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ラスボスさん。  作者: 有負 王
章ってなあに?ーーしょういうこと(章機能を使ってみたかっただけ)
13/25

ゆうしゃこわい

大体一ヶ月ぶりの投稿!月は跨いじゃったけど←

今回は実は事前に書き上げてあって、余裕ぶちかましてたんですが、テスト勉強やら何やらが…

…はい、正直に言います、ただただ普通に投稿するのを忘れておりました!申し訳ございません←

前回の半分ほどの文量なので比較的読みやすいかと思います。

というかここ最近の話が長すぎた←

ある時代ある時代、ある次元に、四人の人物が集まって、自分が怖いと思うものについて、話し合っていました。


「私は…強いて言えばミミック系が結構怖いですかね。こう、いるのはわかってるんですけど、普段は気味が悪いくらいずっと身じろぎ一つせずにいて、ある時突然バッ!と動きだすのがもう…擬態能力高いやつなんかはちょっと気を抜いてると全然気づかなかったりしますし…」


「フハハハ!甘いのう、まだまだその程度か。まあ所詮、まだ齢二千にもならん小娘じゃからのぉ」


「らすぼすくん人形」


「ごめんなさいそうです私が怖いのは人形です人形です人形です人形で人形で人形で人形人形人形人形人形人形にににににににににににに」


「次は俺か。そうだなー、怖いもの…怖いもの…ああ!そうだ、弱い奴しかいない異世界に召喚とかされたら怖いかもな!」


「えぇ…」


皆が口々に怖いものをあげていきますが、一人だけは平然としていました。


「ミミック系の奴等は別に普通に気づけるだろう、生物とただの物では全然違うしな。それに、突然動くことが怖いというのもよくわからんな。作者も同じような理由で蛾が怖いなどと言っていたが」


蛾は怖い。ある夜帰宅して普通に鍵開けて顔を上げたら玄関のドアの覗き穴辺りにまるでそういう飾りであるかのように割と大きめの青白いのがピタッと止まっていたあの恐怖は忘れない。顔上げたら目の前に蛾ががががががががががががが(以下略)


「人形にしたって、尚更なぜ怖いのかわからん…あいつ程の強さの人形はそうそういないだろう」


「いやそもそも動く人形自体少ないですけどね」


「だ、だって、たまに夢に出てくるのじゃ!あいつを始めとした大量の人形軍団がこちらにじわじわと近づいて来て『あそぼう…あそぼう』と延々と言いながら気づいたら囲まれててそのまま覆い尽くされて息苦しくなって目の前が真っ暗に」


彼女(彼?)のトラウマは筋金入りです。


たからさがし しようよ


「それに、異世界召喚なら普通に帰ればいいだろう。我のように空間を破れなくても魔法なりなんなり使って」


「確かに!」


「…普通魔法でもそんなことほいほいできるものじゃないと思いますけど…ましてや狙った世界に移動なんていうのは…」


しかしそんな態度で言われれば、その人の怖い物は一体何なのか気になってくるというもの。


「でもそうなるとご主人様の怖い物は一体何なんでしょう?」


「いや無いだろこいつにそんなものなんか」


「にんぎょうこわいにんぎょうこわいにんぎょうこわいにんぎょうこわいにんぎょうこわい」


尋ねられた男は途端に態度を一変し、どこかそわそわとしながら言いました。


「じ…実はだな……一つだけ、あるんだ」


「はぇっ!?本当にあるんですか!?」


「何ぃ!?旦那様にも怖いものがあるじゃと!?」


「それは一体何なんだ?」


「実は…」


ぽんっ


「じんるいはめつぼうする!」


「なっ…なんだってー!?」


「ぎゃああああああああああああああああぁぁぁぉにんぎょえぴえやああああぁぁぁぁーーーーー!!!」


「黙れ」


ガシャゴキャッ(首が床にめり込む音)


「あべしっ!」


「りゅうおうはいつもおもしろいねー」


「…マジで人形が怖いんだな、この竜王」


「っていうかそもそもここにいるメンバー全員人間じゃないですよね」


「おい待て何さりげなく俺も人外扱いしてるんだ」


「神と殴りあったり壁を歩き回ったりするような人の一体どこが人間だって言うんですか」


「そんな人間なんか今時珍しくもないだろ、見たけりゃ"異世界"とか"無双"とか"俺TUEEE"の検索で一発だ。それでラスボス、お前は何が怖いっていうんだ」


「うむ…それはだな…」


「それは~?」


神妙な面持ちで言う男に、全員が思わず静かに聞き入りました。

そして、男はとうとう言いました。


「実はな…勇者。勇者が、怖いんだ」


「へ?」


「なんだって!?それは本当かい!?」


「ああ…。だって、勇者は強いんだぞ。そして、そんな奴が我を倒そうと迫って来る。…そこから我は勇者と激闘を繰り広げ、満身創痍になっても諦めずに立ち向かって来た勇者が全身全霊の渾身の一撃を繰り出し、それを受けた我が『ばっ…馬鹿なああぁぁっ!?』などと言いながら倒れる…!ああ、これぞまさしくボスとして輝く時…!」


