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第十話

 とあるホテル。いわゆるラブホテル、というところなのだが。


 シバは朝起きると誰かに起こされた。

「おはよ」


優しく甘い声で。


「うっす」


 いい匂いがする。部屋中コーヒーの匂い。その声は李仁、という男であった。

 しかし仕草は女そのものでブラウスとボクサーパンツのみの姿。彼のことに関してはまたのちに。


「あなたもコーヒー飲む?」

 どうやら彼がホテルに置いてあるコーヒーメーカーを使ってコーヒーを作ったらしい。

「あー俺がやるから。せっかくつくってくれたのに申し訳ない」

「はいはい」


 シバは自分の飲むコーヒーは自分で淹れる。ホテルにあるポットも入念に洗い、お湯も鍋で沸かし、使い切りのスティックコーヒーを入れて飲む。せっかく作ってくれたコーヒーもあるのにも関わらず。


「いい加減疑わないでちょうだい」

「昔からのくせでね。そろそろ君のことも信用しなくてはいけないね」

「知ってるけどお茶もそうだよね……ペットボトルだもん。水筒も使わない」


 そうである。水筒は使わない。シバは行く先々で飲み物をペットボトルで購入をする。

「まぁね、あんたの作る酒は信用できるけど。次はちゃんと淹れてくれたコーヒーも飲むから」

「そこまで疑われたら悲しいわ」

 と李仁は悲しい顔をする。

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