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退魔師の二度目の生は幽霊少女と  作者: 尾多 悠
第六部 君と永遠に
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29 「屍の居城」

 凪浜神社にて最終的な作戦会議を終えた真たちは、戦いの場へと再び足を踏み入れた。

 弐道とシオンの『世界』の中心となった開発区である。マグマのような熱を帯びた赤黒い空気が地上を満たし、澄み切った虚無の空を焦がそうとしている。

 その混沌たる境目こそが、黄泉との狭間であった。

 目に映る景色は歪にねじ曲げられて、砕けた空間の割れ目からは、行き場を失った霊魂が溢れている。

 現世うつしよ常世とこよ。表と裏が折り曲げられて繋げられ、あるべき摂理が蹂躙される。


 ただそこに立っているだけで、身体の芯から力が吸い上げられるような奇妙な感覚に襲われる。気を張ればすぐに鎮まるが、確実に場の影響を受けていると実感させられる。目的地である凪浜スカイビルへと近付けば、よりこの感覚は濃密なものとなるだろう。


「あたしたちが逃げてきた時より、酷い有様になってるわね」


 すでに臨戦態勢となり、右手に緋色の太刀を形成した沙也は、警戒を怠ることなく周囲に目を配っている。

 街の至る所に霊は蔓延っていた。一部では群体となったように中空を漂い、羽虫の群れを思わせる。林立する高層ビルに張り付くようにして蠢いているものや、路地を這いずっているものもいる。

 これらの霊魂は、いずれ新たな肉体へと宿り、この世へと生まれ変わるはずであったものたちだ。不条理に歪められた道から迷い出た彼らは肉体を持たず、それ故に、肉体を本能のままに欲する事となる。


 肉体とはすなわち、生きた肉体に他ならない。


 シオンの『世界』より這い出した屍たちともまた違う。行く先を失った力は、荒れ狂う暴威と化した。まだ生まれすらしていない彼らは、言葉を発せぬ赤子のように泣き叫ぶのみ。

 それら全てを吸い上げて、無へと還そうとするのが空に浮かぶ暗き穿孔あなである。生まれたいと欲求を満たそうとする霊魂たちに対して、その先は果たして慈悲となるのか。


「そんじゃ、一足先にオレは行くぜ」


 眼前に展開される死地に対して、いつまでも立ち尽くしているわけにもいかない。先陣を切るように、フェイが一歩を踏み出した。


「沙也姉ちゃん、死ぬんじゃねーぞ」

「余計なお世話って言いたいとこだけど、あんたもね」

「当たり前だっつーの」


 横顔を振り向かせた少年は、口端をくっと持ち上げる。彼は両肩にかかる重圧を感じさせないよう、あくまでも気軽な調子で肩を竦めて見せるのだった。


「ハナコ姉ちゃんも、色々あってアンタとはちゃんと話したことはなかったけど、全部片付いたらゆっくり話そうぜ」

「え!?」

「沙也姉ちゃんが味方するってんなら、オレにとってもってことだからなー。抜かるんじゃねーぞ、浅霧真」

「……ああ、もちろんだ」


 前に向き直ったフェイは、出陣前に軽く身体をほぐすように肩を回して伸びをする。

 そして、肉体的にも精神的にも準備を整え終えるや、内側に抑えていた霊気を一気に解放させた。


「おらおら! 活きの良いのならここにいるぜ! よってきなー!」


 生きた肉体を求める。生者を引きずり込もうとするシオンの屍の『世界』もまた然りであるが、この場に侵入した真たちは霊魂たちにとって、格好の餌なのだった。

 生きた者の霊気の高まりを鋭敏に感じた霊魂たちは、その力の向き先を明確に変える。フェイはにやりと不敵に笑みを刻みつけ、その包囲網を突き破るように真っ直ぐに駆け出した。

 彼の役割は、できるだけ霊魂たちを引きつける事――要は、囮だ。

 真たちの戦力は少ない。どう足掻いたところで、全ての霊魂たちを鎮めながら進むことなど土台不可能な話である。根本である『世界』を打ち崩す事こそが最速であり、最上の策というのが満場一致の結論だった。


「あたしたちも、行くわよ」


 誰かが制御をしているわけではなく、野生の本能のようであるからこそ、ある程度の誘導は容易い。生き餌となって霊魂たちの注意を引きつけたフェイの姿を見届けてしばし、沙也が真とハナコを先導する。

 全てを引き受けられるわけではないが、フェイの陽動で道は開けた。後は残った霊魂たちに、こちらの存在を気取られる前に突き進むのみ。


「真、打ち合わせ通りに行くわよ。あんたはなるべく力を使わないようにしなさい!」

「わかってるが……本当に大丈夫なのか!?」

「あたしの力を知らないわけじゃないでしょ。任せなさい!」


 フェイが引きつけ、沙也が守りながら真とハナコの力を出来るだけ温存させて、決戦の場へと向かわせる。弐道を倒せる可能性のあるのは、二人だけだという点を踏まえた上での作戦だ。

