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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第7章 ハナミズキ ── 永続する愛の証
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第37話「変わらない気持ち」

言葉にした本音が、二人の心をさらに近づけていく。

結衣の部署異動が決まり、地方の支社への転勤が告げられたのは、旅行から帰って数日後のことだった。


ある週末、二人は少し早めの夕食を終え、車の中で静かに並んで座っていた。涼也がハンドルに手を置いたまま、ちらりと結衣の方を見る。


結衣は、何かを言いたそうにして、けれど言葉にできずにいた。そして、ぽつりとこぼす。


「……涼ちゃん、ごめんね」


「え?」


涼也が顔を向けると、結衣の目には うっすらと涙が浮かんでいた。


「転勤が決まったの。多分、来月には引っ越すことになると思う。私、涼ちゃんのこと、すごく大好き。でもね……」


声が震えながら続く。


「涼ちゃんのことを考えると、遠距離なんてきっと負担になるし、寂しい思いをさせちゃうって思ったら……別れた方がいいのかなって、ぐるぐる考えてたの」


涼也は しばらく黙っていたが、やがて小さく息を吐き、穏やかに言った。


「……悩ませてごめんね。気づいてあげられなくて、ごめん」


そう言って、そっと結衣の手を握る。


「でも、俺は違うよ。離れる距離なんて、俺の気持ちには関係ない」


結衣が顔を上げると、涼也は まっすぐに彼女を見つめていた。


「俺はね、結衣ちゃんと一緒の未来を考えてる。距離が離れるくらいで、その気持ちが揺らぐことはないよ」


結衣の目から、大粒の涙がこぼれる。


「……涼ちゃん」


「毎日連絡するし、俺が会いに行く。どれだけ離れても、結衣ちゃんのこと、大切にしたいって気持ちは変わらない」


結衣は堪えきれず、涼也の胸に顔を埋めた。


「同棲…できなくなっちゃったね」


小さな声に、涼也は優しく微笑みながら言う。


「ううん。俺はね、付き合ったときからずっと変わってない。最初から、結衣ちゃんと結婚したいって思ってたんだ」


結衣が驚いたように顔を上げる。


「……ほんとに?」


「うん。だから、結衣ちゃんと一緒にいられる未来があるなら、それが一番幸せなんだ」


結衣は何も言わず、ただ静かにうなずいた。


彼の胸の鼓動が、ゆっくりと、優しく響いていた。

お忙しい中、読んでいただきありがとうございました!

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