ぽんぽん


「ラスボス、ほんねでてるよ」


「…ご主人様、そっちが本音なん」


「何のことだ?我は勇者がとても怖いんだ。ああ、怖い。それはもう途轍もなく怖い。もしも目の前になんか連れて来られた日にはどうにかなってしまうかもな…(ちらっちらっ)」


「んっふ」


バシャッ


「大丈夫かネモフィラ!?いきなりすげえ鼻血出たけど!?」


「らすぼすくんひーる。ネモフィラちゃんだいじょぶー?」


「だ…大丈夫、ですラークさん、らすぼすくん…ご主人様…萌え…る…」


「ああ、勇者のことを考えるとわくわく…怖すぎて震えてきたからな、少し向こうの部屋で休んでくる。いいか、勇者を呼ぶなよ。呼ぶなよ。絶対に呼ぶなよ!」


ギィーッバタンッ


そう言って、男は一人で奥の薄暗い部屋に閉じ籠ってしまいました。


「…い、行っちゃいましたね」


「おい、いいこと思いついたぞ」


「なになに~?」


ガッシャガラガラガラ


「うっはぁ!な、何じゃ、何をやるんじゃ?」


「…勇者、呼ぼうぜ!」


「やっぱりそうなるんですね」








ズルズルズル


「い~や~!何なんですかこれぇー!なんでいきなり縄でぐるぐる巻きにされて連れてかれなきゃいけないんですかぁー!?」


「いや、ラスボスが勇者が怖いとか言ってるから勇者連れて行こうと思って」


「ちょっと何言ってるかわかんないですぅ!?っていうかだからってなんで私なんですか勇者なら他にもいますよねぇ!?」


「この小説で今んとこ出てるのお前だけだしな、勇者」


「理不尽ー!?」


「ブランさんごめんなさい…でもこうすることになっちゃって」


「ごめんねー。でもブランちゃんならきっとだいじょうぶだよー!」


「さっきから勇者勇者言ってるしそんな反応だしその人形ちゃんの見た目といい、絶対あの人ですよねぇ!?いやだぁ!私には無理ですぅー!」


「ごちゃごちゃうるさい小娘じゃのぅ。それでも勇者かお前は。ヘタレでうるさくて胸もなくて、まったく、近頃の勇者は…」


「酷い!?」


「言い方のBBA感がすごいですね」


「何じゃと!?」


「安心しろブラン。貧乳はステータスだ。希少価値だ」


「おんなのこはむねがちいさいほうがたたかいやすくていいってラスボスがいってたよ」


「な、何なんですかほんとにもぉー!?」







そして、四人は勇者を連れて先程の場所へ戻ってきました。


「と、いう訳で到着だ」


「到着しちゃいましたねぇ~…」


「じゃあ早速行ってこいブランっ!」


「えっちょっ私一人でぇ~っ!?」


ギィーッバタンッ


「くっくっく、きっとラスボスの奴、驚くぞ」


「えぇ…そうですかねぇ…」


ドンドンッ


『ラークさぁん!開けてくださいぃ!』


「いや、ここは結末わかってても空気読んで演じるべきだろ」


「何をですか!?」


ドンドンドンッ


『ラークさんってばぁっ!扉押さえるの止めてくださいぃ!出してぇっ!』


「いや俺押さえてないけど」


『嘘だぁっ!扉がこんなにびくともしないし、こんな意地悪ラークさんに決まってますぅ!』


ドンドンドンドンッ!


