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いつものギルド

大変お待たせしました。

エル・ロ・フランク王国。そしてその都市、フラルス・アレア。その周りの灰色の大きな壁は、中にある巨大な都市と王城を守るために存在する。

傷一つ入っていないその城壁は今まで数多ものモンスターを撃退し、この都市フラルス・アレアを守ってきた。

その城壁は何やら不思議なオーラを放っており、傍から見ても何か魔法的な効果が加わっているのは明らかだ。

そんな都市フラルス・アレアの中の巨大な建物に入って行く一人の華奢な女がいた。


その女は美しく、道端で歩けば目を引き、去れば噂となるようなまさに凛々さを体現したような美女だった。

しかしその女は普通とは違った服装をしている。…そう、武装しているのだ。彼女が入って行った建物は冒険者ギルドの一つでこのフラルス・アレアで最大のギルド、”美しき宝玉シラ・クローフ・グリード”。この名称は、大昔この地で暮らしていた先住民族の古文書から解読された文字から取ったらしい。冒険者にはシラグリという略語で親しまれている。このギルド以外にも勿論沢山のギルドがあるし、冒険者ギルド以外にも商人ギルド等のギルドもあるが、なぜこのギルドの勢力が強いのか。それは国家と協力した運営体制を取っているからである。国家直属の錬金術師や魔術師、大工等のための素材提供と緊急時の撃退依頼を受ける代わりに、国家の一部バックアップと土地の貸し出しをしてもらっているのだ。


王城から徒歩5分圏内のシラ・クローフ・グリードに入って行った女は一切の迷いも無くカウンターへと向かう。そして受付嬢に首から垂れ下げているプレートを提示した。


「ギルドレベルⅥのカナさんですね?確認しますので少々お待ちください」


そう言って受付嬢は下がる。朝方のピークの時間から少し外れているとはいえ、そのギルドの中には併設された酒場で休みの冒険者は朝から飲んでいる。男が多いためすぐにざわつくのは茶飯事だ。しかしそれにも反応せず、淡々と受付嬢を待つカナに興味をなくした男達はすぐに仲間達との会話に戻る。カナは何度目か分からない溜息をつく。なぜ男達はこんなにもしつこいのだろうと。勿論贅沢な悩みなのは分かっているが…そう考えていると受付嬢が戻って来、考えを止める。


「確認しました。本日は依頼ですか?」


「いや、今日は買い取りを。昨日の依頼の素材の換金をお願いします」


「分かりました。ではこちらへお持ち下さい」


話は少し戻るが、ギルドにはギルドレベルというものが存在する。これは国共通のランクだ。王国のギルドではⅠ~Ⅹまでのレベルが存在する。Ⅰ~Ⅲは駆け出し、Ⅳ~Ⅵはベテラン、Ⅶ~Ⅸは精鋭、そしてⅩは…ほぼいないが神のような超越した畏敬の存在だという。


そして買い取りが終わったカナはそそくさとギルドを立ち去った。

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