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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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月見の準備とは、ですわ

「月見とかしてみたいですわ」

「唐突」


 いつも通りの昼下がり。例のごとくだらだら過ごしていると、シュエリアがいきなり月見とかいいだした。

 前触れもなければ脈絡もないので、そう、唐突である。


「イエスかノー以外の選択肢はないですわ」

「お前からの提案に対してノーがあるという事実を初めて知ったよ」


 まあノーを選んだらそれはそれで後が怖そうだが。


「そうですわね。ノーを選んでもいいけど、暇だと何するかわからないですわ」

「新手の脅迫かよ」


 つまりノーは実質無しってことだ。俺が知ってる事実と相違なかった。


「で、するんですの?」

「そうだな、じゃあ準備しないとな?」


 とはいえ、月見なんてしたことのある、風情のある生き方はしてきていない。

 何を準備したらいいんだ?


「そういうことなら皆で準備について話し合うのも楽しいですわね?」

「サラっと人の思考から拾って返すのやめてくれないか」


 俺は慣れているが、人によっては唐突に何言ってるんだろうって、なるんじゃないかなあ。


「まあまあ、硬いことは言わず、とりあえずいいでしょう? 話し合い」

「まあ、そうだな」


 そこに関しては否ということはない。まあいいか。


「ってわけで、全員召喚しますわ」

「うわ、迷惑」


 と、俺が言った瞬間には、シュエリアがいつものメンバーを部屋内に召喚していた。


「……私、調薬中だったんだけど?」

「…………私の、フラペチ」

「と、トモリさん、私の半分あげますっ」

「お姉ちゃんも仕事中だったんだけどなぁ」

「被害甚大じゃねぇか」


 特にトモリさんが怖い。間延びしてないし、殺意すら溢れているように見える。

フォローしてくれているアイネに任せよう……。


「トモリには今度スタバ好きなだけ奢りますわ」

「……まあ、そういうことなら……」

「ほっ。トモリさん、半分こしましょうっ」

「お前次から召喚禁止な」


 せめて呼んでいいか確認してからの方がいい。被害がヤバい。


「で、何の用よ」

「月見するから何か準備したいですわ」

「……それで?」

「お姉ちゃんわかるよ? 多分何を準備したらいいかわからないんだよね?」

「ですわ」

「あっそう……月見ねぇ」


 そういってアシェが月見って秋のイメージなのよねぇとか言っている。確かに俺もそんな印象だが、別に季節は問わなくてもいい気はする。


「で、何準備したらいいと思いますの?」

「ん、そうね。とりあえず月?」

「規模でけぇな」


 月を用意するってなんだよ。規模デカすぎて一般常識からかけ離れている。


「とはいうけれどね、月がなかったら月見のしようもないでしょ」

「まあそうだが、月って用意するまでもなく、夜になったら上がるだろ」

「……まあ、そうね。でも、天気とかの話もあるでしょう?」

「あぁ。まあそういう意味で言えば、準備は必要だな」


 まあ、それを「月を準備する」と言うかは別だが。


「他にないですの?」

「そうですねっ、月見団子なんていかがでしょうかっ」

「可愛いなぁ」

「感想おかしいですわよ。でもいいですわね、団子」


 花より団子。月より団子になりそうなシュエリアが賛成する。


「トモリは何かないですの?」

「フラペチ」

「わ、わかってますわ。それよりほら、なんかないですの?」


 まだフラペチを引きずってるトモリさんにシュエリアが焦る。


「……日本~酒~?」

「あー、いいですわねえ」

「お前ら酒はダメだろ」


 いろいろと此奴らには前科がある。酒はNGとしたい。まあめっぽうつよいトモリさんはいいが。


「しゃーないですわねえ。じゃあトモリ以外は酒は無しで……」

「はいはーい、ならせめてソフトドリンク用意しよ?」

「そうですわね、シオンの言う通りにしますわ」


 そんなわけでとりあえず、月、団子、日本酒、ドリンクを用意することになった。


「後は素敵な余興とかほしいですわね」

「またハードルの高いことを」


 じゃあお前がやれよと言えばきっと「そこはユウキの役目」とか言い出しそうだ。


「あら、よくわかってますわね?」

「だから、人の思考に返事するな」


 はあ、俺が余興役かあ。


 とまあ、こうして、俺たちは月見の準備について意見を出し合い。

 今晩月見を決行することになったのだった。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

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