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<二次創作>世界樹の迷宮X  作者: moko038
0章 世界樹の迷宮X 二次創作 ~ギルド結成秘話~
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0章ギルド結成秘話その3:新たな冒険者達との出会い

ほら、言わんこっちゃない他の冒険者に見られ馬鹿にされたじゃないか。その冒険者はぼくと同じくフードをした細みのある格好をしていた。唯一違ったのはそのフードは緑色のかわいらしい格好であり、僕が被っているいかにもカースメーカーぽい黒い格好はしていなかった。


「こらミユそんなこと言わないの。ごめん不快な思いをさせちゃいましたか?申し遅れました。私はリンです。このフードを被っている子はミユです。」


そう諭す様に落ち着きのある声で、話すのはポニーテールをした眼鏡っ子と言わんばかりの少女であった。見た感じ手提げ鞄には図鑑らしきものとネクタルやメディカなどの薬瓶らしきものが見受けられた。格好を見て推察するにメディックであろうと思った。


「リンちゃん、ミユちゃん待ってくださいよぉぉぉ」


そう慌てて発言しているのは見た目はルーンマスターの格好をしているが、今回のギルドでルーンマスターの登録表記は無かった事から、ゾディアックだろう。彼女の容姿は(ヒーロー)と同じ年代で頭に薄緑色のニット帽に同色のローブといった全身薄緑色の装飾、水色の軽くウェーブがかかったミディアムヘアーに青色の目をした様相であった。


「ミントがシナモンアップルパイの屋台に夢中になりすぎなのよ。」


「だって、アップルパイ美味しそうだったんですもん。ミユちゃんが急に飛び出して行っちゃうから...」


緑色のフードの少女は、見た目を見るに何者なのかは分からないが、容姿が分る二人の姿から、タルシスから来た冒険者の様であった。


僕が思っていた事をそのまま隣のマロンが口に出していた。


「うんうん。甘い物は正義だよね。わかるなぁ~。じゃなかった...もしかして皆さんタルシスから来た冒険者さん?」


「えっと、産まれは皆んなタルシスだけれども境遇が少し違うっていうか、ちょっと説明が面倒ね。リン説明しなさいよ。」


アップルパイの下りを無視して口調はツンデレ口調ぽい感じはあったが落ち着きのあるそんな口調でフードを被った少女がそう発言する。


その言葉を聞いて、わかったと言わんばかりにうなづき眼鏡っ子であるリンが説明を始める。


「えっとですね。産まれは皆んなタルシスなんです。こっちのミントっていうゾディアックの子は、小さい時にルーンマスターの両親に連れられて、アーモロードに住んでいました。そこで星術を学んでゾディアックになったんです。私は、タルシスとエトリアを行き来しながら、冒険者のヘルプをしていました。それで、この緑のフードを被った女の子は…」


最後にフードを被った少女の説明をしようとした途端に言葉を詰まらせた。まるで語るべきか語らないべきかを躊躇しているかのようであった。


その様子を見ていたミユが口を開き


「大丈夫よ。リン、また駄目だったら、違う冒険者を探せばいいのよ。」


そうフードを被った少女が決意を固めた様に発言する。


「ミユ……」


リンはミユを見つめ心配そうに発言をする。


何をそんなに彼女は躊躇しているのだろうかこのミユというフードを被った少女を明かすことに躊躇いなどいるのだろうか僕はそう不思議に思った。


ミユの言葉を後押しするかの様に後から来たであろうミント(ゾディアック)が声をかける。


「リンちゃんだいじょうぶですよぉ、きっとぉぉミントなんかこの人達なら、正体を明かしてもだいじょうばな気がしますぅ。それにミユちゃんの初めて…あむむむむ」


そう発言を遮られるかの様にミントは口元あたふたさせた。ミユにその言葉を止められたのである。


「ミント!余計な事は言わなくていいの!」そう言って、ミユは先程の落ち着いた声とは裏腹に慌てている様子だった。


まるでその様子は先程の僕とマロンのあたふたしていた光景を彷彿(ほうふつ)とさせ僕達の事を指摘してきた張本人とは思えなかった。


その様子をマロンは微笑ましく遠くでにっこりと笑って見ている。


僕は見てないでなんか止めるなり、言うなりしろよ。と思ったその時…


突然急な突風が吹き上げてきた。


「きゃぁぁぁぁ」


とミントが声を上げる。


ちょうど強い風が吹きさった後に僕のフードとミユのフードが外れる。


「やっぱり、あの時の…」


そうリンが言い放った言葉の意図はよくわからなかったが僕も思わず声を上げてしまった。


「あっ」


やっと、彼女達の言っていた言葉の意味がわかった。彼女の正体は---------


「化け物め!!」


そう言ったのはマギニアにいるナイトシーカーだ。


「ッ...........!!!!」


ミユは雷に撃たれたかのようにその場に立ち尽くし、呼吸が荒くなっているようであった。あんなに自信があった彼女は自分の身成を愚弄され、瞬く間にフードを被り街中に一人で飛び出してしまった。


「ミユ!!!!....」


リンの呼び声もミユが街中に溶け込むかのように消えてしまった。

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