラスト書いて欲しい。
でもメチャクチャお金かかるんでしょうね。
では、お約束の一文を。
お楽しみいただけましたでしょうか?
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