転生したようです
転生したら悪役令嬢!?でもまぁ前世の記憶あるし気遣いのできるアホになればバッドエンドで死亡フラグへし折れるんじゃない!?
っていって本当に死亡フラグをへし折って攻略対象に溺愛される美少女のお話です!
現在、中学を卒業後の春休み真っ最中、もともとインドアな私には遊びに行く予定もなく家でゴロゴロしていた。
(高校受かってるかな……?)
そう、公立高校を受験するもその後の採点期間は暇なのだ!
「○○○ー!聞いて!またあの悪役令嬢に邪魔されてバッドエンドになっちゃった!もう何なのルナーリズ・ソルレッド!」
私には姉がいて、無職だがたまにバイトを頑張っている。ゲームを買う資金集めだが……。
姉は乙女ゲームの話をよくする。しかし私は面白そうだと思えず、やったことがなかった。
「へ、ヘェー。あ、私飲み物買いに行きたかったの!行ってくるね!」
姉は話し始めると長いのだ。私は急いで家から出た。
(この前その話をされて私が寝かけた瞬間にお姉ちゃんに頭チョップされたんだよなぁ……。星が見えたなぁ……。)
そんなことを考えていると、横からトラックが迫っていた
(待て待て待て待てヤバイッ)
キィィィーーーーーーーーーーードンッ
朦朧とする意識の中で大切な人達が頭の中を巡る。
(お姉ちゃんと一緒にいれば良かった。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
気がつけば豪奢なシャンデリアにフカフカの布団で眠っていた。
「……はっ?」
「お嬢様、お目覚めですか?」
綺麗な透き通った声がする。
(お嬢様?は?いや意味がわからない)
「覚えていらっしゃらないのですか?」
「え、何を?お嬢様?死んだと思っていたのだけど……。ここはどこなの?」
「やはりお忘れなのですね。死んではおりません。あなたはルナーリズ・ソルレッド様で、ここはソルレッド家、お嬢様はご友人の家の花が綺麗だったので花壇に頭をご自分でぶつけて家に帰られたのですよ。」
(いや、どう考えてもトラックで死んだでしょ。何言ってんの。周り真っ平らなコンクリートでしたよ?花壇に頭ぶつける?どんな情緒不安定な女の子なのよ。…待て、)
「ルナーリズ・ソルレッド?……」
何だかモヤモヤする。あれ?私は頭をぶつけて……?トラック?
「お嬢様?まさか本当に記憶が……?」
「わぁっ、うわっえーっと、うんなるほど!」
ガバッと起き上がった。横の女性はびっくりしている。
「……?」
「あぁ、ごめんなさいねシャル、私混乱していたみたい。繋がったわ、ありがとう。看病していてくれたのね。私はもう大丈夫よ。」
「―――っ!」
あーものすごいびっくりしてるなぁ
だってつい先日まで傲慢で周りにイラついてはあたり散らすようなわがまま令嬢だったんだもの。
思い出した。反動で前世まで思い出したわよ。
この世界はお姉ちゃんがよくやっていた乙女ゲームで、私はルナーリズ・ソルレッド。あだ名はルズだ。
ゲームでは、傲慢、高飛車、わがままの三拍子揃った生粋の悪役令嬢で、その原因は父と母、兄の溺愛によるものだ。
まぁ本人は美に興味があり太ることはなかったが、欲しいものは何でも手に入れてきたため現在5歳児にして使用人達からはすでに冷たい目で見られている。
「シャル、今まで本当にごめんなさい。
私今日から心を入れ替えるわ。
もう周りに迷惑もかけないようにする。
五年も私なんかに仕えてくれてありがとう。
全て許せとは言わないから、私にチャンスを与えてくれないかしら?」
シャルの目からは涙が溢れてきた。
どんだけ我慢させてしまったんだよ……
シャルはよく見ると凄く綺麗だ。11歳に見えないほどの長身に佇まいも美しく上品さが漂う。銀色の後ろで団子にしている髪に少し垂れている青色の目、ピンク色の唇、シュッとした輪郭だ。こんな美少女をいじめるとかサイテーかよまったく!
それに私は前世の記憶があるため、これからは傲慢な態度など取れない。使用人達にも反省を示して行こうと決意した。
来ていただいてありがとうございます( ^ω^ )おいなりさん好きです。
初めて書かせていただくので間違うことも多いとは思いますが、温かい目で見守っていただけると嬉しいです!