あのゲームの話ですわ(2)
「作者が最近忙しいのとネタに悩んでて、ついに特定のゲームの話をしようとしやがってますわ」
「いきなりとんでもないこと言うじゃん」
いつも通りの休日、俺達はシュエリアの部屋に集まってだらだらしていたのだが、ふいにシュエリアがとんでもないことを言い出した。
「というわけで、あのゲームの話をしますわ」
「どのゲームだよ」
「昨年おおいに売れたと噂のエルデ〇リングですわ」
「作者フロム好きだもんな」
まあシュエリアが言い出したら止まらない性格なのは良く知っているので、ここは話に乗るしかないだろう。
「それでエル〇ンの何について話すんだ?」
「まず作者の体験談から話しますわ」
「ふむ」
そこで俺らの、ではなく作者のとか言っちゃうと非常にメタいというか……。
「もうブログでやれよ」
「それ言ったらおしまいですわ」
いやだって、なあ?
「というわけで、早速話して行こうと思いますわ」
「はいはい」
とりあえず暇だし、いいだろう、これ以上突っ込んでも無駄に時間がとられるだけである。
まあもとより無駄話なのだが。
「まずパッチは殺しましたわ」
「そういえば謝って来た時に不意打ちされると思って容赦なくやったな」
「えぇ、無慈悲な戦いでしたわ」
ソウルシリーズをやっている方ならご存じだろうがパッチという人物、大分クソなのだ。
とりあえず主人公を蹴落とすという行為を毎度行ってくる律儀なクズなのだ。
「でもパッチが売ってくれるはずのアイテムとか取れなくて泣く泣く二週目に入りましたわね」
「エルデンは二週目とかに旨味ないからなぁ」
過去作には周回しないと手に入らないアイテム等もあったが、エルデンにはそれがない。
なので難易度が上がるだけで他に良いことは特にないのだ。
「せいぜい周一個のアイテムが手に入るくらいよね」
「そうだな」
ここでアシェからの援護射撃で一応僅かにだが意味があることを示唆された。
「まあそれでもアイテム交換とかネットで出来るからPS+のアップロードとか含めて複製なんていくらでも出来たんだけどな」
「まあね」
そう、あのゲームはPS+のデータアップロードに対応しているのでアイテムを渡す前に戻すことが出来てしまうのだ。
「ちなみに作者はクズだから初日に経験値アイテムを友人と結託して増やして高レベルでストーリー進めてましたわ」
「カスかよ」
我が作者ながらクズプレイである。
「あと思い出深いのは対人ですわね」
「あぁ、システムが変わったせいであんまり人気無かったよなぁ」
白霊が居るエリアにしか侵入できないのでプレイヤー三人待ちのエリアに沸かされて一方的に侵入者が狩られるという絵面が大変多かった。
「でも闘技場ができて少しは対人する人が増えた……と思いきやですわ」
「武器バランスというか、戦技バランス悪すぎてちょっとな」
光の波が永遠飛んできたり、PC勢のチーターが居たりと兎に角荒れ放題だった。
「あれ~は~あれで~楽しい~かも~?」
「まあ、人によりますわね」
それでも人口が少ない分、なんとなく察するところではある。
「他にも地均し縄跳びゲーとかエルデの流星ウザいとか色々ボス戦にも思い出がありますわね?」
「あぁ、馬に乗って戦えるボスとか、作者は特に活き活きしてたな」
作者は馬好きで、競馬はしないが見るのは好き、ウ〇娘も普通に好きな馬好きである。
なので馬に乗って戦える、人馬一体となれる戦いには活き活きと望んでいた。
「ラダーン戦とかも好きでしたわね。一杯加勢を呼んでわちゃわちゃしたお祭りゲー。アレも結構楽しかったですわ」
「いつの間にかお前の感想になってるし」
作者もああいうノリは好きなので楽しんでいたようだが。
「でもまあ、総合的に見て面白いゲームでしたわよね、ワクワクするオープンワールドならではの冒険があった気がしますわ」
「まあ、確かにな」
そう言われてみれば確かにそうだ。購入当日ワクワクしながらプレイしていた。
「今後DLCなどがあるのかも気になるところですっ」
「そうですわね、闘技場だけ追加されて他に何もないのは寂しいですわね」
「伝統の絵画世界とか欲しいかもな」
ソウルシリーズと言えば絵画世界と作者は思っている部分がある。
あれはいいものだ。
「そしてユウキ、アレですわ」
「ん? どれだ?」
アレってなんだ、どのボス、どの武器、どの分岐の話だろう。
「伝統の穴ですわ」
「お前……」
まさかのメッセージの話だった。
「そういえば抱き締めお姉さんの前には凄く穴のメッセージあったわね」
「アシェ、お前もお前でそんなもんばっか見てんなよ」
ソウルシリーズ伝統、悪しき伝統の女性NPCの前に穴発言である。
「でもメッセージと言えばあの件ですわよね?」
「ん? あぁ、ネットスラングの?」
海外勢のネットスラング的な物でフォー〇ナイトを指した文章があった。
「確か『砦夜』だっけか」
「ですわ。知らない日本人が砦に夜来たら何かあると思って何人も被害にあったそうですわね」
そう、そんなしょうもない小話もあったなあ。
「という辺りでユウキ、飯の時間ですわ」
「もうか」
話がやっと盛り上がって来た頃なのに飯の時間とは。
まあシュエリアは言い出したら止まらないので飯にするしかない。
「それじゃあ今日のエルデントークはここまでだな」
「ですわね」
そんなわけで、俺達はあのゲームの話を切り上げ、昼飯を食うのであった。
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