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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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楽しい木造建築 パート1ですわ

「皆揃いましたわね」

「おう」


 異世界の旅、1日目。

 俺達はまず拠点となるキャンプを設置するために各々装備や木材を集めに周った。

 3チーム、各2名ずつに分かれての探索は、とりあえず一時間で様子見となった。

 そして約束の時間、皆が集まった。


「それでは各チームごとに成果を発表してもらいますわ」

「それじゃあまず俺らから」


 ここで俺は先に成果を発表することを選んだ。

 他のチームが大きな成果を出していたら……言い難いからな。


「こっちはまず、スコーチとの初戦闘があった。トモリさんは腐ってどろっとしたものは苦手だそうで、シュエリアに助けてもらった。後は……収穫としては斧を手に入れたくらいかな」

「まあ、木材を手に入れては居ないけれど、その前段階までは進めたというところですわね」

「あぁ」


 流石に一時間で木材大量とは行かなかったが、まあそこそこの収穫……だと思いたい。


「それで、他のチームは?」

「それじゃあ私ね」


 と、ここで俺が他のチームの発表を促すと、アシェが名乗りを上げた。


「私とシュエリアは……ぶっちゃけ何も得てないわ。後半はシュエリアはユウキの方行っちゃったし」

「まあ確かに。でも前半は?」

「前半? それは、まあ、その」

「ん?」


 なんか歯切れが悪いというか、言い難そうだが、なんだろう。


「アシェがその辺でやたらつまづいたりこけたりするから探索どころじゃなかったんですわ」

「なんだ、相変わらずの運動音痴か」

「ぐ、ぐぬぅ」


 なるほど、それは言い難い訳だ。


「となると後は……」

「お姉ちゃん達だね」

「ですねっ」


 後は結城姉妹だが……見るからに手ぶらだ。


「お姉ちゃん達はね、スコーチいっぱい倒したよ」

「はいっ、それはもう、ばったばったとちぎっては投げですっ!」

「で、木材は」

「見つけたよ?」

「おお」


 一番収穫あったのはこのチームのようだ。


「スコーチからのこぎりとかも手に入れたし、木材はなんかいっぱい山積みになっている場所見つけたから、アレを加工させてもらおうかなあと」

「ふむ」


 それって人の手が入ってるものってことだろうか。勝手に使っていいのか??


「その木材って、誰かの物だったりは」

「しないんじゃないかなあ。周りに人の気配なかったし」

「大丈夫だと思いますっ」

「そうか」


 まあそういうことなら、いいか?


「じゃあその場所にまずは移動しますわよ」

「はいよ」


 ということで、皆で義姉さん達が見つけた木材置き場に向かうことになった。


「ところでトモリさん」

「なん~でしょう~?」

「銃とかって使えます?」

「はあ~」


 トモリさんがボケ~ッとした様子で俺の言葉に間延びして返す。

 この感じだと微妙そうだなあ。


「いや、使えれば遠距離からスコーチと戦えるから腐ったのが苦手でも行けるかなあと」

「なるほ~ど~?」


 なるほどとは言っているが、うーん、ちょっと難しそうかなあ。

 トモリさんが銃で戦う絵面が想像できない。


「手に入れたら試してみますか?」

「は~い~」


 とりあえずまだ手に入れても居ない銃の話はここまでにしておく。

 さて、木材置き場はどの辺だろうか。

 まだ着かないのか?


「さ、ここだよー」

「うん?」


 木材置き場と言っていた場所に着いた。

 周りに建造物などは無く、ただかなりぼろぼろのトラックに木材が積まれている。

 これは多分動かないだろうなあ……。


「このトラックに積まれてる分と、後他にもあっちの方に木材が山積みだよ」


 そう言って義姉さんが指さした方向にはアイネが先回りして「こっちですっ」と言っている。


「なるほど、それじゃあちょっと拝借して行きますかね」

「ですわね」


 ということで、俺達は見つけた木材とのこぎり、それと斧を使ってキャンプを設置することにした。


「はあ……これいつ終わるんだ?」


 俺達の旅は……まだまだ先は長そうである。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

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