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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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ちいかわですの?

「暇ですわ」

「暇か」


 いつも通りの休日、シュエリアの部屋を訪れると早速暇だと嘆かれた。


「毎度思うけどお前いつも暇だよな」

「仕事してるときは暇じゃないですわよ?」

「そうか……?」


 仕事中に何度か職場に行ったことがあるが、何だかんだと絡んで来て暇そうなイメージだったのだが。


「そうですわよ、これでも大人気なシュエリアさんですわ」

「まあ、義姉さんからもそう聞いたけど」


 だからこそ出世して今では店長兼色々やっているらしいし。


「ところでユウキ、その頭に乗ってるのはなんですの」

「何って、アイネだろ」

「猫頭に乗せて歩き回るってどうなんですの……」


 どうも何も、普通だと思うのだが、変だっただろうか。

 俺がそんなことを考えていると、呼ばれたと思ったのか、アイネが俺の頭からひょいっと降りて来た。


「呼ばれて飛び出すちいかわなアイネですっ」

「確かにアイネはちいかわだ」

「はいはいですわですわ」


 小さくてかわいい、何も間違ってないのになんかシュエリアが適当に流そうとしている。


「というか、可愛いだけならわたくしだって可愛いですわよ」

「小さくないじゃん」

「そこそんなに重要ですの?」


 シュエリアには疑問だったようで、問いかけて来る。

 小さいは可愛い、可愛いは正義と教えてやらねば。


「小さいのは大体可愛い。保護良くそそられるし。そして可愛いは正義」

「ならわたくしも可愛いから正義、正義だから小さいですわね」

「謎理論になってきたな」


 どういう発想だよという話で。いや、言いたいことはわからないでもないのだが。


「というかそんなに小さいのがいいんですの?」

「まあ、可愛いなぁとは思う」

「可愛いですよっ」

「ふむ」


 シュエリアは何か考え込むと、不意に立ち上がった。


「ちょっと着替えますわ」

「え?」


 そう言うとシュエリアは衣装室(?)に入っていった。


「着替えるも何もアイツ変なTシャツくらいしかないだろうに」


 今日だって『本人』とかいう謎Tシャツを着てた。

 しばらくするとシュエリアは戻って来て……戻って……ん?!


「なんか小さくね?」

「モンハンで最小サイズのモンスター発見したときの作者みたいな反応ですわね」

「メタな発言を……そしてロリ声だ」


 なんとシュエリアが縮んでいた。アイネより小さい。


「また魔法か?」

「ですわ」

「はぁ……」


 またロクでもないというか、しょうもないことに魔法を使いやがって。


「これでわたくしもちいかわですわ。一杯愛でていいですわよ」

「くっ、確かに可愛い」


 小さいシュエリア、確かに可愛い。

 こう、うん、可愛い!


「それじゃあちょっと頭でも撫でてみようかな」

「いいですわよ?」


 とりあえずソファに座り、シュエリアを膝に乗せて撫でる。


「あ、癒される」

「ふふん、わたくしだって可愛いでしょう」

「間違いなくちいかわだわ」


 魔法とかいうインチキはあったものの、間違いなく小さくて可愛い。


「むう、兄様っ私も撫でてくださいっ」

「お、おう」


 なんだか対抗心を燃やしているアイネが自分もと隣に座って頭を差し出してくる。


「いやこれ、幸せだな」

「でしょう」

「ふにゃあ」


 ちいかわ最高じゃね?


「後でトモリとアシェも小さくしますわ」

「勝手に小さくするの確定するのやめい」


 一応確認を取ってからの方が良い。でも、可愛いだろうから見てみたい気もする。


「さてユウキ、今回はここまでですわ」

「え、もう尺なのか?」


 思ったよりもかなり早い。

 いい加減読者には毎回短いからもっと書け、仕事しろと思われてそうである。


「作者は今週忙しくて執筆時間30分しかないからしかたないですわ」

「マジか」


 30分で描かれてるのか、今回の話。


「ネタがある内は筆の早い。もといタイピングの早い作者ですわ」

「なるほど」


 それは良いことなのか、悪いことなのか……。

 まあ手を抜いて無ければそれでいいだろう。


「そんなわけでユウキ、お昼はお子様ランチをこの姿で食べて上げますわ」

「それはまたちいかわだな」


 とまあ、そんなわけで、俺達の昼前のだらだらは一瞬で過ぎ去っていくのだった。



ご読了ありがとうございました!

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次回更新は翌週の土曜日21:00までを予定しております。

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