#0 プロローグ 未来を変える選択の旅の始まり
今日の仕事も終わり、帰ろうとした僕へ、同僚で僕が片想いしている女性が声をかけてきた。
「森咲君、今日、このあと予定ある?」
「えっ?別にないよ、どうしたの?雪護さん」
同僚の雪護さんへ返事を返した人物。
それが僕、森咲杜鷹だ。
僕は会社員で、雪護さんは会社の同僚……ただの同僚ではなく、趣味友以上、恋人未満の関係。
そんな関係が続いている雪護さんは、映画のチケット2枚を僕に見せてきた。
「じゃーん!劇場版萬屋赤葉の事件帳の特別チケット!」
それは、僕たちの住む世界で放送された人気推理アニメ 萬屋赤葉の事件帳の劇場版の特別チケットだった。
「雪護さん!それ!なかなか手に入らないチケットだよ!」
雪護さんが見せてきた特別チケットは、数量限定の萬屋赤葉の事件帳の原作者、柊の直筆サイン入りチケットで、萬屋赤葉ファンである僕も欲しかったチケットだった。
「そうそう!で、森咲君さえ良ければなんだけど……どうかな?」
「もちろん行くよ、雪護さん!」
【19:00】
【まほらぎ市 まほらぎシアター 】
雪護さんと映画館に来た僕は今、まほらぎシアターの巨大スクリーンが見える上階の座席で、劇場版萬屋赤葉の事件帳の上映開始を開始を心待ちにしている。
「まだかな、早く始まらないかな!」
「森咲くん、声が大きい……静かにね」
雪護さんに注意されたが、劇場版の赤葉は、どんなトリックを見せてくれるのだろうか?
萬屋赤葉のファンとして、恋人未満の関係である雪護さんと映画鑑賞に来れるなんて、この日を待ち侘びた僕はそれだけで満足だ。
シアターの照明が落ち、僕の目の前のスクリーンが、萬屋赤葉の事件の世界であるほこなぎ町を映し出した。
プルル!プルル!
着信音が場内に響き渡り、萬屋赤葉が普段使用している黒いスマホを取り出した。
『はい!赤葉です、八色お姉さん?』
『はい、今からいきま………』
なんだろう……急に眠くなっ……来た……
『ようこそ……想いのプラネタリウムへ』
プラネ……タリウ……ム?
不思議な声が聞こえてきた後、僕は眠ってしまった……これが、森咲杜鷹として生きてきた僕の未来を変える選択の旅の始まりである事も知らずに。
#0 プロローグ 未来を変える選択の旅の始まり 完
#1 想いを叶える存在 刻想器へつづく!
最後までお読みいただきありがとうございました!




