Gift ──僕を忘れないで
仲の良い女友達がいる。
でもどうやらもうすぐ転校してしまうのだ。
そんな時に気付いた、彼女への本当の思い。それは友達なんかじゃないってこと。本当は愛してるってことを。
彼女へ手紙を書いた。これを最後に一緒に帰る時に贈る。手紙の最後には『好きです』と書いた。
でも溢れるこの情熱は手紙だけでは収まらない。
僕は彼女へ贈り物をするために箱を用意した。
残念ながら、当日学校には行けなかったので帰り道で彼女を待ち伏せして手紙と贈り物の箱を開けた。
彼女は手紙を見て、涙を流してくれた。
「ありがとう! 私、向こうにいったらたくさん手紙を書くね」
「うん。ありがとう」
「箱、開けてもいい?」
「いいよ」
彼女はラッピングした箱を開けて、驚いたように箱を落としてしまった。途端に、箱から僕の心臓が飛び上がった。
彼女は泣き出した。よっぽど嬉しいんだな。
そう、僕は彼女のためなら死んだっていいって思いをちゃんと伝えたんだ。