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再生回数7回のラブストーリー  作者: 市善 彩華
第3章 マーガレット ── 心の揺れ、恋の兆し
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第15話「──あなたに届けたくて」

名前で呼び合うようになったその瞬間、二人の距離がそっと近づいていく。

重なった想いと、交わされたプレゼント──秋空の下、心が温かくなる物語。

涼也と結衣は、秋の夕暮れの街を歩いていた。

日が沈み、少し肌寒くなった空気が心地よく感じる。


「……今日、一日、楽しかったな」


結衣が笑顔でそう言うと、涼也も微笑み返した。


「うん、俺も楽しかった。結衣ちゃんと一緒にいると、なんだか落ち着くんだよね」


結衣は少し照れくさそうに微笑みながら、足元を見つめる。


「私も、すごく楽しかったです。涼ちゃんといると、気を遣わなくていいから、自然に話せる」


涼也は照れたように肩をすくめた。


「それが一番だよ。無理しないで、ありのままでいられるのがいいんだと思う」


二人は、しばらく歩きながら、静かな時間を楽しんでいた。


「……あのさ」


涼也がぽつりと話し始める。


「さっき、誕生日プレゼント渡せてよかった。本当は もっと早く渡したかったんだけど、タイミングを逃してしまって」


結衣は、その言葉に笑顔を見せる。


「いえ、遅くなんてないですよ。涼ちゃんからのプレゼント、すごく嬉しかったです」


ふと結衣が思い出したように、優しい声でつぶやいた。


「……私ね、あのプレゼント、誕生日プレゼントのつもりで渡したんです」


涼也が少し驚いたように顔を上げる。


「えっ……」


「でも、さっき、涼ちゃんに“今日渡すつもりじゃなかった”って言っちゃったから……訂正しとこうと思って」


結衣が少し照れくさそうに笑うと、涼也も気が抜けたように笑った。


「そうだったんだ。気持ち、ちゃんと伝わったよ。すごく嬉しかった」


「ふふ、よかった。ポッキーの日って、誕生日覚えやすいから助かりますね」


「はは、翔平にも毎年イジられてるんだよ」


「翔平さんらしいかも」と結衣がくすっと笑う。


二人の間に、自然な笑いが生まれる。


「結衣ちゃんがくれたプレゼント、大事にするね。本当にありがとう」


「どういたしまして、涼ちゃん」


その一言に、また一つ、心の距離が近づいた気がした。

お忙しい中、読んでいただきありがとうございました!

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