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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第10章 ナデシコ ── 細やかな日々に咲く想い
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第60話「想われる幸せ」

結衣と里奈が初めて出会い、ほのぼのとした温かな時間が流れる。

誰かの口から語られる自分の話は、思っていた以上にくすぐったくて、嬉しいもの。

そんなあたたかいひとときを描いたエピソードです。

数日後の休日。午後の柔らかな陽射しがカーテン越しに差し込み、涼也の部屋を優しく包んでいた。穏やかな空気の中、チャイムの音が響く。


「来たな」


ソファから立ち上がった涼也が玄関を開けると、にこやかな笑みを浮かべた大悟が立っていた。


「こんにちは。今日は前もって連絡した通り、里奈を連れてきたよ」


「大悟さん、どうぞ。遠慮なく入ってください」


涼也が声をかけると、大悟は軽く頷いて中に入る。続いて現れたのは、明るい笑顔の里奈だった。やわらかく揺れる髪と、はにかむようなその表情に、結衣も自然と笑顔を返す。


「はじめまして、結衣です。兄から里奈ちゃんのこと、よく聞いてました」


「私も、涼兄から結衣ちゃんのことをたくさん聞いてました。いつも“可愛い”って褒めてて、ちょっと惚気すぎじゃない?って思ってたくらい」


明るくそう言う里奈に、涼也は苦笑しながら視線を逸らす。


「俺、そんなこと言ってたかな……?」


「言ってるよ!」

大悟と里奈が声を揃えてツッコむ。

思わず結衣も笑ってしまう。


その笑顔は、どこか嬉しさに満ちていて、まるで心の奥に灯がともったかのようだった。


「知らないところで、そんなふうに私のこと話してくれてたなんて……すごく嬉しいよ、涼ちゃん」


そう言って、結衣は そっと涼也の手を握った。

その手は、ほんのり温かくて、ほっとする感触だった。


涼也も恥ずかしそうに笑いながら、彼女の手をやさしく握り返した。


「大事に思ってるんだ。これからもよろしくな」


その一言に、結衣の目がふっと潤む。言葉にされると、改めて胸にじんわりと沁みてくる。照れながらも真っ直ぐに想いを伝えてくれる彼が、やっぱり好きだと改めて感じた。


そんな二人の様子を見て、大悟と里奈も自然と微笑みを交わす。


心地よい静けさの中、少しずつ距離が縮まっていく四人。新たな関係の始まりに、部屋の空気がやさしく包まれていた。

お忙しい中、読んでいただきありがとうございました!

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