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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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荒廃した世界へ……ですわ!

「超暇ですわ!」

「おう」


 いつも通りの休日、シュエリアの部屋を訪ねると開口一番暇だと告げられた。


「何しようかね」

「最近作者はフ〇ールアウト76に復帰しましたわ」

「また時間が奪われるゲームを……」


 フォー〇アウト76か。

 アレは面白いしボリュームが凄いゲームだ。故に時間が凄く奪われるゲームでもある。


「ということで、ゲームの世界を堪能できる新しい魔法を考案しましたわ」

「なんて?」


 魔法を考案? また下らないことに魔法を使う気だろうか。


「その名をフルダイブ。まるでVRゲームのように臨場感ある体験をできる魔法ですわ」

「ふむ、具体的には」

「魔法でゲームそっくりの世界を創ってそこに遊びに行くだけですわ」

「お前なあ……」


 またこうやって新しい世界をポンポンと創造しやがる。

 遊びに関してここまでやる奴は他にいないだろう。


「……まあいいか。で、早速行くのか?」

「その前に知識を共有したいですわね」

「事前に76の世界を確認ってことかね」

「ですわ」


 そういう事なら全員集めて皆で遊びに行くのが良いだろうから、皆に声を掛けよう。

 そう思った時だった。


「話は聞かせて貰ったわ」

「お前は何処から出て来てんだよ」


 俺の足元から急に出て来たのはアシェだった。

 トモリさんも同じような事ができるが、さて、コイツはどうやって……。


「細かいことは良いのよ。ただそうね、隙だらけの背中が見えたから驚かしてやろうと思ったのに、ちょっと反応薄くて悲しいわね?」

「さよで」


 なるほど、物理的に下から潜り込んだのか。


「で、話しを聞いていたアシェはどうなんだ」

「フォールア〇トの世界に遊びに行くんでしょう、いいわよ。ついて行くわ」


 アシェはOKらしい。後は……。


「他にも声かけるか」


 俺は直ぐにスマホを操作して連絡を取る。

 すると直ぐに反応があり、全員行くとのことだった。

 なので待つこと1時間。

 全員が揃ったところで話を再開する。


「さて、それじゃあ知識の共有だったか」

「ですわ」


 76と言えばまずは……。


「世界観は核戦争の後の世界だっけか?」

「だった気がしますわ」


 核戦争で世界全体が荒廃した世界になった後が舞台だ。


「アメリカが舞台で、そこで復興の為に主人公が様々な課題をクリアしていくのがメインストーリーですわね」

「だな」


 でもあのゲームはメインストーリーやらなくても遊べるゲームなので、ストーリーラインはそこまで重要ではないかもしれないことも共有した。


「サバイバルがあのゲームの基本だよな?」

「そうね、サバイバルってワクワクするわよね」

「ゲームだと良いですけどリアルにはちょっと嫌ですっ」

「まあ今からその嫌なのをリアル体験しに行くんだがな」


 アイネは大丈夫だろうか。嫌がってるのではないだろうか。


「でも皆でなら楽しくできるかもしれませんっ」

「そうか、それならよかった」


 どうやら考えすぎだったようだ。うん、よかった。


「お料~理が~ちょっと~」

「あー。マズそうだよなあ……」


 何せ世界は核で汚染された世界観だ。

 飯もあまり良い物は無い。


「水を手に入れるのも一苦労だしな」

「そだねえ。お姉ちゃんやっていけるか不安だなあ」


 義姉さんもちょっと不安があるようだ。

 まあ何があってもシュエリア達がいるから何とかなる気がするが。


「さて、何となくイメージの共有はできましたわね?」

「そうだな」


 荒廃した世界での復興の為にサバイバルをする。それがあのゲームだ。


「さて、共有したイメージを元に、いざ冒険の旅に行きますわよ」

「おう」


 という事で、全員でイメージ共有したところで、早速シュエリアの魔法で異世界に行くことになった。


「部屋に居る全員飛ばしますわね」

「はいっ」


 シュエリアの言葉に元気よく返事するアイネと頷くメンバー。

 これからどんな旅が待っているのか……。

 というか尺に収まらないで次週に続くのは久しぶりな気がする。

 俺達の旅は、まだ始まってすらいなかった。

ご読了ありがとうございました!

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次回更新は次回日曜日の21:00までを予定しております。

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