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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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オタク的、ですわ

「EDのオタク的な呼び方を考えたわ」

「は?」


 いつも通りの日常にいつも通りの休日。

 シュエリアの部屋でダラダラと過ごしていると、アシェが入ってくるなり謎の発言をし始めた。


「クララよ」

「確かに立たないが」


 でも最終的には立ったし、若干違うのではないか。


「最終的には立ってほしい、そういう願いも込めた呼び名よ」

「なるほど?」


 で、なんでこんな話してんだっけ。


「というわけで、どうせ暇だろうから、オタク目線で考える、新しい呼び名を考えたいわ」

「なぜ敢えてオタク目線なのか」


 別にオタク目線でなくても、普通に新しい呼び名とかでいいのでは。


「私たちがオタクだからよ」

「勝手にオタクにすんなよ」


 誰がオタクだ。ただちょっとゲームとアニメが好きなだけだ。


「ユウキは確実にオタクですわよ」

「なんでだよ」

「だって初対面の相手にゲームやろうって言ってくるレベルですわよ?」

「それはお前が暇だから死ぬとか言い出すからだろ」


 俺だってあんな状態じゃなければいきなりゲームやろうぜなんて言わない。


「じゃあゲームに誘うことはユウキるでいいわね」

「おい」

「何よ」

「オタク目線なんだろ? ならオタク共通の認識じゃないとまずいだろ」

「……それもそうね?」


 危ない危ない、危うく俺の名前が変な形で採用されるところだった。


「他にない?」

「無い」


 正直言っていきなりコイツがクララとか言い出しただけで、こっちには何の準備もない。

 そうそう思いつくものでもない。


「ところでユウキ」

「ん?」

「私、大きくするのが苦手なのよ」

「クララじゃん」


 てかなんでEDの話? アシェは付いてなかったはずだが。


「違うわよ。PCで全角半角を切り替えるというか、打ち分けるのが苦手なのよ」

「あぁ、そういう」


 それで大きくするのは苦手、ね。


「F7キー押せ」

「それだけ?」

「それだけ」


 まったく、EDの話の後だからまだ続いてるのかと思った。


「さすがオタクね。PCも得意なわけね」

「誰がオタクだ」

「ユウキは純然たるオタクですわよ?」

「あれ、これさっきの話をまたされる感じ?」


 何度も言うが俺はオタクではない。ちょっと好みがそっちよりなだけだ。


「で、これどこに着地するのかしら」

「お前が始めたんだろうが……」


 こちとらシュエリアとダラダラしてただけである。

 話を振ってきたのはアシェだ。


「思ったより話が膨らまなかったわね」

「そうな」

「仕方ないですわ、そういうときもありますわ」

「これもクララ?」

「膨らまないけど」


 なんでもクララにするなよ……クララで遊ぶな。


「というわけで、この話はここまでにして」

「して?」

「おやつタイムですわね」

「お、おぅ」


 というわけで、俺たちはとてつもなくどうでもいい無駄話を終え。

 いつも通り食事オチで終わっていくのであった。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

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