 弐道だけではなくシオンの存在も忘れてはいないが、それも纏めて二人が相手をする重役を担っている。無茶ぶりにも程があるが、乗り越えなければならないと覚悟はとうに決めていた。


 沙也の右手の刃が燦然と、雄々しく猛る。瞳の色を緋に染めて、彼女は眼前に迫り来る霊魂を斬り伏せてゆく。


「滅しまではしないわよ。もとの常世ばしょに戻りたいってんなら、連れていってあげるわ」


 纏う霊気を削ぎ落とされて裸となった魂の、狂ったように泣き叫ぶ声が耳にこびり付く。昔の自分ならば容赦なく魂ごと両断していたはずだが、退魔師の本分をここで果たすことになろうとは、焼きが回ったものだと沙也は内心自嘲した。





「始まったようです。準備はできていますね?」


 フェイが動く気を『接続』から察知したレイナが、振り返って訊ねる。愚問であると、珊瑚は彼女の目を見返して頷いた。

 バイクと車。開発区まではそれぞれの足で移動した後、真たちとは別行動をとる手筈となった彼女たちは、開発区から住宅街に通じる大橋の半ばにいた。

 両区画を隔てる河川に掛けられた橋である。二人の周囲にもまた、無数とも思える霊魂が飛び交っており、河川では氾濫が起ころうとしている。

 開発区から離れた位置では、シオンの『世界』の影響の方がやや強いと見える。屍に()()()()()霊魂たちは、その特性をより凶暴なものへと変えているようだった。

 血潮に染まる霊魂たちにより、橋の下は血の河の様相を呈している。屍山血河とは、ものの例えではない。


 二人の役目は、これ以上『世界』が拡大する事の阻止だ。犠牲者――すなわち『世界』の糧が出るほどに、『世界』はその影響力を増していく。拡大の一途を辿る『世界』の水際が、まさにこの河川なのであった。

 都市全体は『世界』に絡め取られても、住宅街にはまだ完全に汚染されてはいない。ここで流れを食い止めておく事は、『世界』の力を幾ばくか弱める事にも繋がる。


「どれだけ時間を稼げるか……ですね」

「やる前から及び腰ですか。無論、全て駆逐するつもりで挑むのですよ」


 現実路線の感想を呟く珊瑚に対して、レイナは侮るように目を細めて言い放つ。大言壮語も甚だしくはあったが、精神こころで負けてはいけないというならば、もっともではある。


「言われるまでもありません。ですが、私たちの役目は足止めだということも忘れないでください」

「ええ。わかっていますとも」


 自らの命が危ぶまれる状況にありながらも、レイナの笑みは大胆不敵だ。鼓舞というより挑発に近いものがあり、味方を煽ってどうするのだと珊瑚はやや呆れにも似た気持ちを抱かざるを得ない。


「では、珊瑚。背中は預けますよ」

「――――」


 出し抜けに呼び捨てにされて、珊瑚は思わず言葉を失う。「お先に」と口端に刻んだ笑みを残し、反論を言う余地も与えずに背中を向けたレイナは、己の霊気を昂ぶらせていた。

 暗闇を引き裂く白金の光が、咆哮を轟かせる。出し惜しみなどない力の奔流に、霊魂たちの意識が集中する。


「まったく……」


 珊瑚は不満げに唇を歪めて呟く。気に入らない相手。それは敵として対峙したときも、味方として肩を並べているときも変わらない。

 だが、いいだろう。大切なものたちのために死力を尽くさんとする、その想いに関しては負けるつもりなど毛頭ない。


「レイナ、暴れるのは構いませんが、先に倒れないでくださいね。自滅されては、庇えるものも庇いきれませんから――」


 吹っ切れたように歪めた唇を持ち上げて、珊瑚はその場で開けた両手を地に向けて振り下ろす。瞬間、激流のごとく迫る霊魂たちを相手に、真白き霊気の障壁が展開された。

 自分の務めは防波堤だ。可能な限り敵の勢力を引きつけて、押し止める。ここでの足止めで、真たちの戦いを少しでも楽にする。


「存分に、来るなら来なさい。決して、ここは通しません!」


 そこから先、言葉は不要となった。破竹の勢いで霊魂たちを退けていくレイナと、堰き止める珊瑚。

 攻と防。水と油のようであるが、背中合わせに並び立つ二人は、確かに力を合わせて戦っているのだった。


 この攻防がいつまで続くかは分からない。二人に対して、霊魂たちの数は計り知れない。百、千、あるいはそれ以上か。裂け目からは止めどなく、今だって霊魂たちは彷徨い出てきている。

