ラスボスさんちのメイドラゴン(オチとサブタイトルを考えるのって疲れますね)
2話目です。一ヶ月以内に更新って私にしてはかなり早いほうなんですよ!私にしては!あの私が!
ほらほら!誰か褒めて!ほらほら褒め(ry
(2022/5/3改稿)
今となっては年3話更新。半年空く有り様です。あの頃は若かった←
「あの…私、名前が欲しいんですが…」
二話開始早々にそんなことを言っているのは、ドラゴンでした。
いきなり何言ってんだこの作者頭沸いてんのかとか言われそうですが、前の話で出たあのドラゴンです。
普通に喋ってるのも、終わりあたりでさらっとやってたように人化してるからです。ちなみに雌です。
ちなみに作者の頭がどうかしてるのは間違ってないので否定はしません。しません。
「名前、か…」
それを聞いて、玉座に座っていたラスボスがふむ、と少し考えました。
ちなみに前の話の後、とりあえず(やけくそで)その場をまとめたラスボスは、
『我は一度城に帰るとする。お前たちは普段通りにこの村で過ごしていればいい。必要があればこちらから呼びつける。お前たちも何かあれば知らせに来るがいい』
そんなことを言った後、どうせならと思って配下にしたドラゴンに乗って城に帰りました。大歓声でした。
そして今、まだ午後に差し掛かったばかりなのですることもなく、また今までのように玉座に座って勇者を待とうとしていたのですが、そこからのこの流れでした。
「そうだな…"トール"とかどうだ」
「いやそれかぶってますよね完全に」
どこぞのメイドラゴンとかぶっていました。というかそもそもメイドでドラゴンなとこまでかぶってました。
何故ドラゴンがメタネタに気づいたのかは深く気にしてはいけません。ファンタジーなので。
「何故だ?異世界の戦神の名前だぞ?」
「いやでもそれは…」
何故ラスボスが地球の神話知ってるのかも気にしてはいけません。ラスボスなのでそれくらい知ってて当然なのです。
ちなみに、その件の神話の神は巨人と戦った戦神でもあるそうです。駆逐してやる!
ちなみに先達の方は作家の名前から取ったそうなのである意味かぶってません。でも結局名前同じなのであまり意味がありません。
このままでは作者が色々な意味でピンチです。頑張れドラゴン。
「じゃあ"シェ〇ロン"とか」
「もっとダメです」
「マスター!さっき何の変哲もない鳥が二羽村の上を通り過ぎて行きました!」
そこへ、いきなり玉座の間に村人が一人やってきてそんなことを言いました。
どうやら、村でのラスボスの呼び名は"マスター"になっていたようです。別にバーでお酒出したり聖なる杯を巡って戦争とかはしません。
"ボス"だとラスボスから格落ちしたみたいになっちゃうからね、仕方ないね。
「…で、それが…何だ?」
「先程"何かあれば連絡せよ"とおっしゃられたので!」
「そういう意味ではない」
※ラスボス説明中
「なるほど!"何か危険なことや連絡が必要だと判断した事"だけを連絡せよ、という意味だったのですね!さすがマスター!思慮深いですね!」
納得した様子で手を叩く村人に鼻高々なラスボス。
ラスボスなのだから当然何でも称えられてしかるべきです。もっと崇めろ敬え。
チョロインならぬチョロボス等と言ってはいけません。実力はまるでチョロくないので泣きを見ます。
「そういえば何か相談していらっしゃったようですが…?」
「私の名前を決めようとしていたんですが、うまくいかなくて…」
「おや、あなたはひょっとして先程のドラゴンで…?」
「あ…その節はご迷惑をおかけしました…」
「いえいえ、特に被害もありませんでしたし大丈夫ですよ。…にしてもえらく美少女になられましたね」
「いえ、それほどでも…」
村人の言う通り、今の人化したドラゴンは美少女でした。
艶やかな黒いロングヘアーにルビーの如く紅い瞳。ゴスロリとか似合いそうです。
しかし、今はかなり仕立てのいいメイド服でした。ちなみにメイド服はラスボスの城にあったものです。配下の服くらいあって当然です。
別にラスボスが着てたわけではありません。メイド服着たダンディーなイケメンにはニッチな需要がありそうな気がしないでもないですが、作者にもラスボスにもその他配下にもそんな趣味はないのでやりません。
いや…作者的にはわりとありかもし(以下略)
そして、一応人化してもドラゴンなので角と尻尾、翼がありました。ラスボスには尻尾はありませんが、それでもラスボスと比べると身長も相まってかなり見劣りするように見えます。
が、比較対象がまじやばくねなレベルなだけなので気にしてはいけません。作者がカ〇ナちゃん推しな気がするのも気にしてはいけません。
…白髪とか銀髪のロリっていいよね。
「あの…今さらですけど、私、どうですかね…?」
村人に美少女と呼ばれた流れで、少し熱のある視線をラスボスに向けるドラゴン。
前の話でもやってましたが、彼女はラスボスに惚れているようです。その時こそザ・ドラゴンみたいな姿だったものの、今は人化している上に美少女です。
なので普通ここはすぐさま容姿を褒めるところですが、というか脈ありありだろコレとか気づきそうなものですが、
「ん?まあ悪くないのではないか、弱くはないしな」
ラスボスは気づきません。そもそも質問の意図も見た目云々ではなく強さのことだと思ってました。
まるで脳筋のような発言ですが、実際強い勇者と戦いたいラスボスは脳筋みたいなものです。
何より、五千年も城に引きこもってたのに恋心とかテンプレとか分かるわけがありません。
