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旧魔王に聖なる封印を!  作者: モタモタ猿
第二章 冷たさにゆらめいて
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4.圧倒的な質量


「イリーリャちゃん……実はゼレウス、女の子の身体に耐性がないんだ……!」



 疑問と困惑に片眉を上げるイリーリャへ、フュージアが物々しく伝える。



「こらフュージア! そんな奴にゼレウスの弱点を教えるんじゃない!」


「大丈夫だよ~。イリーリャちゃんは悪用なんてしないもんね?」



 フュージアのそれは、リーシャだけでなくイリーリャにとっても意外な言葉だったらしい。

 虚を突かれた表情の彼女は、少し考える様子を見せてから妖艶に笑う。



「どうかしらね? ……でもそっかぁ、それでさっきは目を隠してたんだ? 私の身体が……魅力的すぎるからっ?」



 イリーリャがゼレウスのそばに歩み寄り、上目遣いに瞳を覗き込む。

 ハーピーの脚の長さゆえ、二人の身長差はそこまでない。

 胸もさることながら、足技を多用するためか腰のくびれもすごい。

 ゼレウスは意識して彼女の目だけを見つめなければならなかった。

 虹の翼とは対照的な、彼女の深い紫色に視線を吸い込まれる。



「ねぇあなた、やっぱり私のハーレムに入らない? 魔族だけど、特別にね?」



 そっとゼレウスの胸板に添えられる、イリーリャの猛禽のような手。

 鋭い爪がふいに肌を傷つけてしまわないよう、気を遣われていることがその仕草から伝わる。



「惑わされるなゼレウス! そいつは貴様を利用したいだけだぞ!」


「もちろん利用するわ。でも私だって好きでもない相手といっしょになんてなりたくはない。どんな利用価値があったとしてもね。だけどあなたとならちゃんと理解し合えると思うの。ね……今なら私の身体、独り占めできるわよ?」



 イリーリャの体温がゼレウスの懐へ入る。

 互いの胸が触れ合うか否かの瀬戸際。それほどの距離。



(ゼレウスが堕とされる!!)



 瞬間、フュージア、エレイナ、リーシャの心の声が重なった。

 だが意外な光景がその焦燥を裏切る。



「それは本気で言っているのか?」


「……え? えっと……」



 ゼレウスがイリーリャの瞳を正面から見つめ、彼女の肩を優しく押し返したのだ。

 イリーリャの並外れた魅力にも、一切惑わされることなく。

 予想よりも誠実に、まっすぐ見つめてくるゼレウスの瞳に圧され、イリーリャの緊張は少々高まる。



「その……すぐにはダメよ? ちゃんとあなたのことを知りたいし、あなたにも私のことを知ってもらいたい。すべてはそれから……だから焦らないで?」



 緊張と困惑を隠し、すぐにもとの妖艶さを取り戻せたのは、彼女が歴戦の魔王だからだ。

 それともうひとつ。

 自分の容姿に対する強い自信。

 これまでその魅力を活かす機会は訪れなかったが、イリーリャには確信があった。

 自分なら男一人落とすくらい簡単だ、と。

 だがなぜだろう。今の彼に通用している気が、まったくしないのは。



「そうか……イリーリャ・ミディスよ」


「は、はい……?」


「誘惑するような真似はやめろ」


「!」



 ドキリとする。

 はっきりと拒絶され、羽毛が逆立つような感覚。

 もしかして怒らせてしまったのだろうか?

