花びらの舞う丘の上で〜山之上舞花さんへの誕生日プレゼント〜(200文字小説)
今日、誕生日の山之上舞花さんへ。
子供の頃の約束…。
花びらが舞う丘であなたは言った。
「舞花の二十歳の誕生日にここでプロポーズする」
まだ“好き”が何かもよく解っていなかった頃。
「俺が舞花を守ってやる」
キラキラ輝く瞳でいつもそう言った。
けれど、父親の転勤であなたはあっさり居なくなってしまった。
私は膝を抱えて涙を堪えた。
そして、今日は二十歳の誕生日。
花びらの代わりに雪が舞っている。
「来たよ」
現れたのはあの頃と同じキラキラ輝く瞳のあなた。
誕生日おめでとうございます。