「いやいやいや、ほんとに俺じゃないってば、嘘じゃないからマジで」


「そうですね、こちら側からは誰も扉には触ってないですよ」


「うんうん、だれもさわってないよ。ねー、りゅうおう」


「はァいッ!!その通りでありますわよでござるゥァッ!!」


『えぇっ!?』


勇者を男の閉じ籠っている部屋に放り込んで少しすると、部屋の中から何やら声が聞こえてきました。


『…誰だ…』


『ひいぃっ!?何かが筋肉マッチョが照らされて浮かび上がってぇっ!?』


「おっ、何か始まったみたいだな」


『誰だ…我が眠りを妨げるのは……誰だ…我を目覚めさせるのは……』


『ごめんなさいごめんなさい私じゃないですラークさんですでもごめんなさいぃっ!』


「俺のせいにすんなよ」


「いや間違ってないですよ」


『誰だ…誰だ…誰だ…誰だッ……!』


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ


「ちょっ、地響きがっ、離れましょうよっ」


「そらのかなたに」


「それ以上言うな!やめろー!」


「らすぼすくんそれ以上いけない」


「ふざけとらんでさっさと離れるぞ!」


『誰だッ、我が前に在るのはァァァァァァッッ!!!』


『ひえぇーっ!!』


ミシッメキッガッシャーンガラガラガラガラ


「あーまたお城が…」


「いつもの事だろ」


「おううぅぅぉううぅぅうううぅううぉぉおおううぅうぅぅ」


「りゅうおうどうしたのー?ぶるぶるあそびー?」


「…せ、世界の終わりじゃあぁぁぁぁ…ああぁ鎮まり給えぇぇ鎮まり給えぇぇどうかお許しくださいぃぃぃ!!南無阿彌陀仏南無阿彌陀仏…」


ガシャンッ


「貴様…名は何と言う…」


「ごめんなさい私のせいじゃないですラークさんのせいです私ちゃんと見てなくて止めなくてごめんなさい!」


「お前は俺の保護者か」


「それも間違ってないですよねたぶん」


「嗚呼南無阿彌陀仏南無阿彌陀仏南無阿彌陀仏」


「あーなむあみだぶつーなむあみだぶつー」


「成る程…ブランと言うのか…」


「名乗ってないのにぃ!?」


「良かろう…勇者ブランよ…その力、我に示すが良い!」


「うっそ待って話せば分かるぅーっ!?」


そうして、なんと勇者と戦い始めてしまったではありませんか。あれほど怖いと言っていた勇者と!


「いやそりゃそうでしょうよ」


「ネモフィラ…空気読もうぜ」


「だから何をですか!?というかそれなら少しはブランさんに同情してあげてくださいよ」


「同情するなら助けてくださいぃー!ひぃっ!?」


「ほう…まだ余所見をする余裕があるというのか…面白い…!」


「違うぅー!?」








「ブレイブバーストォッ!」


キュイイィィィィィンッバッシュウゥゥゥゥゥンンン


「ぐわあぁぁっ!…さ、流石はこの我を目覚めさせただけはある…認めよう、貴様は間違いなく、勇ましき者、勇者である、と…!」


カッ


「私のせいじゃ無いですけどねぇー!」


ズドオオオォォンッッ


「…って、倒した…?勝った…?私が…?あの化け物に…?」


「おー勝ったな。やっぱさすがは勇者だな」


「おめでとうございます」


「き、危機は去った…ワシ生きてる…世界滅びてない…助かった…」


「ブランちゃんおめでとー!つよいつよーい!すごいすごーい!」


「は、はあ…どうもぉ…?疲れたぁ…」


「うむ、なかなか良かったぞ。やはり勇者とは良いものだな…!うむ!」


「アイエエエ!?」


「いやそりゃほんとに死んどる訳がなかろう。あの旦那様じゃぞ」


「復活早いですね」


「はっ、馬鹿お前、この俺が惚れ込んだ勇者だぞ。そんじょそこらの勇者とは訳が違うんだよ。こいつこそ世界一の勇者だ」


「らっ、ららららっ、らっ、ラークさんっ!?んなっにをぉっ!?」


バタンッ


「ああ…また倒れたこいつ…」


「学習しましょうよ」


「だって俺はただ単に褒めてるだけなのに…」


「あんた、まさか…強さ求めてるだけの天然たらしじゃないでしょうね…」


「あ?ふざけんな誰が鈍感系主人公だ。俺は正真正銘心の底からブランのことを愛してるぞ。絶対俺の妻にする」


「~~~ッ!?」


「…見事に止めさしましたね」


「…そういやまだ意識あったな」


「おみごとー!」


「こ、これが噂のリア充…なんて眩しいんじゃ…」


「で、結局お前は本当は何が怖いんだ、ラスボス」


怖いと言っていたはずの勇者と嬉々として戦っていた男に、別の男がそう言って問いただしました。


「えっその話まだ続いてたんですか!?」


「ふむ…そうだな…今は、本気で向かってくる賢者が怖いな」


すると、男は何でもないようにそう答えました。


「よっしゃ来た受けて立つー!」


「さあ来い賢者よ!」


「えっちょっまっ本気で戦われると」


「らすぼすくんばりあーちょうびっぐばーじょんー!」


「ああああああああこっこここここ今度こそこの世の終わりじゃああああああうわああああああああああああああああ」


こうして、再び戦いが始まったのでした。

めでたしめでたし。

毎度(そんな方ほぼいない気がするけど)お読みいただきありがとうございます!

次の分はまだ書き終えてませんが、大体一ヶ月に間に合うよう努力いたします…


・ミミック

何らかの物体にそっくりな姿で擬態する魔物。大抵は無機物に擬態している。生まれてすぐの頃に見た物にそっくりな姿へ変化し、そこから二度と姿が変化することはない。本能的に擬態対象を選ぶらしく、似た姿・大きさの個体も多いが、ごく稀に生物や、極端に大きい、または小さい姿に擬態しているものもいる。生物に擬態している場合、見た目ではほぼ見分けがつかないが、基本的に擬態対象を問わず共通する特徴として、とにかく大人しく動かず、また気配・存在感が異常なまでに薄く認識し辛いので大抵すぐに違いが分かる。

…認識さえできれば。

獲物の捕り方は大抵待ち伏せだが、知能や擬態能力、戦闘能力が高い個体は自ら動いて補食する場合もある。

例えばこうしてのんきに長々と説明しているといつの間にか後ろに

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