 少々自信過剰だったのかもしれない。反省するとともに自尊心が削がれる。


 ぴしゃりと言いきるゼレウスにフュージアが息を呑み、ネットの向こう側ではエレイナがハラハラと掛ける言葉を探していた。

 しかしイリーリャが羞恥に顔を伏せ、謝罪の言葉が口を突いて出そうになったその時。



「お前ほどの強さと美しさを持つ女なら、誰でもその魅力に気がつく。男を惑わすような言動は必要ないはずだ」


「え…………」



 元魔王の祖母を持つイリーリャに、下心を持って近づく者は少なからず存在した。

 だからこそわかる。

 嘘も下心もなく、彼はただ自身の考えを述べているだけなのだと。



「あ、そ……そう?」


「ああ、間違いない」


「ふ~ん……まぁそうよねぇ! そういうつもりがあったわけじゃないけど、安売りしちゃダメよねぇ? 私ほどの女が」


「そのとおり。我も同じ思いだ。関係を深めるためには互いを理解しなくてはならない。他者だけではなく、異なる種族同士もな」


「ふ~~~ん! じゃあこのくらいにしといてあげましょ!」



 自信を失いかけた事実はどこへやら。

 イリーリャは頬杖をつくような仕草で『ふふ~ん!』と得意げな笑みを浮かべた。



「……なぁ、ゼレウスって女たらしなのか?」


「う~ん…………人たらしではあるかな……」



 ネットの向こうでリーシャとエレイナが呟いた。


 しかし、エレイナやリーシャの水着姿から目を逸らすほどに女体慣れしていないゼレウスが、どうやってイリーリャの誘惑に耐えられたのか。

 からくりはある。

 ゼレウス自身ですら気づいていないからくり。

 エレイナやリーシャにあって、イリーリャにないもの。


 『好感度』である。

 相手が敬愛に値する女性か否か。

 それがゼレウスにとっての『魅力』の基準の一つなのだ。

 イリーリャの強さや精神性を評価し助けられた恩を感じてはいるものの、少なくとも今はまだ、リーシャやエレイナへ向けられるほどに強い感情ではない。

 当人たちの言うとおり、まだ互いの理解が浅いためだろう。イリーリャがゼレウスの好みのタイプではない、とかではなく。


 そんなわけで、無意識にではあるもののゼレウスはイリーリャの誘惑を凌ぎきった。


 気を取り直して再びイリーリャのサーブ。

 先程と違い、ゼレウスが参考にしようと目を向けないのは、もうその動作をインプットし終わったからか。それともあれを見てはならないと理解したからか。

 誘惑に耐えられることと、彼女の肢体が目に毒だと思うことはまた別の話である。

 イリーリャのジャンプサーブで、色々と跳ねる。



「ゼレウス、意外と色仕掛けは効かないんだね~。でもやっぱりイリーリャちゃんのほうは見れないんだ?」


「見られなくても問題は……ないっ」



 くすりと笑うフュージアの声を受けながら、エレイナのアタックを背中越しに捌く。

 イリーリャのトス。

 彼女のほうを見てはならない。目の前のボールに集中する。

 先程の裏拳とは異なる、力強いゼレウスのアタックがエレイナたちのコートの砂を激しく散らした。


 他の皆にも言えることだが、アタックの威力は抑えられている。

 あくまでこれは遊びでしかないうえ、ゼレウスが全力を出せばボールが弾けることもありえるからだ。

 しかしボールを追うことに全力でないわけではない。

 遊びといっても全力で遊ぶ。それがゼレウスたちの共通認識である。


 もちろん勝つための策を練ることも怠らない。

 失点を引き摺ることなく、リーシャが策を巡らし始めた。



「……エレイナ、次のアタックはゼレウスを狙うな」



 エレイナの手を軽く引き、小声で戦略を伝える。



「! フュージアに打たせるのね?」


「流石エレイナ、わかってるな」



 多くを語らずともエレイナは察してくれる。


 『フュージアと交互にボールに触れなければならない』というゼレウスの縛り。

 ボールを受けさせる対象をずらせば、ゼレウスはフュージアでアタックする必要が出てくるはず。

 ニヤリと笑みを交わし、二人は構え直した。


 イリーリャのサーブをエレイナが受ける。

 すぐさま駆け出し、踏み込み、両足を揃えて、砂に力を流されないよう垂直に飛ぶことを意識する。

 流石に他の三人ほどではないが、エレイナの身体能力も非常に優れている。

 ドン! と力強く砂浜を飛び立った彼女の手は、容易くネットの高さを超えた。


 狙うのは計画どおりイリーリャのほうだ。

 だが相手は魔王。

 アタック一つとっても簡単には決められない。

 弾ける音とともに綺麗なパスがゼレウスに上がった。


 手を使いたいところだが、縛りがあるためゼレウスはフュージアを使った背中越しのトスをするしかない。

 速さを犠牲にし、正確なトスを慎重にイリーリャのもとへと運ぶ。


 先程のエレイナを超える高さから、猛禽のように鋭いイリーリャの一撃。

 だがそれは待ち構えるようにバックステップしていたリーシャが受け止めた。



「ここだ!!」



 エレイナのトスをリーシャが打ち込む。

 狙いはゼレウスだ。



(ふん、なるほどね……)



