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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第13章 セントポーリア ── 小さな愛、信頼、穏やかな日常
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第77話「地蔵巡りと小さな好奇心」

「おしどり夫婦」をテーマにした旅の後、仲間たちも影響を受けて新たな散策を始める。

今回は“仲良し地蔵”と、長寿の願いを込めた“ピンコロ地蔵”の話題で、ほっこりした時間が流れます。

涼也がくすっと笑いながら話す。


「そういえば、里奈と大悟さんが仲良し地蔵巡りに行くんだってさ。俺たちの“おしどり旅”に触発されたらしいよ(笑)」


結衣は驚いた顔で、「そうなんだ! でも“おしどり”じゃなくて“仲良し地蔵”なんだね。地蔵って、そんなにいっぱいあるの?」


「そうみたい。巡ると御利益があるとかで、結構人気らしいよ」と涼也が答える。


「仲良し地蔵……なんかいいなあ。いつか涼ちゃんと一緒に行ってみたいな」と結衣は少し夢見るように呟いた。


そして、ふと思い出したように続ける。


「そういえば、あーちんがツイキャスで株クラのインフルエンサーの人の話を聞いて、“ピンコロ地蔵”って言葉を知ったんだって」


「ピンコロ地蔵? 聞いたことないな」


「うん、【ピンピン】と元気に長生きして、そして【コロリ】と苦しまずに亡くなること…を願う地蔵様なんだって。気になって、私もちょっと調べてみたんだ」


涼也は感心したように、「へえ、好奇心旺盛でいいね」と微笑んだ。


結衣も満面の笑みで頷いた。



1ヶ月後。


結衣が嬉しそうに話す。


「里奈ちゃんから“仲良し祈願”の地蔵様の写真を、定期的に送ってもらってるの。なんだか御利益をもらってる気がするよ!」


涼也は驚きながら、「そんなに行ってるのか? 大悟さん、なんで何も教えてくれないんだろう。今度自分から聞いてみようかな(笑)」


「わかる! 里奈ちゃんのことって隠すというか、聞かれたら答えるけど、自分からは言わないよね、多分(笑)」


涼也は苦笑しながら、「俺なんか、結衣ちゃんのこと“可愛い”って言ってるって、前に二人に突っ込まれたくらいなのにさ(笑)」


結衣は顔を赤らめ、「あ……あれは、めちゃくちゃ嬉しかったよ。私がいないところでも、そう言ってくれてるって……なんか、照れちゃうね」とぽつりと呟いた。


その言葉は、静かに空気を満たしていった。

二人の間に、言葉では表せない優しい時間が、ゆっくりと流れていく。

何気ない日常の一瞬が、いつまでも心に残る――

そんな大切な思い出になるのだと、二人は感じていた。

お忙しい中、今日も最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!

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