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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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その時空ですわ

「この作品はサ〇エさん時空じゃダメなんですの?」

「また妙な事を言い出すな」


 いつも通りの休日の昼下がり。昼飯を食って軽い眠気に襲われていると急にシュエリアが訳の分からない発言をしてきた。


「だってわたくし達って不老不死でしょう? ならサザ〇さんと同じですわ」

「勝手にサ〇エさんを不老不死にするな」


 あれはそういう、特殊な空間なだけである、決して不老不死とかいうファンタジーなものではない。


「そんなわけだから、せっかくだしサ〇エさん時空について語りたいと思いますわ」

「また妙な話題だな」


 まあ別にいいんだけどな、暇だし。


「それじゃあ最初はそこで寝ているアイネから聞いてみますわ」

「……にゃ?」


 シュエリアはアイネを指名したが、当然寝ていたアイネは何のことかさっぱりわからないわけで。

 俺の膝の上のアイネ(猫)は薄い反応を示すばかりだ。


「アイネ、サ〇エさん時空について語るらしいぞ」

「にゃあ」


 俺が再度説明すると、アイネは返事をしてから人の姿に戻った。


「また面倒な話題ですねっ」

「面倒とか言うんじゃないですわ」

「でも面白そうなので乗っておきますっ」


 どうやらアイネには面白そうな話題と映ったようで、案外乗り気だった。


「そうですね、サ〇エさん時空と言えばやはり、なぜ他にもそういう作品があるのにサ〇エさんなのか、でしょうかっ」

「まあ確かにそうだわな」


 他にもクレ〇ンし〇ちゃんとか、名〇偵コ〇ンとかもそうだ。


「確かにサ〇エさんがクローズアップされているのは気になりますわね」

「作品が古いからじゃないかな」


 他の作品より歴史があるから、かもしれない。知らんけど。


「じゃあ次はサザエさん時空の良い点について何か無いんですの?」

「良い点ですかっ」

「ふむ」


 良い点っていうのは作品的に得する部分ってことだよなあ。


「長期的に作品を描きやすいとかじゃね」

「メタい理由ですわねぇ」

「メタい話してるんだから仕方なくね?」


 こんな話していてメタくない話になるわけがない。


「まあでもそんなもんですわよね、後は小さいキャラが小さいままとか」

「ロリには需要がありますからねっ」

「誰もロリ限定とは言ってねぇですわ」


 これに関してはシュエリアの言う通りだが……そうか、成長しないんだよな。


「そういう意味では俺は大人になったシュエリア見てみたかったな」

「なっ……急に何ですの」

「いやいや、急じゃないって。若くてかわいいシュエリアもいいけど、せっかくだから大人になったより一層美しいシュエリアも見てみたかったなって話で」

「…………!!」


 なんかシュエリアが声にならない何かを発して顔が真っ赤になっているんだが、褒め過ぎただろうか。


「仕方ないですわね、気が向いたらその内、それっぽく成長して上げますわ」

「お前の魔法本当に便利な」


 大人の姿に成長できるってゴ〇さんみたいだな。


「逆に悪い点とかあるか?」

「悪いとこはぱっとは思い付かないですわね」

「そうですねっ」


 うーん、なんだろうな、あるかな。悪い点。


「成長が~描けない~点かと~?」

「トモリさん、起きたんですね」


 さっきまで向かいのソファでぐっすりだったトモリさんが急に話に参加してきた。

 いつから起きてたのかな。


「まあでも確かに、それは欠点かもな」

「そういう物として受け取ってもいいけど、不自然なものは不自然ですわよね」

「そうですねっ」


 時事ネタとかを入れると特に不自然さが増すしな。


「そんなわけで、わたくし達は不老不死だけどサ〇さん時空ではない方向性で行こうと思いますわ」

「話を締めに掛かってるな」


 まあいいけどな、どうせ内容の薄っぺらい話だ。


「ユウキはまだ話足りないんですの?」

「まあ、暇になるよな」

「仕方ないですわね、それじゃあもうちょっと、別の話題でお喋りしますわ」」


 とまあ、そういう訳で。

 俺達はこの後も駄弁り続けて、夕食までそれは続いたのであった。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は翌週の土曜日21:00までを予定しております。

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