 瞬間、イリーリャはその意図に気がついた。

 だが手は出せない。

 ゼレウスが合わせた両腕で上げたボールをただトスするだけ。それ以外に今の彼女にできることはなかった。


 ボールに二回触れ、ゼレウスの手番。

 縛りにより、今のゼレウスはフュージアでしかボールに触れることができない。

 流石にここでアタックは打てないだろう。これこそがリーシャたちの狙いだった。


 だがこの砂浜に立って以来ゼレウスの情けない部分ばかりを見ていたからか、三人とも忘れてしまっていた。

 彼がこちらの予想を容易く超えてくる‶旧魔王〟なのだということを。


 高く跳び上がったゼレウスが、空中で身体を丸める。

 そのまま縦に回転。

 まるで棒の生えた球体だ。その棒部分……フュージアがボールの芯を捉える。



「なんだとッ!?」



 リーシャが慌ててボールを追い、片手でのレシーブに成功。

 虚を突かれたものの威力は低い。

 ネット近くにボールが上がり、エレイナのトスを打ちに駆け出す。

 ゼレウスが膝を曲げて着地。彼はレシーブに間に合わないかもしれない。

 得点のチャンスだ。



「うぉおおおッ! 来いエレイナ!」


「させないわよ!」



 ネット際へ駆け込むリーシャの正面に、イリーリャが立ちふさがる。

 この試合初めてのブロックだ。

 ビーチバレーは二人でコートを守る競技。このままイリーリャ一人だけではレシーブの成功率は著しく低下する。


 であれば、アタックそのものをブロックしてしまえばいい。

 イリーリャはそう考えた。

 それを理解したゼレウスは素早く立ち上がると、イリーリャとは対角に位置するコート後方へと下がりレシーブに備えた。


 一手。

 誰も気づかない。

 この一瞬、ゼレウスの思考が、判断が、ほんの一手だけ遅れてしまっていることに。

 ……ただ一人を除いて。



(なに──ッ!?)



 退くゼレウスの背後でボールが落ちていく。

 ゆっくりと、あまりの驚愕に時間が引き延ばされるような感覚。

 リーシャが絶妙な位置に打ち込んだわけではない。

 イリーリャともども彼女たちはボールに触れることなく、砂に降り立とうとしている。


 エレイナだ。

 彼女はリーシャへのトスではなく、自分で攻撃することを選択した。

 トスのモーションから裏拳を使い、ギリギリまでゼレウスを下がらせてから、落ちてくるボールを受け流すようなアタック。

 ゼレウスが翻り、砂浜に身をなげうつ。


 ──ザンッ。

 砂を散らし、ボールがゼレウスの手の先で小さく跳ねた。

 ゼレウスとイリーリャ、二人の魔王を出し抜いてのエレイナの得点。



「うおぉっ!! ナイスエレイナぁ!」



 走り寄ったリーシャの掲げた手にエレイナが手を合わし、二人はハイタッチを交わした。

 起き上がったゼレウスは、賞賛の笑みを浮かべながら身体に付いた砂を払う。



「フュージアにアタックを打たせ、我の立ち直りを遅らせたか。そして……盲点だった。必ずしも三回の接触で攻撃する必要はないのだったな」



 フュージアでのアタックを誘導し、生まれたゼレウスの着地後の隙。

 加えてアタックの威力が低かったため、虚を突かれながらもリーシャのレシーブは正確にネット際へと上がっていた。

 そして攻撃のチャンスを見逃さなかったエレイナの判断力。

 謙遜しながらも秘められていた彼女の静かな闘志は、賞賛に値する。



「ツーアタックっていうのよ。従者ちゃん意外とやるわね。これからはあれにも気をつけなきゃ」


「ああ。今のは我のミスだ、すまない」


「気にしなくていいのよ、こんなの遊びに過ぎないんだし」


「二対一だよ~。サーブ権はエレイナリーシャチーム! みんな頑張れ~」



 フュージアののんびりとした応援を受けながら、エレイナがサーブの位置に着く。

 狙われるのはもちろんゼレウスだ。

 これを放置してしまえば、この先もずっとゼレウスはフュージアでのアタックを強いられることとなる。


 何とかして阻止しなくては。

 あの従者ちゃんと同じようにツーアタックを決めてゼレウスのタッチのタイミングをずらすか、無理やりにでも自分がレシーブを取りにいくか。

 イリーリャは思案する。



「どうだぁ? エレイナはすごいだろう。真似してもいいぞー? ツーアタック」


「……は?」



 ネット際のリーシャに話しかけられる。



「おっと、エレイナがすごいのはもう知ってるか。だって一回負けてるもんな。力を合わせた私たちに」


「…………はァ~?」



 いやらしく笑うリーシャにイリーリャの顔が引き攣り、あまりのイラつきを隠すためか笑みすら浮かぶ。


 なんというか、このお姫さまはすごく鼻につく声色と笑みをしている。

 なんだかんだ彼女と会う機会は多い。だからわかる。



 ──絶対わざとだこいつ!



 あの時は……ロントリーネの戦場では、殺さず捕まえるために手加減をしてやったのだ。

 負けは負け。無様な言い訳はすまい。

 だがより優れているのは自分だ、絶対に。



(絶ッッ対取る……!)



