表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/8

思い出


翼は皆で喋っていた時のことを思い出す……


---


(高校・放課後)


夕日が差し込む屋上に、5人の影が伸びていた。

風は心地よくて、誰もが少しだけ時間を忘れて笑っていた。



佐藤龍「はいはい!次、美乃な!“付き合うなら誰がいいか選手権”!さぁどうぞー!」


加瀬美乃「は!?またそれ?もうやだよ〜!」


窪田千紘「……いいから、言いなよ。私が見届けてあげる」


美乃「千紘まで乗っかる!?」


五木田賢治「まぁ、お前は正直に言うタイプじゃん。

 ちなみに俺は、お前を選んでおく。将来安定しそうだから」


美乃「なんかすっごい打算的!!」


(全員:笑)



---


鳥越翼「……なんか、こういうの、ずっと続く気がしてたな……」


(その呟きに、一瞬だけ空気が和らぐ)



---


龍「お前さ、ほんとに“普通の幸せ”好きだよな」


千紘「うん。でも、翼くんのそういうとこ、嫌いじゃないよ」


美乃「あ〜〜千紘が珍しくデレた!録音すればよかった〜〜!」


賢治「録音より、録画のが使えるぞ。証拠として」


千紘「……どんな裁判を想定してるのよ」


(再び笑い)



---


屋上のフェンスにもたれながら、

5人は缶ジュースを持って、だらだらと喋っていた。


将来の夢、受験の話、好きな教科、嫌いな先生、くだらない噂。


そんな何気ない会話のひとつひとつが、

まるで宝物みたいにキラキラしていて。



---


ふと、翼が夕焼けを見つめながら呟いた。


翼「……俺、このメンバー、好きだな。

 こんなに安心できる人たちって、今までいなかったから……」


(全員が、ふっと静かになる)


千紘「……うん、私も」


龍「そりゃあ、俺もだな」


美乃「このメンバーなら、卒業してもずっとつながってられそうな気がする」


賢治「ま、俺たち、バカだけど……案外いいコンビかもな」



---


(翼、少し俯いて)


翼(心の声)

「俺は――

 この空気を、

 この関係を、

 この“仲間”を――


 ずっと大事にしよう

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