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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第15章 ブルーデージー ── 協力、支え合い
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第88話「子ども2人(仮)」

今回は、ふとした会話から将来の家族像を描く、穏やかなひととき。

「子どもって何人欲しい?」そんな話題から広がる未来のイメージに、思わず笑ってしまうやりとりも。

二人で綴る“これから”の一歩が、細やかだけど確かな幸せを感じさせてくれるお話です。

「ねえ、結衣ちゃん。子どもって……何人欲しい?」


夕飯の後、のんびりソファに座りながら、涼也がぽつりとつぶやいた。


「ん? どうしたの、急に」


湯呑みを持っていた結衣が、ちょっと笑いながら振り返る。


「この前、料理のイベントで話した人が、子ども3人いるって言っててさ。毎日大騒ぎって言ってたんだけど、俺は翔平がいてよかったなって思ったんだ。兄弟ってやっぱ、いいよなーって」


「うん、それは わかるなあ。私も……2人くらい欲しいかな。ちゃんと育てられる余裕があればだけど」


「そっか、2人か……いいな」


結衣ちゃんは、そばに置いてあったお気に入りのノートを手に取り、さらさらとペンを走らせる。


涼也が何気なく覗きこむと、そこには こう書かれていた。


『子ども2人(仮)』


「えっ、仮!?笑」


思わず笑いながらツッコむ涼也。


「うん。まだ増えるかもしれないってこと♪」


「いやいや、軽っ! “仮”ってそんな軽く言う!?」


「だって未来のことなんてわかんないし〜」


そう言ってくすっと笑う結衣ちゃん。


それにつられて、涼也も照れくさそうに笑った。


ほんの些細な会話。


けれど、その一言一言が、未来への種まきのようで――


その夜。


並んで布団に入ると、涼也がぽつんとつぶやいた。


「……結衣ちゃんとの子どもに、早く会いたいな」


「ふふ。私もだよ」


ノートのすみに書かれた「(仮)」の文字。


そのメモが、意外と早く現実になるとは――


二人とも、まだ想像もしていなかった。

お忙しい中、今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

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