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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第16章 ブルースター ── 幸福な愛、信じ合う心
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第95話「臨月の優しさと、出産後の楽しみ」

春の気配とともに、結衣のお腹は大きくなり、いよいよ臨月を迎えた。

そんな中、涼也は小さな気遣いを忘れず、二人で過ごす時間は ますます愛おしくなる。

季節は春に向かいはじめ、結衣のお腹もだいぶ丸くなってきた。毎日の生活が少しずつ変わっていくのを感じながら、彼女は時折、小さな違和感に戸惑いながらも、赤ちゃんが成長している証だと思っていた。


「前屈がね、もう無理なの……足の爪も切れなくてさ」


結衣が苦笑いを浮かべると、涼也は優しく声をかける。


「そりゃそうだよ。もう臨月近いんだから無理もないって」


結衣が爪切りに苦戦しているのを見て、涼也は すぐにしゃがみ込んだ。


「貸して、俺がやるよ」


「え、いいの?……ありがと」


涼也の手は少し緊張していたけれど、慎重で優しくて、まるでお腹の赤ちゃんに触れるようだった。その優しさが、結衣の心をじんわり温める。


後で二人はソファに並んで座り、くつろぎながら話し始めた。


「妊婦って、水銀が多い魚は控えなきゃいけないし、それにお刺身は生ものだからリスクもあるって言われるんだよね」


結衣は少し寂しそうに呟く。


「……知ってる。だから俺も、結衣ちゃんと一緒の食事にしてるんだ」


「え? 涼ちゃんは食べてもいいんだよ?」


「でもさ、結衣ちゃんだけ我慢させるわけには いかないから」


その言葉に結衣の胸は、ふわっとあたたかくなった。


「涼ちゃん、相変わらず優しすぎ! 素敵な旦那様だよね」


涼也は照れくさそうに微笑んだ。


「出産後のご褒美に、何か食べたいものある?」


結衣は少し照れながらも答える。


「ありがとう、涼ちゃん。お寿司! 退院したら回らないお寿司屋さんに行きたいな」


「それいいね! 奮発するから、どこに行くか一緒に考えよう」


二人の笑顔が部屋を優しく包み込み、穏やかな未来への希望を感じさせていた。

お忙しい中、今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

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