0章ギルド結成秘話その9:リンとミユの出会い前編⑤
ウーファンの登場により場の鎮静が図られる。そんな中、ミユは冒険にでたいという思いをリンにぶつけそれに反対するウーファンと対峙するのであった。
ウーファンにウロビト達をタルシスに連れていくようせがまれてリンは案内を始めた時、シウアン(巫女)に呼び止められるのであった。
時刻は気宮でタルシスに冒険者を送り届けた数時間後の夜である。
夜になると、深霧の幽谷も霧が増す他体温も冷えてくる。心なしかお化けがでてきそうだと思った。いやホロウという厄介なモンスターがこの迷宮にはいた。ホロウは見た目がお化けであり、人の心に漬け込み幻影や幻聴を通して、心を崩壊させた所を襲うという非常に厄介なモンスターである。
幸いこの一階層にはホロウはでないらしいがどうやら、過去にホロウに関する事件が一階層でも起きているので、用心に越したことはないだろう。
気球でウロビトの冒険者志望の冒険者をタルシスに連れて帰って、ここまで超速で戻ってくるの大変だったなぁ。でもこの機会を逃したら、ミユちゃんを連れていくのは当分先になりそう。
それにしてもシウアンも中々の提案をするわよね。
(シウアンとの会話に遡る)
「あのね。リンがよかったらでいいんだけど、ミユを気球で外の世界に連れて行ってあげてほしいな」
「!?...でもさっきウーファンに...」
「リンの本心を私は知りたいの。リンはミユと一緒に冒険することは嫌?嫌だったら、私の話は聞き逃してほしいんだけど、私ね。ウーファンに今まで外の世界には人間はいないって聞かされてきて寂しい思いをしてきたんだ。でもね。ある冒険者が来て外の世界の話を聞かされて。外の世界に対する憧れがより一層深まったの。」
シウアンは続ける。
「ホロウの件があってタルシスにもいけるようになったし、外の世界を見ることができて、私...私ね、本当に外にでてよかったと思ってるの。こんなにも素敵な世界があったんだって。知る事ができて。だから、ミユには同じ世界の外を見て欲しいの。それに、それにね。私よりも外の世界にでられんだから、外の世界の話をいっぱい聞かせて欲しいの。」
「シウアン...私...私は-----」
「リンも知ってると思うけどね。ミユの両親は冒険者で、ヒトに憧れて外の世界にでたって聞いたし、何より私と違って親がいるんだから、絶対に会って欲しいと思う。娘が同じ冒険者だったら、きっといっぱい色んなことが話せるんじゃないかなって思うの。勿論、私にとってウロビトの里の皆もウーファンも家族みたいなものだよ。」
「だからね。リン改めてお願いミユのことお願いします。」
シウアンが深々と頭を下げたことに私は戸惑いを隠せなかったのと同時にシウアンもミユちゃんの事本気で考えてるっているのが伝わってくる。
「シウアン...私もミユちゃんと友達になってみたかったし、冒険にでてみたいと思ってた。わかったわ。絶対に連れていく。でも...今連れていくのは難しいかも。」
「それなら、良い考えがあるの。」
(そして夜の今に戻る)
まさか夜にこうして迎えにいくことになるなんてね。本当にこの道に来るのかしら。
そう考えていると、足音が聞えてきた。魔物かもしれないので、メディックの私は攻撃ができないから、茂みに隠れてやり過ごすことにした。
しばらくすると、見慣れたウロビト、ミユちゃんが来た。ミユちゃんだ!と思い茂みからでようとしたが、万が一の事もある。ホロウの可能性も捨てきれない。
すると、ミユちゃんが喋りだした。
「我、世界樹とともにあらん。....この合言葉恥ずかしいわね。シウアンはもっとましな合言葉を思いつかなかったのかしら。」
「ミユちゃんよね?良かった。本当に来てくれるだなんて。うぅこの夜の森でサポーターの私も怖かったけど、本当に来てくれてよかった。」
そうなのよ。私、夜の森はとても怖くて、来るのにも勇気が必要だった。でも、ミユちゃんと会う為なら、と思うと足取りが軽くなり、来ることができた。こうやって人は数少ないチャンスを掴みとりにいくんだと思うと、私はミユちゃんと一緒に冒険にできる道を掴みとったってことよね。
「ビックリした!そんな近くの茂みからでてこられたら、いくらこの迷宮を知っている私でも驚くわね。でも私も会えてよかったわメディクさん。これから、一緒に冒険できるのね。」
ミユちゃんは最初こそ驚いていたが私だとわかると安心した感じで接してくれた。
「私はリンちゃんと話すのはこれが初めてなのに親近感わいちゃった。ミユちゃんは?」
「私はどんな感じで接せられても構わないわ。それにリンさんからは昼会った時から、嫌な感じはしなかったの。これから、仲良くなっていきましょう。」
「ええよろしくね。」
「早速だけど、早く気球に移動しましょう。この迷宮は夜でもこの霧だし、何より、補助役2人でこのまままともにモンスターと戦うのは危険すぎるわ。だから、この魔除けの鈴を持ってきたわ。」
「ミユちゃんありがとう!私の魔除けの鈴がなくなちゃってたからちょうどよかったわ。」
「それなら、よかったわ。早速だけど移動しましょう。」
「ミユ、私の最終試験がクリアしていないのに抜け駆けで迷宮を出ようとするとはいい度胸だな」
背筋がゾクッとした。この声はシウアンだ。
「リン、貴様がまさかこの一件に関与していたとわな。まぁいいミユそんなに冒険にでたいなら、この私に方陣の術をかけたら、お前を見逃そう。」
mokoです。正直、あとがきは0章終わった後に書こうと思ったのですが深夜テンションのノリで小説書いて、朝までかかったので、なんか書こうかなと思います。
今回の話はいかがでしょうか。率直なコメントなどもらえると励みになります。日本語の崩壊や誤字はあるかとは思いますがご理解いただけたら、幸いです。
今回はギルドメンバーの過去の話を題材に書きましたが、当初は書く予定はなかったんですけど、書いている内に文字数が少なかったですし、おもしろみに欠けたので、書く事にしました。実際書いてみたら、読者からはあまり想像できないかもしれませんが、話の展開がけっこう膨らんできたので、予定になかった事とか書いてました。幸い小説を書くテンションが高かったので、深夜から朝まで書くことができました。
読者にもう少し章を区切った方がいいのではにないか?と言われそれもそうだなと思い細かく、おおよそ1000~2000文字程度で切ってみました。字数で区切ったというより場面転換によさそうで字数が多くない場所はどうかなと思い区切りました。短すぎるという意見もあるかもしれないので、おいおい修正できたらと思います。これにより、続きを読みたい人はサクサク読めると思いますし、文章を読むことが苦手な人にも親しんでもらいやすいかなという気はしています。しかし、結局日本語力が皆無な為、もう少し、表現の幅を増やしていきたいとは思っています。
結構眠いので、この辺で仕上げようと思います。リマスターの話についても今後のあとがきとかで触れたいので、次回の投稿で話せたらと思います。それではみなさんお元気で。