 二人の白き霊気の奔流は、さながら地上に煌めく二つの星だ。暗黒の中に輝くその光明を欲し、呑み込まんと、無数の手が伸ばされ続けるのである。

 だが、彼女たちは雄々しく気高く、秘めたる熱情を乗せた光を強く振りかざし続ける。

 消えぬ忠義、折れぬ誓い。その心の有り様は見るものを惹き寄せるが、不可侵の領域と化していた。


 地上に咲けど、手を伸ばしたところで星には触れられないと知るがいい。





「見えてきたわよ! 踏ん張りなさい!」


 沙也の檄が飛ぶ。一直線に迷いなく道を駆け抜けた真たちの視界の先に、凪浜スカイビルが見えてきた。

 結界が展開された時には、流入する霊気に覆われて黒い滝のようにも見えていたビルであったが、今はその姿を別のものへと変貌させていた。

 一言で表すならば、聳え立つ屍の居城である。

 遠目に見えるシルエットはビルのままに見えなくもなかったが、間近で見ればその異様さから目を逸らすこともできなくなった。

 腐ったような、湿り気を帯びた生臭い気が漂う空間。粘度の増した空気は、息をすると逆に窒息しそうになる。居城を構成する折り重なった屍たちに見下ろされ、視線がそのまま重圧となって身体が何倍もの重さになったようにも感じられた。


 封魔省総長、シオン・ラダマンテュスの『世界』の象徴たる居城に間違いはないだろう。この頂きに君臨する暴君が、弐道と『世界』の喰い合いを繰り広げているのだ。


『――かっ、ようやく来たようじゃのう』

「……! シオン!」


 立ち尽くし、ビルを仰視する真たちの頭の中に不意の哄笑が響いた。虚を突かれて慌てて周りを見渡すが、誰の姿も捉えることはできない。


「この声……こいつが?」


 沙也が眉根を寄せ、頭痛を堪えるようにこめかみを押さえる。まるで心臓を逆撫でされたみたいに、彼女は怖気に鳥肌が立つのを抑える事ができなかった。


『ふむ、何やら木っ端が一人紛れておるようじゃな』

「木っ端……ね。言ってくれるじゃない」


 シオンからすれば何気なく発したに過ぎない言葉に、沙也は気分を害した風に舌打ちする。しかし、そう言わしめられても仕方がないと思わせる程の、圧倒的な力が声からだけでも滲み出ているのだった。


「……タイミングといい、俺たちがここに来るのを完全に見越していたみたいだな」

『然りじゃな。この場は既に妾の『世界』でもあるのじゃぞ。お主らの動きなど見通しておって当然よな』

「そ、それじゃあ!」


 と、割り込むようにハナコが声を上げる。一瞬、息を吸い込む間があり、彼女は立ち向かうようにして瞳に力を込めて、言葉を紡いだ。


「弐道さんにも、分かってるってことですね?」

『さてのう。しかしハナコよ、妾を前にして別の輩のことを気に掛けるとは感心せぬな』

「……っ」

『かっ、まあよかろう。何らかの答えは出してきたようじゃな。マコト共々、早く上ってくるがよい。域に達していなければ、今度こそ喰らってやるまでのことよ』


 嬲るようなシオンの声は、そこで途絶える。気まぐれのような束の間の会話でしかないにも関わらず、道中を駆け抜けてきた以上の疲労を全員が重く感じる結果となっていた。


「分かってはいたけど、とんでもない相手みたいね」


 自分の気持ちに整理をつけるように、溜息と共に慰めにもならない言葉を呟く沙也。と、彼女は踵を返して、真たちに背を向けていた。


「あたしはここまでみたいね。ここから先は、あんたたちで行きなさい」

「沙也?」

「言っとくけど、別に怖じ気づいたわけじゃないわよ。見なさい」


 恐れはあるが、心は折れてはいない。それは真とハナコも同じである。沙也の言動に訝しげに言葉をかける真であったが、彼女に顎で示された自分たちの背後に広がる光景に、その真意を知る事になった。

 ここに至るまでに退けてきた霊魂たちに加えて、シオンの『世界』から溢れた屍たちも加わっている。『世界』の中心へと近付いたことにより、その群れは押し迫る濁流のようにまでなっていた。


