初めての魔法
大変遅くなりました。
これからの投稿ペースについては活動報告をご覧下さい。
洸希は極力何も考えないようにした。これはいろんな本を読んだ上での自我流だ。
魔法とはとても神聖なもので生半可な決意じゃ発動などできない。
そう、発動するには例え簡単な魔法だったとしても集中力が必要となる。
そして洸希はその魔法を強くイメージ付け、詠唱っぽい言葉を口にした。
『【下位魔法:思想魔法・無】ステータス!』
その言葉はスラスラと口から出て、洸希は自分でも何を言ってるのか分からなくなってしまったが、この世界の魔法の法則の通りに詠唱できたということは理解できた。
その詠唱が洸希の口から紡がれた瞬間、間もなく洸希の目前に半透明なプレートのようなものが現れた。
なんとも表現し難いが、半透明のそれはそこに文字を映し出した。
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名前:千葉洸希
種族:人間
魔法:思想魔法
戦技:未発動
HP:100/100
MP:140/150
BP:1
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これがファンタジー好きなら誰もが知るステータスだ。
非常に簡潔にまとめてあり、自分のことがよく分かる内容となっている。
レベル等は書いていないが、それぞれのPは書いてあるようだ。
ステータスの魔法はMPを10消費するらしく、BPは1しか貯まらなかった。
そして自分のステータスをじっくりと観察してると、不意に魔導書が輝き始めた。
何事だと思い覗いてみると、思想魔法の欄の次ページにステータスが埋まっていた。
こういうようにどんどんページが埋まって行くのだろう。
(さて、この世界が何なのか分からないけど、取り敢えずこの建物を出ないとなぁ)
魔導書と魔法を手にした洸希は、いつまでも神殿に居る訳にはいかないと、独り立ちすることを決意する。
(とその前に何か対策をしとかないとな)
ここに来たばかりの洸希は何も持っていない。
今気付いたが服装だってパジャマなのだ。
そこで洸希は服を作るためにある魔法を使うことにした。
完全オリジナルだが、仕方がないだろう。
『【超越魔法:思想魔法・無】素材生成!』
そう叫んだのだが…。
《MPが不足しています。140/10000》
ステータスの時と同じように目の前に何かが現れた。
(いや、多すぎだろ!)
いきなりの場違い魔法でツッコんでしまった洸希がいた。
そう、無から生成するとはどれだけ大変なのかを理解したが故のツッコミだ。
しかし洸希もそこまで頭が回らない訳ではない。早速改良の魔法の詠唱を始めた。
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名前:ステータス
魔法型:特殊魔法
希少度:下位魔法
効果:自らの能力をステータスプレートにて表示する。
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