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異世界転生その前に!!  作者: 猫姫
第一章 天使という名のお仕事は。
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異世界転生その次へ

いつもの制服ではなく、私服のスカートなんて、久し振り。

旅支度を済ませて神様バレンシュタインの自宅兼事務所に来ていた。


この日の為に仕事を片付けて、まとめて休暇を取る予定。


神様バレンシュタイン、休暇申請します」

「うん、いいよ。どのくらいだい?」

「そうですね、一年くらいです。これ申請書!それでは!!」

「待ちたまえ、分かっていると思うが、ここは君とローリーしかいないんだ、そんなに休ませるわけには…」

神様バレンシュタインは、私の提出した書類を凝視して動きを止めた。


「事務処理、おわりましたぁ。あ、アルトさん、おはようございます、今日出発です?」

「ロレリエル、おはよ。うん、あとはよろしくね」

「はい、任されました!」

ロレリエルは、背中の羽をピンっと羽ばたき胸を張ってトンっと叩いてみせた。


「アルト、ちょっといいかい。ボクの見間違いでなければ、産休と読めるんだが?」

神様バレンシュタインは、此方をジロリと見ている。


「ピィッ、神様バレンシュタインこわいです」

「え、えっと、書類になにか不備が?」

私の背中にロレリエルが隠れた。

神様バレンシュタインは、続けて聞いてきた。


「そういう事でもそういう問題でもない、相手は誰なんだい?」

「あぁ、それは…むぐぅ!?」

慌ててロレリエルの口を塞ぎ、神様バレンシュタインの前にロレリエルを突き出す。


「それでは行って来ます!!!」

「いってらっしゃい、良い旅をー」

「待ちたまえ、話はまだ終わっていない!」

私は、足早に転生門ゲートに向かった。




「ひどいですぅ〜」

アルトリエル先輩の事を喋らなかったら、神様バレンシュタインにほっぺを左右に引っ張られてしまいました。


「でも、秘密は守りました。アルトさん!」

さて、気を取り直して向かうは、担当する方の所へ。


長い死者の列は現世から続き、検索して該当する人物を探します。


いた、彼女かな…。


「あのソルカさんですよね」

「私は、私は…いい事なんて何もして来なかった、私は悪人だ!だからアイツを殺してしまったんだ!!」

死者の列から連れ出しすとソルカさんは、泣き崩れてしまいました。


これはよくある事、生前の記憶がありそこから来る混乱ですね。

慰めながら魂の宿り木【ソスプル】の街に向かいました。


「あの、落ち着いて、取り敢えずこれでも飲んで、ね?」

「…ぅん」

ソスプルの喫茶店に入ります。

ホットミルクをオーダーし、彼女に勧めてみた。

まずは気分を落ち着かせよう、そうしないと話しもできないし。


「あなたの事、教えて?」

「私は…」

彼女ソルカさんは、亜人の方で猫のような大きな耳と人間の四つの耳、猫尻尾があります。

獣魔の民の方の特徴ですね。


容姿と服装からあまり裕福ではないように見えるますが、奴隷が当たり前の世界から来た割に普通に見えます。

猫耳をピクンと動かし絶えず周囲を警戒しているようでした。


肩にかかる長さの髪を気にしながら、小さく深呼吸しました。

ソルカさんは、静か身の上を語り始めます。

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