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我が家のお手伝いさん 2  作者: ゆうゆう
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お手伝いさん、どうやって探す?

お手伝いさん、どうやって探す?


前回の投稿にも書いたように、欧米系駐妻(expat wives)を中心に活発な情報交換のあるFacebookのページでは「お手伝いさん探しています」「転勤に伴いお手伝いさんの仕事先探してます」といった投稿が目立ちます。他所のおうちのお手伝いさんは良く見える(?)ものですし、皆さん、誰かが雇っていたお手伝いさんを雇った方が欧米人の生活習慣や食事についても慣れているし安心!と、ここで応募をかけてあげると、お手伝いさんには何十通も「うちに来ない?」というお誘いが来ます。


我が家の最初のインドネシア人のお手伝いさんもまさにこのフォーラムで見つけた方で、前雇用主の中華系オーストラリア人の方から良い評価だったので我が家にもインタビューに来て貰いました。彼女も色々な所にインタビューを受けに行き、オファーもいくつか貰ったようですが、「マーム(お手伝いさんには女性の雇用主はma'am、男性雇用主はsirと呼ばれることが一般的)がニコニコしていて子供が可愛かったから」という理由で我が家に来てくれました。でも、中華系の前雇用主はどうやら日本人が大嫌いな人だったそうで、我が家に来ることをあまり快く思わず「どうしてオーストラリア人の家族にしないの?」「日本人はひどい人たちだからアナタきっと酷く扱われるからね!」「日本人って背が低くてブスなんでしょ」などなど、私には普通の対応をしていたので後からそれを聞いてビックリな位、最後の最後まで「後悔したって知らないわよ!」と反日本人だったそう。彼女は前雇用主をあまり良く思っていなかったので、ちょっと反抗心(?)もあってか我が家で仕事を始め、とてもハッピーに仕事をしてくれ1年半後のお別れの日は泣いて「マームが今までで一番の雇用主でした」と出て行きました。 (そう言って貰えて嬉しかった半面、ちょっと甘やかし過ぎちゃたかしら、と私が逆に反省…)


前のお手伝いさんを1年半で解雇する際も、やはりフォーラムで新しい雇用主を探してあげました。


この時に分かったのが、インド系の家族からのお手伝いさん雇用希望がかなり多いのに、お手伝いさん側は「欧州で生まれ育ったインド人じゃないインド人の家庭は避けたい」という需給のミスマッチ。インド系の家族でも働いたことのある前お手伝いさんに言わせると、インドで生まれ育ったインド人の方々はカースト制度のため中流以上の家庭はどこでもお手伝いさんがおり、お手伝いさんに対してかなり厳しく、またインド料理のため日に3回チャパティやロティを作り、スパイスを沢山使ったインド料理を作るのがかなりの負担であること、またベジタリアンの家が多く家庭に肉を一切持ち込まないポリシーの家も多いので、お手伝いさんもベジタリアンでない限り難しい…などといった理由があるそう。 


そしてシンガポールの地元民ローカルはこれまたお手伝いさんに非常に厳しい家が多く、携帯電話を持たせてもらえなかったり、パスポートを取り上げられてしまったり、月のお休みが2日だけだったり(政府は月に4日は最低お休みをあげるようルールを制定していますが、平気で無視している雇用主もいるそう)、お休みの日も朝10時から夕方5時までしか外出をさせて貰えず、日曜日も朝食・昼食の準備をしてから出掛け、夜はまた夕食を作らされる…など、聞いてみると明らかに政府のルールを破っているようなかなり厳しい労働環境のことも多いそう。もちろん!とても優しくて大らかな雇用主もいるので、こればっかりは相性だったり当たり外れはあると思いますが…。


そこへ行くと、お手伝いさんを家族の一員として扱い、外食や旅行にも連れて行ったり、お給料もお休みも、ボーナスもプレゼントも沢山くれる欧米系ファミリーは雇用先としても大人気(もちろん、厳しい雇用主もいると思いますが)。特に夫婦そろって欧米人(中華系ではない)と最高!といった感じのようです。実際に「うちのお手伝いさんの次の仕事先を探しています」という案内の最低限の条件が「日曜全休、祝日全休、土曜日もたまに午後お休み。お給料は(相場以上の)900ドル以上!年に二回国に帰してあげることが出来る人だけ連絡ください」なんていう、次の雇用主にもかなりの優遇を求める雇用主も。


ちなみに、前のお手伝いさんもヨーロッパのご家族に転職し、転職した翌月には彼らのバケーションに同行し、インドネシア人の彼女にとっては生まれて初めての欧州旅行も経験させて貰ったようです。(でも一年後にその雇用主のもとから突然消えるようにインドネシアに帰国し仕事を辞めてしまったそうで、「彼女のインドネシアの連絡先を教えて!」と連絡が来ました…)


と、こうやってコミュニティで情報交換をして雇用するのが最も(?)近道ですが、転職先でお手伝いさんが問題を起すとややこしかったりするので、「エージェンシー」を通して転職させた方が良かったのかな、と今となっては思います。


さて、シンガポール島内に数多ある「エージェンシー」。お手伝いさん斡旋会社です。


お手伝いさんを雇う際、まずはエージェンシーへ行く人も多いと思います。エージェンシーに出向き、相談に乗ってくれ適任者を紹介してくれる形の所もあれば、そこにいるお手伝いさんに直接面接をして採用を決める、というスタイルも。 オーチャードにあるFar East Shopping Centreという古めかしいモールには、10数社の斡旋会社が入っており、お手伝いさん達の休日である日曜日ともなると職探し中のお手伝いさんが狭いオフィスに列をなし、そこに訪ねて来た雇用主候補が片っ端からインタビューしている姿に出くわすこともあります。ただこれは下手な鉄砲も数打ちゃ当たる~という感じで、自分たちの求める人材がどれほどその日曜日にたまたまいるか、という本当に運任せかつ時間のかかる方法。


そしてエージェンシーにも良心的な所、あくどい所…当たり外れがあります。欧米系駐在員の利用が多いエージェンシーはフィリピン人のお手伝いさんが多く(フィリピン人が一番英語が流暢に話せるため欧米系の家族に人気が高い)、逆にローカルの人たちが雇うのはインドネシア人のお手伝いさんが多い傾向にあるようです。


我が家は今回、主人にお手伝いさんを探しなさいと言われた日にたまたまGoogle検索でみつけたNetMaid (https://www.netmaid.com.sg/)というページを眺めていてたまたま見つけた「日本人家庭で働いた経験が長い」人について、登録先のエージェンシーに問い合わせ、問い合わせした翌日の日曜日に面接をしました。ニコニコ笑顔で感じがヨカッタこと、また彼女がスマホで見せてくれた「私が作りました」という和食が松花堂弁当のようなかなり本格的なものだったことに感心し、主人と子どもたちにも会わせてみると気難しいうちの女児がすぐに懐いたこともあり、その場で採用決定しました。


さ、そんな今のお手伝いさんについての本編はまた次回…。














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