35話 太陽なんちゃら調査 前編
35話 太陽なんちゃら調査 前編
【202X 1月20日 PM19:00】
【現実:まほらぎ市 ハイツまほらぎ】
「よし! 行くかほこやぎ町へ!」
『ふっ、行ってらっしゃい、杜鷹』
「行ってくるよ、小蒼ちゃん!」
【おかえりなさい! 森咲杜鷹!】
【妄想犯行計画にログイン開始……】
【探偵ヘルプ……ログイン確認中…………ログイン確認完了!】
【探偵のバイタル状態を確認中……異常無し!】
【ほこやぎ町への五感転送を完了しました!】
『ほこやぎ町への五感転送を完了しました! グッドラック、探偵!』
――いつからだろうか? この『グッドラック、探偵!』という音声が流れている事に、気付き始めたのは……もしかしてアップデートされてる? しかも健闘を祈るか……
【202X 2月X日 AM07:30】
【仮想:ほこやぎ町 萬屋記録局 モリタカルーム】
「今日の予定は…………」
ガチャ!
「おい、モリタカァ! 朝だぞ! ……って、起きてるし。おはよう、杜鷹」
「おはようございます、赤葉さん。今日は確か……調査依頼をいただいた藤西さんと会う予定ですよね?」
「そう! 太陽なんちゃらの調査依頼だよね?」
「そうです…………あの赤葉さん、着替えたいのですが…………いいですか?」
「あっ! ごめん。朝ごはんを食べながら待ってるよ」
「赤葉さんは、ごはんかパンかどっち派ですか?」
「は? 毎朝の気分次第だよ」
「ですよねー、すぐに着替えますね」
「了解。待ってるね…………フレンチトースト〜焼けたかな?」
――朝からフレンチトーストを焼く住人がいるゲームを僕は聞いたことがないよ……でもそれがほこやぎ町なんだよな、人の慣れって意外と怖いよな……
【仮想:萬屋記録局 AM07:45】
局員制服に着替え終わった僕は、萬屋記録局のモリタカルームから事務所内のソファーに座っている。
「あれ? 赤葉さん、雪護さんは?」
「喜冬? 喜冬ならもうすぐ――」
ガチャ、バタン!
「おはようございます、赤葉さん、森咲さん」
「おはよう、喜冬」
雪護さんはロングコートをかけた後、事務員のデスクへ腰をかけた。
「おはよう、雪護さん。今日の調査依頼、何時からでした?」
「調査依頼は午前9時ですよ、森咲さん」
「あ、ありがとう、雪護さん」
「それにしても、甘い良い香りがしますね……赤葉さん、朝食はフレンチトーストですか?」
「分かる? 局長である私こと赤葉さんは、フレンチトーストが好きだからね……じゃなくてさ! なんで私の今日の朝食が分かったのよ!」
「あー、それなら……そこにメモが貼ってありますよ!」
「えっ……ホワイトボード? あっー! そうだった! 次の日の朝ごはん候補メモ!」
[四角い、卵と生クリームと砂糖でコーティングした後に、焼くパン]
――この朝ごはん候補メモは、普通にフレンチトーストだよな……食べてたし。
[朝から食べると頭が冴える、牛乳を入れたら完成するスプーンで食べる、おやつにもなるやつ]
――昨日の朝ごはん候補メモは……コーンフレークだったのか……確かにおやつにもなるよな。
「あぁー! 杜鷹! それを見るな!」
ベリ! ベリ!
「と、とりあえず……ほこやぎ町西やぎ区に行くわよ! ……杜鷹、準備はできた?」
「はい、もちろんですよ。赤葉さん」
プルルル! プルルル!
「はい、こちら萬屋記録局、調査依頼受付担当、雪護でございます。 …………あ、八色警視、いつもお世話になっております…………はい、……」
「ほら杜鷹、行くわよ。喜冬、行ってくるね」
「いってらっしゃい」
こうして僕と赤葉さんは、太陽なんちゃらの調査依頼の為にほこやぎ町西やぎ区へバスで向かった。
35話 太陽なんちゃら調査 前編 完。
36話へつづく!
最後までお読みいただきありがとうございました!