「あっちのご指名は、あんたたちだけみたいだしね。木っ端は必要ないってことでしょ。どのみち、ここを押さえないと挟み撃ちは免れないわ。誰かが残るしかないってことよ」

「でも……沙也さん、一人でなんて」

「くどいわよ。フェイもやってることを、あたしがやらないわけにはいかないじゃない」


 フェイが攪乱であるなら、沙也のやろうとしている事は防衛だ。逃げ場のない状況で、とても一人で太刀打ちできる数とは思えず、ハナコは悲愴に表情を曇らせる。

 だが、ハナコを諫めるように、真が口を開いていた。


「ハナコ、行くぞ。ここで俺たちが、もたついていいはずがない」

「真さん……」

「珊瑚さんとレイナのこともある。最悪なのは、ここで俺たちが残って事態の解決を先延ばしにすることだ。作戦の方針は変えられない。一刻でも早く、俺たちがシオンと弐道と止めるんだ」


 真とて、残れるものなら残っている。だが、それはここまで自分たちのために道を繋いでくれた仲間たちの行為を無にする事だ。彼らに報いる気持ちがあるのなら、やるべき事は一つしかないのである。


「少しは冷静に頭を働かせられるようになったじゃない。それでいいのよ。真、ハナコ、行きなさい。あんたたちの背中は、あたしが守ってあげるわ」


 彼の言葉に満足げに沙也は頷き、太刀を構える。血溜まりのような空気の中にあってなお、彼女の刃には些かの翳りもない。


「沙也、行く前に一つだけ教えてくれないか」

「何? もう時間がないってのに」

「お前は、清言と戦ったとき、何を思っていた?」


 苛立った応答から一転、沙也は振り向き、目を見開いていた。真も気が進みはしなかったのだが、ここで聞かなければもう機会はないと思い、ままよと続ける。


「つまりだ……どうやって、あいつの『世界』に打ち勝てたってことなんだが」


 己の動揺をなかったことにするように、沙也は無言で開いた目を細めて前へと向き直っていた。やはり触れられたくはない話だったかと、真は謝罪を口にしようとしかけたが、その前に、素っ気ない返答が被せられた。


「自分の中で、絶対に譲れないものを思うこと。あたしに言えるのは、それくらいしかないわ」


 感情を込めないようにするが故に、その声からは彼女の深いところにある、言葉に出来ぬ感情を滲ませているように思えた。

 かつて男が見せたものを受け継ぐように、少女は背中で語って見せたのである。


「あんたはもう、知ってるはずよ」

「……そうか、そうだな。ありがとう、ここは頼んだ」


 聞けばそれは、すとんと真の胸に落ちる回答であった。下手な理屈は必要ないという事だ。

 迷いのない心に最後のだめ押しをされた真は、変貌前は自動ドアであっただろう屍たちが取り巻く入り口を踏み越えて、ハナコと共にシオンの居城へと踏み込むのだった。




 ……本当に、焼きが回ったもんだわ。


 真とハナコの気配が遠ざかるのを背中で感じた沙也は、内心で独りごちた。

 かつての仇敵の名前を出されたというのに、不思議と気持ちは凪いでいる。助言のような真似までして、いったい何だというのだ。

 自分はただ、姉に頼まれたから力を貸しているだけなのだ。借りを返すという名目もあるにはあったが、彼女の中の大義名分はそこにしかない。


 霊魂と屍の軍勢を見据え、太刀の形成の練度を最高にまで引き上げる。

 間違いなく、この場は死地。

 最初から死ぬ気で臨んでいたわけではない。姉のもとに必ず帰る思いに偽りがあるはずもない。

 だが、もしかしたら、という気持ちが少しでもないと言えば嘘になる。

 自分にとって大切なもの。唯一無二なのは一人だけ。それなのに、二人を送り出して晴れ晴れとした思いを抱いているのはどういうわけか。

 素直じゃないとは姉に再三言われ続けているが、きっと自分は、この先この気持ちを認めはしないだろう。

 そうでなければ、自分の唯一は曲げられるから。



 ――何を考えている。


 ――まさか、私の後を追うような、愚かな真似はするまいな。



 ふと、ありもしない幻聴を耳にした。

 あの男の声をあてにするなど、どれだけ自分は追い詰められているのだと失笑する。


「はん、馬鹿言ってんじゃないわよ」


 雑念を追い出すように、あえて口に出して自らが生み出した幻聴へ答えを返す。


「あたしは、あんたみたいには、絶対にならないわ」


 あの男の心は、例えるならば秋霜三尺。ただ目的のために、怜悧に研ぎ澄まされた精神は、今の自分からは程遠いところにある。

 それはもう、認めよう。

 ただ、この一時。

 ただ、この一戦だけだ。

 芳月沙也は、己の唯一を、心を曲げる。


「簡単に、ここを通れると思わないことね――!!」


 究極のところ、一人であろうと、二人であろうと、三人であろうと、守るという事実に変わりはない。そんな子供じみた屁理屈で誤魔化しながら、沙也は威勢良く吼える。

 守り抜くことを、大切なものを再びこの手に取り戻させてくれた者に報いるために、少女は己が刃に新たな信念を灯すのだった。

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