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娯楽の国とエルフの暇  作者: ヒロミネ
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属性についてですわ

「暇ですわ」

「暇かあ」


 いつも通りの休日我が家のエルフは今日も暇を持て余していた。


「ぶっちゃけユウキとイチャイチャしてるだけで幸せだけど、敢えて言いますわ。暇ですわ」

「わかった、わかったから」


 俺に何か提案して欲しい時の態度だと、なんとなく感じ取ったのでとりあえず何か面白いことを考えてみる。


「そういえば以前、エルフの何が良いのかって話を二人でしたよな」

「ん? そうですわね。結果的に耳がいいんでしょってことでユウキは変態となったわけですわ」

「いや、そんなだったかな」


 話の内容を思い出そうとするが結論が思い出せない、うーむ。


「とりあえず今度は皆で話し合ってみるのはどうだろう」

「エルフの魅力についてですわね?」

「おう」


 そんなわけで俺達は各々メンバーを呼び合うことにした。

 トモリさんとアイネはいつも通りスタバ通いだったがすぐ戻って来てくれた。

 アシェは部屋に居たし、義姉さんは「たまたま」暇だったらしい。

 というか、義姉さんはシュエリアの休日を把握しているのでわざと自分の休日を合わせている可能性もある。


「というわけで、エルフの魅力とは何かについて語り合いますわ」

「猫でもいいと思いますっ」

「ここぞとばかりに自分をアピってきますわね」

「まあいいんじゃない、エルフの魅力についてだけど」

「淫魔の魅~力でも~?」

「トモリまでですの?」

「姉の良さについても語ろうよ!」

「皆して自分の属性推してきますわね……」


 そんなわけで、なんというか、全属性について語り合うことになってきてしまった。


「じゃあまずメインのエルフの話からしたらどうだ?」

「そうですわね。何かありますの?」

「やっぱり見た目じゃないかなあ」

「美少女ってだけなら橋本〇奈もいるでしょう」

「橋本環〇がリアルな美少女ならお前らエルフはフォトショ使ったレイヤーくらい美形だからな、解像度が違う」

「改造度の間違いじゃないんですの……?」


 俺の意見にシュエリアが変な誤変換をしてきた気がするが気のせいだろう。


「他に無いんですの? ルックス以外で」

「魔法適正があって夢があるよね、後、美少女選び放題みたいなお得感もあるかも」

「選び放題って……エルフ側にも選ぶ権利ありますわよ」


 まあ確かにシュエリアの言う通りなのだが、義姉さんの言う事も一理ある。


「美少女が沢山いるって言うのは夢があるのはわかる」

「そういう物ですの?」

「そういう物ですよ」


 これは男のロマンみたいな部分かも知れないな。女性には伝わりにくいだろうか。


「そろそろ猫の話もしませんかっ」

「まだ顔の話と顔の話しかしてないですわよ……」

「でもエルフって顔がいい種族ってだけだと思いますっ」

「腹黒発言でましたわねえ!」


 久しぶりにアイネの腹黒い部分が出てツッコむシュエリア。

 俺は何も聞かなかったけどな。


「じゃあそういう猫はどうなんですの?」

「もう存在が愛くるしいですっ」

「わかる」

「分かっちゃうんですの」


 猫って存在自体が愛くるしい、猫なで声なんていうくらいだからもう愛らしい。


「シュエリアも猫耳を付けてみればいいと思う」

「その場合耳が4つになりますわよ」

「その辺はあんまり気にするな」


 猫耳をつけるというのはそういう事なのだ。うん。


「で、アイネはそんな雑なアピールでいいんですの?」

「雑では無いと思いますが、兄様に共感していただけたのでいいですっ!」

「馬鹿兄妹ですわねぇ……」

「失礼な」


 俺はちょっと妹に甘いだけだ。アイネもちょっとブラコン拗らせているだけである。


「それな~ら~淫魔~の~魅力も~?」

「仕方ないですわね、なんですの?」

「やはりえっちぃのが魅力だと思うんです」

「急にハキハキし始めましたわね」

「まあトモリさんだから」


 ここぞとばかりに真剣に頭の悪そうな魅力をアピールしてくるトモリさんであった。


「えっちぃだけなら淫乱なエルフでもいいですわ」

「体も心もえっちでその上合意上等な淫魔ですよ? 中々いないですよそんな子」

「ま、まあそうですわね」


 なんかシュエリアがトモリさんの勢いに押されかけてるな。


「他にも淫魔の魅力って無いんですか?」

「そうですね、淫魔だからできる吸精とかは嵌っちゃう男性が多いですね」

「俺されたことあります?」

「ありますよー? 何故か全然効かないですけど」

「あ、それわたくしがレジストしてますわ」

「あらぁ」


 トモリさんのお食事はシュエリアによってレジストされていたらしい。


「ユウキが変なのに嵌ったら危ないでしょう?」

「お前にそんな良心あったんだな」

「わたくしなんだと思われてんですの?」」


 何って、暇だったら何でもするヤバイ奴だけど……とは言えない。


「ねえねえ、そろそろお姉ちゃんのターンでもいいかな?」

「え? ああ、はいはい、いいですわよ」

「えーっとね、それじゃあね」


 義姉さんはちょっと考え込むと直ぐに言葉にして話始めた。


「まず義姉っていうのが合法的に結婚まで出来る萌える存在な上にバブみを感じるにもいい相手だし、何より姉弟って言う関係性から生まれる絆と背徳感がいいよね!」

「なんか凄いアピってきますわ」

「アピールし慣れてる感あるな」


 まあ義姉さんは企業家だから、そういう能力もある……のか?


「本当は10ページ分くらい義姉について語りたいけど作者の都合もあるから割愛するね!」

「うん、それは割愛しろ」


 そんなに長く喋られても困る。オタクの語りじゃあるまいし。


「それじゃあ、アピールタイムはこんなもんですわね?」

「そうね、私だけ今回は発言をほとんどしてないけど」


 何故だかアシェが小さく見える、可愛そうに、空気キャラになってしまったのかな。


「それじゃあそろそろ昼時だから一旦切り上げますわよ」

「もうそんな時間か」


 時刻を見ると確かにお昼時だった。

 お喋りをしていると意外と時間が経つ物だ。


「それじゃあユウキ、後は頼みますわ」

「はいはい、飯の準備だろ」

「ですわ」


 そんなわけで、今日の皆の属性アピール会は終了したのであった。


ご読了ありがとうございました!

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次回更新は翌週の土曜日21:00までを予定しております。

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