故に鈍感系主人公を地で行きます。ラスボスを好きになった人の恋路はみんなハードモードです。
その難易度、ラスボス級。
でも褒められたことに変わりはないので嬉しそうなドラゴンでした。
「しかし、名前、ですか…」
名前を考えていると聞いた村人が考え込みました。
「そうですね、私一人ではいい案も出そうにないのでちょっと村のやつらに聞いてきます」
「あ、いえ、そこまでしていただかなくても…」
「そうだ、"リ〇ードン"とかどうだ?パッと思いついたんだが」
「…すいません、村の皆さんにも聞いて来てください」
ラスボスのネーミングセンスは悪い意味でミラクルでした。別にわざとやってるわけではなく完全に天然なのがすごいです。
なんという恐ろしい直感。ラスボス恐るべし。
さっきラスボスなので大抵何でも知ってるって書いてた?…ファンタジーです(思考放棄)
数十分後。
カンカンッ
「これより"第一回マスターとその配下による会議"を始めるだ!議題は"ドラゴンの名前"!」
村人全員とラスボスが城の広いなんか会議室っぽい部屋に集まってました。
そう、会議でした。ドラゴンの名前決めるためだけにわざわざ会議始めました。ファンタジーなので仕方ありません。
主に会議を取り仕切っているのは、ラスボスが最初に会ったあの農民村人のようです。歴史の教科書に載ってる農民のような姿だった彼が、一丁前にスーツをビシッと着込んでいるその様はなかなかにシュールです。その上喋り方もそのままで笠まで被ったまんまなので違和感MAX。
ちなみに、スーツは例の如く城にあったものです。なんかこの城何でもありそうですが、実際探せば本当に何でもあることでしょう。たぶんアイ〇ンマンスーツとかダー〇・ベ〇ダーのマスクとかだって普通にあります。
「それで、何か希望はあるだかドラゴンさん」
「え、えっと…特には…あっ、でもあんまり変なのはやめてほしいです」
ちらりとラスボスを見ながら言うドラゴン。あれは完全アウトな前例です。
目を見て色々察した農民村人 (スーツ)。
「…では、案が思いついた者から挙手するだ」
とたんにガヤガヤと村人達が話し合い始めます。
「はい!」
「どうぞ」
「"ドラ子"はどうですか!」
「却下。…ダサいだよ」
誰もが真っ先に思いつきそうな名前ですがダサさもピカイチです。
「なっ!?」
「はい!」
「どうぞ」
「"竜娘"なんてどうでしょう?」
「却下。それ名前じゃねぇだろお前」
イカとか艦とか馬とか色々いますが、とりあえず娘つけとけば何でもいいという訳ではありません。
「うむぅ…」
「はいはい!」
「どうぞ」
「ここはもうっ、"萌え萌え☆マリーたん"でいくしかないっ!『あなたのこと、シバいちゃうぞ♪萌え萌えきゅんっ☆』」
「「「却下!!」」」
ラスボスとドラゴンと農民村人の声がハモりました。本人は特に必死でした。ドン引きでした。
作者ですら自分で書いてて引きました。なぜこんな思いをしながら書かなければいけないのでしょう。
「…さすがにキモいです」
「あはあっ!も、もっと!もっと冷たい蔑んだ目で見てっ!その足で踏んでっ!!」
ドMでした。とんでもなくたちが悪いです。
「うわあ…」
「……放っておけ」
引きながらもちゃっかりラスボスの腕に抱きついているドラゴンでしたが、1ミリどころか1ナノも全く動じないいつものラスボスでした。
「ふっ…萌えなどと甘いことを…これはどうやら"名付けの暗黒神~ネーミングダークゴッド~"と呼ばれた俺の出番のようだな…」
「…どうぞ」
めっちゃ疲れた様子の農民村人。さっきので大分精神力を持っていかれたようです。
「全てを飲み込む底無き闇のような美しき漆黒の竜…それすなわち"暗黒竜女神エリーゼ・フォード・ナルミニナス・グレヴィアルーティス・サムディランナ・ベギュレーゼ・ト」
「却下」
「ぐはあっ!こ、この俺に膝をつかせるとは…ふっ、一筋縄ではいかないということか…」
その後も夕方になるまで議論を続けましたが、全くもっていい案が出ません。
「そうだ、ドラゴンをひねって"ドラえ〇ん"とかどう」
「ちょっと黙っててください」
「…???」
相も変わらず悪い意味でミラクルなネーミングセンス。何が駄目なのかさっぱり分からず、首を傾げるラスボスでした。
その時、ヒュッと音を立てて何かが窓から入って来ました。
結構な速度で飛んで来たそれを当たり前のようにパシッと掴むラスボス。ナイスキャッチです。
「…紙飛行機?」
そう、それは紙飛行機でした。ドラゴンが訝しみながら見るそれをラスボスは何気なく開いてみました。
"ネモフィラ・ペニーブラック"
「!」
「これだッ!」
という訳で、流れでドラゴンの名前は"ネモフィラ・ペニーブラック"となりました。
村人達も全員疲れ切っていたので特に反対しませんでした。
ちなみにネモフィラとは花の名前です。そしてペニーブラックとはその花の黒い品種です。まんまです。
解放された喜びで思わずなぜか神輿担ぎながら優勝会見したり、ダルマを頭に乗せて破魔矢を振り回したりとカオスになってる村人達をよそに、窓の近くからなんかスライムっぽいのが立ち去って行ったような気がしますが気のせいです。
作者はなんにもしてません。0%保障します。
めでたしめでたし(強引)。
お読みいただきありがとうございました。
このように、めっちゃマイペース更新&オチがグダグダかつ強引ですが大目に見てくださいませ…