 ツーアタックの選択肢はたった今なくなった。

 向こうの真似をするのも、このお姫さまの言うとおりにするのも絶対にイヤだからだ。

 そう思わせるのがリーシャの挑発の狙いだとしても関係はない。

 手段はなんでもいい。選ぶ必要すらない。圧倒的な力量差でねじ伏せる。

 それがイリーリャの選択なのだ。



退()いて魔王サマ! 私が()る!」


「む、待てイリ──くッ!?」



 レシーブを待ち構えるゼレウスをフォローするため、イリーリャが低空を翔けるようにして接近。

 もはや言うまでもないかもしれないが、ゼレウスは彼女から目を逸らす必要に駆られた。

 思わず背を向けてしまうほどに視線を外す。


 ゼレウスの身体が翻り……必然、イリーリャの眼前に白銀の切っ先が迫る。



「あっぶな!」



 フュージアの剣身を避けるために急ブレーキ。

 イリーリャがつんのめるようにして体勢を崩し、ゼレウスの腰に頭から突っ込む。

 二人の身体が一瞬だけ宙を浮いた。


 地を蹴ってイリーリャの頭突きの威力を殺しながら、ゼレウスは空中で再び身を翻す。

 イリーリャを受け止めるためだ。

 目を瞑ったままでは彼女の位置を探れないため、仕方なく開く。


 腰のあたりにイリーリャの肩。

 砂に着地するまであとほんの一秒もない。このままでは彼女はフュージアの柄に頭をぶつけてしまうだろう。

 ゼレウスは彼女の両肩に手を添え、少しだけ持ち上げた。

 このまま支えてあげれば、フュージアに強くぶつかることはないはず。

 が、ゼレウスの目論見は少々外れることとなる。



「きゃん!」



 無事、イリーリャの顔や頭がフュージアにぶつかることはなかった。

 ……顔と頭は、だが。



「あれ!? なんかまっくら!」



 フュージアが声を上げて驚く。

 どうやら彼の視界のすべてが何かに遮られてしまったらしい。

 仰向けになったゼレウスの脇下あたりにイリーリャの手が置かれ、彼の上に覆いかぶさっている状況。

 この状況、ゼレウスにとって危険なのは互いの肌が触れてしまうことだ。そのような不埒な真似などできない。

 不幸中の幸いか、その懸念はなかった。しかし代わりに──



「あれぇゼレウス? ボク今どうなってるの? なんか前が全然見えないんだけど……ゼレウス?」



 視界を巡らせ、フュージアはゼレウスの様子を視認する。

 イリーリャが触れ合っていたのは、ゼレウスの肌ではなくフュージアだった。

 だから彼の視界が塞がれてしまっていたのだ。


 触れ合っている箇所はフュージアの柄と、イリーリャの胸部。

 彼女の深い谷間にフュージアの柄が沈み込み、引っ張られた水着が柔肌に食い込んで、きめ細やかな肌の見える範囲を少しだけ広げている。

 柄と直角に交わるつばには彼女の大きな胸が『たゆん』といった風に乗っており、今にも零れ落ちそうだ。



「……いったぁ~」



 柄にぶつかった痛みに顔をしかめるイリーリャ。

 薄く影のかかる彼女の表情の中で、砂に反射した光が紫の瞳をぼんやりと浮かび上がらせる。

 妖しくも美しい、淫靡な輝き。

 ゼレウスの視界いっぱいに広がったのはそんな光景だった。



「あっ、ごめんなさい私ったら──あら?」



 そしてそれを認識した瞬間、ゼレウスは自ら意識を手放していた。

 ゼレウスの上から退こうとしたイリーリャだったが、目を閉じ動かなくなった彼に思わず途中で取りやめる。



「ぜ、ゼレウスが気絶してる……!」


「……なんで? 頭打っちゃったのかしら?」


「てかうわぁ!! すっごい近いイリーリャちゃん!」


「えぇっ?」



 イリーリャが少しだけ離れてくれたため、フュージアはゼレウスに何が起き、何がその原因だったのか理解することができた。



「そんな……イリーリャちゃんがそんな近くでおっぱいいっぱい見せつけるから……っ!」


「なにそれ……って、あぁっ! こ、こんなはしたない恰好……っ」



 イリーリャは慌ててゼレウスの上から飛び退き、ずれかけていた水着を元に戻した。



「え……え~、えっと……じゃあこの旧魔王サマは、私の身体を見て気絶しちゃったの? それっていい意味でってことよね? 魅力的すぎてっていうか……」


「そうだよ! イリーリャちゃんのおっぱいハラスメントっ!」


「え、これ私が悪いの!?」



 好感度の壁は突破された。

 胸囲的な暴力によって。圧倒的な力量によって。

 まぁもともとエレイナやリーシャに比べてという話であって、別にイリーリャへの敬意が小さいわけでもないのだ。



「なんというか……照れる暇もなかったわ」



 ゼレウスのそばにしゃがみ込み、その藍色の髪をさらさらと撫でながら、イリーリャは呆れたように呟いた。


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